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キモノノキホン・江戸小紋

キモノノキホンでは様々な着物の豆知識をご紹介してまいりましたが、今回は江戸小紋についてご紹介いたします!

「縞」「鮫」「行儀」といった単語を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
よく聞く小紋とはまた違った、江戸小紋の興味深いルーツや驚いてしまうような工程と職人さんの技…
分かればわかるほど着物の奥深さを感じてしまいます。

江戸小紋をより楽しめるようなコーディネートも、ぜひ参考にしていただければと思います!


江戸小紋のキ・ホ・ン

江戸小紋とは・・・一体どのような着物なのでしょうか。

実はこの江戸小紋、小紋よりもシンプルな雰囲気で『着る人を選ばない』魅力のある着物です!

よく見かけるような小紋と違って、江戸小紋は柄が細かく描かれているため遠くから見ると無地の着物のように見えます。


江戸小紋の細かな柄は「型染め」という技法を用いています。
染める前の白生地の上に柄に合わせて作った型紙をのせて、糊を置いてから一色に染めていく工程を経て作られています。

細かな技術が必要な江戸小紋ですが、なんと!江戸時代から作られている着物なのです。

江戸時代の武士が着ていた裃(かみしも)を藩ごとに異なった柄で染めたことが江戸小紋の始まりとされています。


細かな柄にも秘密が… 江戸小紋の柄とは!?

職人さんの細かな技術で作られている江戸小紋ですが、特徴的なのは細かく染められた柄です。
ここで簡単に江戸小紋の柄をご紹介いたします。

【村上】エディタ用画像 (44)

◆江戸小紋三役
江戸時代の藩が定めたものの中でも別格なのが『江戸小紋三役(さんやく)』と呼ばれる柄です。

鮫(さめ)…鮫肌の模様を表した柄です。
行儀(ぎょうぎ)…小さな点が斜めに並んだ柄です。
通し(とおし)…細かい点がまっすぐに並んだ柄で、正方形に連なっているものは角通しと呼ばれます。
◆江戸小紋五役
上の三役に2種類の柄を加えたものを『江戸小紋五役(ごやく)』と呼びます。

万筋(まんすじ)…非常に細かい縦縞模様で、細かさによって名称が変わります。
大小あられ…もともとは薩摩島津藩の定め柄とされており、大小の点が散りばめられた柄です。


初めでもご紹介いたしましたが、江戸小紋の細かな柄を出すために使われている『型紙』のほとんどは伊勢型紙と呼ばれ、
非常に高い技術を必要とすることから重要無形文化財に指定されました。

江戸小紋ではこの型紙を置き染めていく訳ですが、型を送る際に継ぎ目がわからないように作業を繰り返していく為、
型染めの職人さんの技術も必要となります。


幅広く楽しむ江戸小紋のコーディネート


江戸小紋のキホンをご紹介いたしましたが、ここでは様々なシーンに合わせる江戸小紋ならではの楽しみ方をご紹介いたします!

江戸小紋は、紋を入れることによって準礼装としても着用が可能なため
結婚式や入学・卒業式などでも着ることができます。

〇入学・卒業式に…

お子様が主役の入学・卒業式では、江戸小紋に金・銀糸を使った袋帯を合わせることで品が良くピッタリです。


〇お食事会や観劇などに…

江戸小紋の地色に合わせて、シャレ感のある袋帯や名古屋帯を合わせることでちょっとしたお出かけにも楽しんでいただけます♪

細かな柄であるため、帯選びはもちろん帯締め・帯揚げといった小物選びも幅広く合わせることができます。


今回は、江戸小紋をご紹介いたしました。
他の着物もそうですが、細かな職人さんの技が伝わってきますね。

帯や小物を変えながら、様々な表情の江戸小紋を楽しんでみてはいかがでしょうか?


最後までお読みいただき、ありがとうございました✿


きもの百花 ~HYAKKA~
きもの、人、時ー和のスタイルアップを目指す、着物マガジン


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