青春18切符使って読書したって話
昨晩、仕事が終わったのが23時すぎ。その後も緊急連絡があるのでは、と思いよく眠れなかった。3時すぎまで起きていて、その後細切れ睡眠。眠い、でも眠れない。8時。社員が出社する時間。緊張から解放される。でも、もう起きる時間なんですよねえ。
今日は奈良までうどんを食べに行こうと決めていた。前職の先輩が絶賛していたうどん屋さん。奈良駅をさらに南に行き、ちょっと山をのぼったところに位置するうどん屋さん。Google先生曰く、電車とバスで2時間ほどかかるとのこと。
ホテルを出て、金券ショップで青春18切符を購入。終点で降り、バスを待っていると駅員さんに声をかけられた。何しにきたの?と聞かれたので、うどんを食べに、と答える。バスの乗り方もレクチャーしていただいた。
お店に到着。開店直後だったからか、すんなり入れた。が、あとからどんどん人が入ってくる。店主の方の趣味なのか、壁には映画のポスターや釣り用品、奈良マラソンのゼッケンなどが。隣のお客さんが、面白いね〜ずっと見ちゃうね〜と話していた。
釜バターうどんを注文。先輩が毎回頼むと言っていた味。待っている間に、セルフサービスの揚げ物を取りに行く。絶対あんた茄子でしょ、という形のものがあった。それとコロッケを皿へうつす。
しばらくするとうどんがやってきた。バターが中央に鎮座している。贅沢ですな。だしをかけてから、まずはそのまま麺を味わうべきだった?と思うが遅い。でも、でも、でも、このうどん。「麺にコシがある」っていうワードをよく耳にしていたけれど、今日初めてその意味を理解したかもしれない。もきゅもきゅって感じ。そう、もちもちじゃなくて、もきゅもきゅ。適切な表現にあらずかもですが。でも、柔らかいのに歯を押し返してくるあの麺を、もちもちで表現するのはなんか違うんだよなあ。
ちなみに、茄子の形をした揚げ物、ちゃんと茄子だったのですが、なんとハムもセットになっておりました。茄子だけでも嬉しいのにハムまで。ありがとう。これ、真似させていただきます。ちなみに、揚げ物はトースターで温め直すことができた。完食してから気づく。遅い。
店を出て、駅に戻ろうとしたけれど、次のバスまで1時間半。歩こう。大通りには歩道がないので、脇道にそれつつ30分ほど歩き続ける。山道、そして雨。条件的にはしんどい。でも、私は遠野でレベルアップしているのです。
駅に着いて、今後の予定を考える。お寺とか、神社とか、有名な建造物とか、実はそんなに興味がない。せっかく歴史ある京の都に来ているというのに、まだイオンしか行ってないからな。でも、このままホテルに戻ると、18切符の元が取れない。どうする。
今したいこと。青春18切符の元を取ることと、持参した本をゆっくり読むこと。そうだ。この二つを掛け合わせればいい。適当な電車に乗って、終点で降りる。これを繰り返せばいい。乗車中はゆっくり本を読めるし、乗り過ごす心配もない。早速やってきた電車に飛び乗った。
この電車の終点は王寺駅だった。乗車時間は40分ほど。車内では「天才による凡人のための短歌教室」を読んだ。元を取るためには、一度改札を出ないといけない。「本」という文字が見えたので、駅直結の商業ビルへ行くことにした。関西だから?成瀬シリーズの展開が豪華だった気がする。滋賀はもっとすごいことになってるのかな。今度聖地巡礼がてら見に行きたい。
また電車に乗る。次の終点は難波駅。市街地から山間部に入り、また市街地へ。車や高速バス、飛行機は苦手だけれど、電車に乗るのは好き。目的地を決めさえすれば、あとはレールの上を進んでいくだけ。人生も、こんな感じに進められたらいいのに、と思う。でも、それはそれで味気ないんだろうか。レールがあったとしても、操縦は一筋縄ではいかないのだろうか。
難波着。また改札を出て、これまた本屋へ。広いなあ。短歌教室を読み終えてしまっていたので、気になっていた「転職ばっかりうまくなる」を購入。最近キャリアキャリアで疲弊しきっているので。
難波駅が行き止まりになっているので、ここから引き返さなければならない。でも、元来た道を戻るだけも味気ない。とりあえず、大阪駅へ向かう。西か、東か。選ばれたのは兵庫でした。この時点で18時前。終点の網干に行くのは少し怖かったので、元町で海を見てから帰路に着くことに決めた。車内ではもちろん読書。
元町駅下車。中華街をふらふら歩き、メリケンパークへ。神戸観光特集!の記事でよく見る「BE KOBE」を発見した。海はすぐそこなのに、潮の香りがしない。夜の海、こんなに恐ろしかったっけ。真っ暗で、水平線も見えず、途方もない闇に繋がっているかのような。対岸の灯も頼りなく感じた。
洋食を食べたかったけど、どこも人がいっぱい、もしくは臨時休業で叶わず。三ノ宮の地下街で夕飯を済ます。建物ごと商店街にしちゃいました!みたいな構造、おもしろい。
20時すぎ、京都行きの電車に乗る。今度は途中下車になるのでドキドキしていた。でも本は読む。眠ってしまうこともなく、乗り過ごしてしまうこともなく、無事ホテルに戻ることができた。
電車に乗って、本を読んで、本屋に行き、最後ちょろっと海を眺める、という旅。おそらく、切符の元は取れたはず。てか、そうだよ、本来の目的はうどん食べに行くでしたわ。
※サムネは、目的のうどん。