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10年を跨いだ旅路

花冷えが本州を覆った4月頭。
北陸本線、高山本線、紀勢本線をメインに乗り鉄の旅へ出かけました。
サブタイトルは「青春18きっぷの旅 2022春、第二弾」。
オンオフとも忙しく、予定よりも公開が遅くなってしまいました💦

1日目: 姫路〜敦賀〜福井〜金沢〜高岡〜氷見

本来の目的地は宿泊先の金沢でしたが、時間が許すので、大好きな氷見線を再訪しようと思い立ちました。

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敦賀までは新快速一本で快適らくらく♡
敦賀より先は車両数が2両と激減するので、曜日や時間帯によっては18きっぱーにとっては席取り合戦になってしまうことも💦
この日は平日だったので客数も少なく、昼下がりの車内は長閑でした。

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お気に入りの雨晴駅、2回目の訪問です。
高岡駅方面から乗り換えると、この駅に到着する直前に立山連峰と日本海の絶景が臨める贅沢な車窓が、私たちを待ち構えています。
せっかくなので途中下車して、海岸を散策。途中、真新しい道の駅を発見❕

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しかし、着いた頃には閉館時間が迫っていました・・・😢
建物の上には展望台があり、海景と立山連峰の雄姿が思う存分眺められます。
再び海岸線に沿って散歩をしながらこの絶景を眺めていたら、氷見線の車両とのコラボをどうしても撮影したくなり、金沢に戻る時間を少し遅らせることに(笑)

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今まで来た(通過した)のは、夜だったり、雪だったり、雨だったりで、立山連峰が全く見えたことがなかったので、感動も一入。
氷見線のこの車両も、地方ローカル線の旅情を掻きてられて景色とこの上なく合致していますよね。

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寒の戻りで気温が下がり、夕方の海風にも体温を奪われ、撮影待ちの間にすっかり体が冷えました💦
一度氷見駅まで行き、Uターンして高岡駅経由で金沢駅まで戻りました。

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駅に到着する頃にはすっかり夜。宿泊施設にチェックインして、シャワーを浴びてさっさと寝ることに。明日は仕事をしつつ、金沢観光を楽しもうと計画していたので。

2日目:金沢観光/おしごと

朝はいつも通りの時間に起床。
宿泊先の共有スペースで、コンビニで買ってきたパンを温め、生野菜、ドリップコーヒーで朝食を済ませ、昼前までPCと睨めっこしながらお仕事。
コロナの関係だからか、はたまた宿泊客が日本人しかいないからなのか、共有スペースはほぼ貸し切り状態(笑)かなり広くて使い勝手の良いキッチンスペースがあるのに調理をする人はほぼ皆無でした💦

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午後は観光をしようと決めていたので、その前に腹ごしらえ。
金沢駅から歩いて5分もしない距離にある、No Sideというこじんまりとしたカフェへ。
10年前に初めて金沢を観光した時からずっと気になっていたハントンライスをようやく食べることが出来ました♡

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基本的には、オムライスの上に白身魚のフライが乗っているのがスタンダードらしいのですが、フライが選べたので大好きなカキフライに。
お味はとっても美味しかったです❣
お店によってタマゴの硬さやライスの味つけが違うので、そういったバリエーションも含めて楽しめる、地元のB級グルメらしいです(笑)

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土曜日の昼だしきっと人が多いだろうな、と思って来てみた「ひがし茶屋街」。
レンタル和装で闊歩するカップルが複数組、家族連れがちらほら、といった程度で思ったほど人はいませんでした。この情緒は何にも代えがたいですね。

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ひがし茶屋街の散策はほどほどにして、メインの兼六園、金沢城の方へと足を運びます。
途中出くわした建物や風景も、なんだか洒落ていて、金沢が北陸一の観光地であることを認めざるを得ません。

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金沢城付近の桜はまだ三分咲きといったところ。北陸は近畿圏よりも少し遅れて満開を迎えることになりそうでした。
それにしても、お城や兼六園がある付近はアップダウンが多く、足が疲れやすくなります💦

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10年前に来た時には、このモニュメントはなかったような。
展覧会は人が多そうだったのでパスして、ミュージアムショップを冷やかしました。美術館の周りにあるお土産屋さんを覗いたものの、購入にいたるような出会いはなく残念😢

兼六園はとても広いので、良い散歩になります。
10年前に来た時は盛夏で、人影も疎だったのですが、まるでコロナ禍が嘘かのような賑わいで、不思議な気持ちの中、散策していました。

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最後に金沢城を散策して、明るいうちに宿泊先に戻り、夜まで仕事を進めました。
ワーカホリックでは決してないのですが、足は疲れたけど頭は働くので、時間の有効活用といったところでしょうか(笑)明日は飛騨高山へと向かいます。

3日目:金沢~泊~直江津~富山~猪谷~高山

朝はのんびり起床、ゆったりとした時間を過ごしながらも朝ご飯をしっかり食べて(笑)、腹ごなしに宿泊先から金沢駅まで散策しました。

他に例を見ない不思議な神社。鳥居の奥に洋風な建物が聳え、そのミスマッチ?な魅力に思わず足が止まりました。金沢の有名な観光地の一つらしいです。

金沢駅まで戻ってきました。
郵太郎・・・初めて見たけど、金沢オリジナルでしょうか(笑)インパクト大のポストに間違いありません。

金沢駅は、日本でも指折りの印象に残る駅舎だと個人的には思っています。このランドマークを目にしただけで「Kanazawa」だと一発で分かりますね。

さて、朝ゆっくりし過ぎたせいで、乗車予定の泊行きの列車にギリギリセーフ。既に車内の座席はそこそこ埋まっている状態。金沢~富山間は降車があまりなく車内も徐々に混雑しましたが、富山で一気に人が降りました。
日曜の朝だったので、皆さんお買い物か何か駅前の用事でもあったのでしょうか。

富山~泊駅間は乗客が少なかったので快適な乗車を楽しみ、直江津行きに乗り換え。こちらも乗客は疎らでした。車窓から日本海を間近に眺められるのが、泊~直江津間。
ちょうどお昼時だったこともあり、コンビニで調達したおにぎりやパンで簡単にランチを済ませました。そして再び富山駅まで逆戻り(笑)

ちなみに、北陸新幹線開業以来、平行在来線はJRじゃない会社(第3セクター)が誕生し、18きっぷが使えない区間が幾つかあるので、追加料金を支払わないためにも敬遠する18キッパーがいるかと思います。
そんなあなたに朗報です(笑)JR西日本の「北陸おでかけパス」は、土日祝と使える日は限定されていますが、18きっぷ使える?使えない?区間問題を一気に解決してくれるフリーパスなのです♡
以前は北陸在住者でない限り買いにくい切符だったのですが、今はネット予約さえしていれば現地の駅に設置されている端末で受け取れるので、とても使い勝手の良い切符になりました。しかしこのフリーパスも、北陸新幹線が敦賀駅まで延伸したら(2023年予定)消滅するかも💦

話を旅に戻して。
富山駅では乗り換え時間があったので、改札を出てみることにしました。
何か美味しそうなものはないかな、と駅ビルを散策していると何だか気になるプチ行列発見!

七越焼という回転焼きを売っているようで、地元民が家族のお土産に買っているような印象を受けました。値段も安かったので、これは試してみよう!!と行列に並ぶこと20分程度。
回転焼きの中にタマゴサラダが入った七たま焼き、イチゴクリーム味の七越焼を注文。両方とも美味!!イチゴクリームもしっかりイチゴの濃厚な酸味が口に広がりました。列車を待っている間に一気食い(笑)庶民の愛され富山スイーツに間違いありません♡

富山からは高山本線に乗車して、まずは猪谷駅まで。
以前乗車したことがあったので、この区間が気動車なのは知っていましたが、車両が新しくなっていました。TOKYO 2020に向けての新造だったんでしょうかねぇ。
珍しく2両編成だったので、超ローカル線だけど乗客が密にならず、良い感じでした。

猪谷から先は運行会社がJR東海になるようで、東海カラー車両がお出迎え。こちらもクロス転換シートで快適のんびり。飛騨高山まで乗車しました。
高山に着く頃には日もすっかり暮れて、雨粒が時々車窓を打ったり止んだり。

高山に来たぞ!という感じがしますね(笑)
新しい駅舎で木の香りにも包まれて、なんだか居心地が良いです。

この旅で唯一の雨の日でした。小雨が降ったり止んだり。
飛騨高山は今回で3度目の訪問。これほど人が疎らな高山を見るのは初めてで、濡れた路面がまるで淋しさに泣いているかのようでした😢

高山といえば、飛騨牛のお店も多い。
初めて家族と高山に来た時には、飛騨牛や高山ラーメン、朴葉味噌を堪能したものですが、今回は一夜を掠めとるだけだったので、味わう機会がありませんでした。

前回(2018年)来たときには既に駅舎がこのように新しくなっていたのですが、旧駅舎の方が記憶にあり、いまだに目が慣れません💦
モダンだけど、高山らしさも感じられる趣があり、とても良いと思います!

高山らしい感じのゲストハウスに泊まりたいな、と思っていたので和の趣き、木の温もり、清潔感が溢れるお宿、cup of teaにお邪魔しました。
コロナ禍の関係で、対人チェックインはされていなかったため、スタッフの方と顔を合わせることはなかったのですが、それでも温かい心遣いが感じられるサービスで、快適な夜を過ごすことが出来ました。

4日目:高山~美濃太田~岐阜~名古屋~多気~新宮~朝来

4月の初めとはいえ、高山はまだ朝の冷え込みが強い。
早朝だったため共有スペースの暖房が効いておらず、少し寒さを感じながらの朝食タイム。旅先でキッチンが使えるのは嬉しい限りです。
短時間しか滞在出来なかった高山に後ろ髪を引かれながら、さーて今日も乗り鉄スタート。

美濃大田まで結構長い道のりでしたが、残念なことに横長ロングシート💦
特急ひだに時々抜かれつつ、美濃太田までのんびりとした時間が過ぎました。
美濃太田から岐阜行きに乗り換え、岐阜から先は豊橋行きの新快速に乗り換え。お昼前に名古屋に到着。
名古屋駅で下車することはあまりないので、以前から食べたかったプラットホームのきしめんに挑戦♡
冷凍めんでしたが、こしがあって十分美味しい。何より揚げたての海老かき揚げが絶品。麺大盛にしといて正解でした(笑)

名古屋からは「快速みえ」の鳥羽行きに乗車。
快速とは名ばかりで、車両設備的にも所要時間的にも特急のような感じ。
ちょっとワクワクします(笑)

この日は日中が結構温かく、車内にいると少し暑いくらい💦
快速みえ乗車前にホームでアイスコーヒーを調達し、この旅でハマったセブンイレブンの「あんクリームパイ」をもぐもぐ。

近鉄の車両かな?
併走区間で快速みえがぶっちぎります!

春の陽気に支配された昼下がり、気持ちが緩んで油断していたところで、車掌さんの検札タイム。
18きっぷだったので、しっかりと徴収されました💦まあ、当然のことですけどね。

車内があまりに快適過ぎて、気が付いたらあっという間に多気到着。
乗り換え時間が少しあったのですが、駅前に自販機以外何もないので退屈でした。

多気からしばらく、田舎の風景が続きやや退屈になってくるのですが、途中から紀勢本線の本領発揮。ダイナミックな海景が見え隠れしてきます♡

新宮駅に着いたのは夕方。
お腹も空いたし(笑)この日の旅はここで終わりにしても良かったくらいなのですが、新宮駅付近で泊まりたい宿がどうしてもなかったので、もう少し先まで進むことに。

サンセットは拝めませんでしたが、オレンジ色の夕空と海を眺めていると、世界は広く、自然は偉大だなーと思わされます。

大阪と新宮とを結ぶ、特急くろしおに何度か抜かれます。
紀勢本線にも個性が光る駅があるもので、特急通過待ちをしていた周参見駅は駅舎ペイントが涼し気で目を楽しませてくれます。

周参見駅のフリーペーパーで知ったのですが、紀勢本線の一部区間ではサイクルツーリズムを奨励するために、自転車をそのまま列車に積むことが出来るんですね!車両の表示板にも自転車がバッチリ(笑)
サイクリストとしてはとーっても嬉しいギミックです!!!

夜の帳が下りた車窓は何も見えず、なにぶんお腹が空き過ぎて(笑)、持参していたお弁当とお菓子を食べ尽くして一服ついていると、今宵の宿がある「朝来駅」に到着。名前が面白いですよね、あっそ。
こじんまりとした田舎の駅で、おそらく地元民しか乗り降りしないのだろう。駅前で写真を撮っていたら、すぐ近くに住むお家の人が物珍しそうに監視していました💦
それにしても、この謳い文句は一体何なんでしょうね??

この日も駅からすぐのゲストハウスに宿泊。
家主さんがとても親切で、ゲストハウスとご自宅が一緒になっているので安心といえば安心。
家族と白浜温泉まで行くけど一緒にどう?と誘ってくれたのですが、明日も早めに起きたかったので、さっさとシャワーを浴びて寝ました。
畳敷きの個室で、なんだか実家の自分の部屋に帰ってきたかのように寛げました(笑)

5日目:朝来~御坊~和歌山~大阪~姫路

ゲストハウスに泊まると、共有スペースで他の宿泊客と初対面するのが翌朝ということは多々あるのですが、早朝から鉄旅をしていると、連泊しない限りはあまりそういうことは起こりません(笑)

昨日、名古屋駅で買った天むすを頬張りながら、ゲストハウス備え付けのデロンギのコーヒーマシーンで淹れたてのコーヒーを楽しみました。

朝から高校生で賑わっていた紀勢本線の車内でしたが、和歌山に着く頃には入学式を迎える大学生を数人車内で見かけました。
まるで他人事のように、春だな、と季節を噛みしめてみたり(笑)
和歌山駅で下車する機会は今後ないだろうから、と、和歌山城まで散歩してみました。

和歌山駅からは結構歩くので良い運動になりました。
それにしても満開の桜が眩しい。
地元の姫路城の桜も、文句なしに美しいのですが、和歌山城の桜も圧巻ですね。

旅のスタートからWi-Fiルーターを自宅に忘れる、というハプニングがありましたが、逆に移動中は仕事をしない!と割り切ったことで出会えたことも多かったと思います。
金沢での宿泊、高山本線と紀勢本線の乗り鉄。ルートは少し違えど、いずれも10年前に歩んだ旅路でした。10年前の余裕のなかった当時の境遇を振り返り、年齢を重ねるということは少しずつ肩の荷を降ろしていくことなのかもな、と感じた旅になりました。次はどこに行こうかな♪

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