ゴジラ−1.0(ネタバレあり感想)
ごきげんよう!F-SPZPです!
みなさんついに来ましたよ!
きたる2024年、ゴジラ生誕70周年の年を迎える、いや、迎え撃つと言っても過言ではない記念作品にして、
国内製作劇場公開用映画作品、ゴジラシリーズの第30作目を数える作品、
ゴジラ−1.0が来ましたよ!!!
ゴジラ映画が公開されること自体がもう最高のお祭りじゃないですか?
映画好きとして、特撮好きとして、ゴジラの名を冠する日本映画はバカほどヒットして、これからもどんどん作られるようになってほしい、応援したいわけです。
今回はそんなゴジラ−1.0(以下マイワン)がめちゃくちゃおもしろかったということで!!
そのことを書いていきたいと思いますよ!
いろいろと内容についてはネタバレしていきますので、マイワンをまだ観てないかたは生きて抗え、今すぐに。
では、はり切っていってみよー!
山崎貴への言葉
マイワンの監督は山崎貴!
日本が誇るVFX製作チームの最大手、白組に所属し、これまでも多くのブロックバスター映画を作り続けたまさに"ヒットメーカーと呼ばれる男"!
(ちなみにパンフの監督インタビューには「ゴジラ映画の話はいつか来るだろうと思っていましたが、まさか今のタイミングになろうとは」なんて書かれていましたよ)
(貴、おまえほんとそういうところやぞ☆)
ただまあぶっちゃけ言わせてもらうと個人的には"観なくてもいいかな枠"になんとなく入ってしまう、別におれが行かなくてもヒットするし、他の映画のほうが観たいかな…みたいな、そんな男。
だからな、悪かったよ。
存在自体は知っているけど一回も観たことない映画ばっかりだよ。
貴にはほんとうにすまないと思っている。
友達とゴーストブックおばけずかん一緒に行く?みたいなくだりになったときに、いややっぱやめようぜ、って言ったのはおれだよ!!
貴ごめんな!そのうち観るよおばけずかん!
↑いつ観るとは言わない
で、そんな自分がマイワンを観て、全体的にはどうだったのか、というと、
例えば肉屋に肉を食いに行くなら、肉がうまいかどうかをいちばんに気にするじゃないですか?
付け合わせのフライドポテトがなんかパサパサしてたとか、どうでもよくは無いよ?どうでもよくは無いけど、肉がものすごくうまかった場合は、わざわざパサパサのポテトのことは思い出さないみたいな、そういうの、あるじゃないですか?
こういうことを言うと、え?不味いものでも入っていたんですか?ってなると思うんですけど、
入っていたかも知れない!!!笑
でもいいんだよ!!
取り立ててあれこれ言うほどのものじゃなかったんだから!!!
それぐらいおれはうまい肉をたらふく食わせてもらった。
だから店主の山崎貴には笑顔で"ごちそうさま"を言いたい。
満を持して"ゴジラ屋さん"になった山崎貴監督、実に素晴らしい仕事ぶりでしたよ。
戦後すぐの日本を舞台にした今までにないゴジラ映画、悲壮感に満ちた切実なドラマ展開も個人的にはおいしく頂けたのですが、やっぱり山崎貴監督の持ち味としては、"昭和ミリタリーロマン"!!
これが炸裂していたんじゃないかと思いますね。
中盤に登場する駆逐艦の高雄、終盤に登場する局地用戦闘機の震電、どちらも山崎貴が腕捲りで気合いを入れているのがわかる笑
主人公たちの危機に待ってましたとばかりに駆けつける高雄、そしてゴジラ掃討作戦の唯一の要として颯爽と空を翔る震電、もうロマンが溢れて止まらなかった!
ちょうかっこよかったですよ!!
貴版ゴジラについてもたいへんおいしく頂いたのですが、まあゴジラの話は後のお楽しみということで、ちゃんとわくわくするいいゴジラ映画になってましたと!ありがとう山崎貴と!まずは賛辞を贈りたいと思います!
ゴジラ撮れてよかったね貴!
うちらも貴がゴジラ撮ってくれてよかったよ!!
キャスティングのすばら
ここからはわいの大好きなすばらしい役者のみなさんについて…
やっぱり神木隆之介なんですよ!!!
神木くんが好きなんてのはもう国民感情ですよ。
神木くんが主演のゴジラならそれはみんな観に行こうってなるよ。
ゴジラと戦う主人公を演じるのはどんないかつい役者かな、とか思ってたら神木くんと来るじゃないですか?
そうきたか!!!ですよ!
生きよう生きようと自らの命が勝手にもがく、その度に目にする眼前の数えきれないほどの死。
いつしか心のどこかに死に場所を求める自分が現れ、それと向き合うがゆえに幸せを遠ざけ続ける。
今回の人間ドラマパートでいちばん好きだったのはやっぱり「銀座で働くことになった典子」のくだりですね。
突然押しかけて来て強引に居着いてしまった典子と明子。
けど決して追い返すことはせず、戦後の厳しい暮らしを共に乗り越えて来た敷島のなかには、二人への確かな愛情が、自分では認めることができない愛情がありました。
典子と明子には幸せになってほしい。
だから死に場所を求める自分とは一緒になってはいけない。
「このままじゃ浩さんお嫁さんも貰えないじゃない」
敷島は、典子もまた敷島に幸せになってほしいと思っていた事実を知ります。
そして"いつになるかはわからない別れのとき"が、典子の自分への思いによって予想外に近づいていることを突き付けられる…
せつねえ~………
典子が自分と明子の人生しか眼中になかったとしたら、あるいはこのままずっと居候を続けられて、明子が成長していくさまを、なんとなく幸せに見ていられたかもしれない。
お互いを思うがゆえ、あの瞬間に"引き止める"という選択を取れない、自分を納得させるしかない敷島のなんとかわいそうな事か。
海神作戦決行前夜のシーンもよかったですね。
野田先生のありがたいお言葉を胸に、今回は未来を生きるために戦う、前向きな決意を新たにする面々。
そして一人だけゴジラと刺し違える決意を胸に、顔に死相が出てる敷島…!!笑
めちゃめちゃ対比が味わい深いな!!
みんなと相容れないときの神木くんたまらん表情してましたからね。
主演、神木隆之介
立派だったと思います!
やっぱり浜辺美波なんですよ!!!
今回の"あれがゴジラか枠"、その大役にふさわしい東宝の看板役者!!
浜辺師匠、今回もさすがでした!!!
やっぱりね~大根味見のくだりがね~
うますぎるよね~………
けっこんしてほしいよね………!!!
まあ敷島に"お気をたしかに"するシーンとかはちょっとやけくそテンションになってる感じはあったけれども笑
初登場シーンから赤子を抱えて爆走するフィジカルエリートぶりを発揮して、迫ってくる敷島は一息に部屋の反対側まで跳ね飛ばす、銀座のゴジラ襲撃シーンでも驚異の身体能力でサバイブする典子、よかったですよ!
いや普通に絶望して諦めてるときの顔とかすごいんですけどね笑
浜辺師匠、次回もよろしくお願いします!(何が)
やっぱり山田裕貴なんですよ!!!
最近じゃすっかり兄貴肌な役のほうが板について来た感のある山田裕貴。
さいこうですよね東リベ1の龍宮寺堅!!
でも今回は初期ハイローの村山ばりに駄犬キャラで来ましたね~笑
いつもながらうまい。
海神作戦で"おまえ乗せねーから"されたときの水島くん、完全に家に置いて行かれる犬!!!
でもそんな水島くんですよ…!!
海神作戦の最後のピースを埋めるのは!!
山田裕貴の行くぞてめえらですよ!!!
ていうか居酒屋ではバカにされてた「くちくかんでひっぱりあげればいいとおもいます!!!」がね、
結局それでやるんじゃねえかっていうね!!!笑
みんな思いましたよね?
おれは思いました。
やっぱり吉岡秀隆なんですよ!!!
と言いつつ別に吉岡秀隆さんを追って作品を観るということは全くしていないんだけれども。
まあ正直、序盤から中盤らへんはなんかもじゃもじゃ頭をポリポリしながら苦笑いしている"イメージどおりの吉岡秀隆"だなあ、って感じでしたよ。
けどひとつだけめっちゃ好きだったところがあると言えばある。
海神作戦の概略説明のシーンです。
海の力で…!ゴジラを殺す…!
これが海神作戦の概要です…!!(バキバキ逆三白眼)
おまえは貞子かて!!笑
貞子じゃないんですよ笑
この顔一発で、"あ、こいつもまたあまりの出来事にやられて壊れてしまった"人間なんだな、っていうのがすごく伝わって来たわけです。
吉岡秀隆さんがそういう演技プランであの顔をしたのかどうかについては、知らないまま一生を終える所存です。
やっぱり安藤サクラなんですよ!!!
安藤サクラが出てるものはなんでも面白い説、ありますよね。
今回もよかったなあ安藤サクラ…
この恥知らず!!!からの手ぬぐいバシバシ…
ごめんなさい…生きててごめんなさい…
ごめんなさいけど、
もっとください…!!!
2回目の登場シーンとか完全に敷島待ちの体制で現れてて、もはや"絡み妖怪"みたいになってて、見てるこっちも(うわあ、来たよ…)ってなってたけど笑
そこからの上げ方がまあ名人芸すぎる!
大人は何食べても生きていけるんだから、は心に刻む至言ですよね。
だけどやっぱり長谷咲笑ちゃんなんですよ!!!!
今回ばかりは明子ですよ明子…泣
"こんなにかわいいお子が不幸になんてなるわけない、絶対になっちゃいけない"
明子の笑顔や泣き顔を見てそう思ってしまった時点で、われわれは貴の術中にあるのです…
ゴジラが良ければ結局なんでもいいのか
てなわけでやっとこさゴジラの話しをします。
最初のほうで肉屋の肉の例えなんかを出したあたりから、ニュアンスは伝わってると思うんですけど、
ゴジラがめっちゃよかったんですよ
結局われわれは映画館にゴジラが暴れるところを見に行っているわけじゃないですか?
だから結局ゴジラが出てる場面だけ良ければあとはなんでもいいのか、と言われると
"ゴジラ映画に関しては"それでいいんだ、と思います。
まあここまで読んでくれているかたならわかると思いますけど、わいは今回のドラマパート全然満足しているんですよ?
ただやっぱり今回のマイワンを観てこの結論でいいんだな、という、個人的に腹落ちしたところがあったんです。
これは常々言われてますけどゴジラ映画のドラマパートなんてどのシリーズにもひっでえのありますからね!(おい)
そんなのわかってて来てるんだからいいんだよ、ゴジラが力いっぱい暴れてくれれば満足なんや。
だからマイワンのゴジラがどうよかったのか、それをこれから書いて行こうと思います。
マイワンのゴジラにも、シンゴジと同じく"サプライズ"な見せ方が多くありました。
ただ庵野のサプライズと貴のサプライズは大きく方向性の違いがあって、"ファンが見たこともない予想もできないカードをいきなり叩きつける"のが庵野サプライズなら、"ファンが持ってる手札の中からファンが喜ぶものを、新しいタイミングや演出で出していく"のが貴サプライズだったかな、という印象です。
まず面白いのが浮いて来る深海魚の演出ですよね!
魚の死体のきっしょいビジュアルとともに、2度目の登場では浮いて来る死体の数で明らかに強力に進化していることを伺わせる、すばらしい恐怖演出になっていました。
そして大戸島に冒頭から早速現れる呉爾羅、
まさかの"ゴジラザウルス"じゃないですか!!
野性味溢れる荒々しい暴力で、人間たちをちぎっては投げ!ちぎっては投げ!!
めちゃくちゃこえー!!笑
それは敷島も絶叫して気絶するし、毎夜夢に見続けるよ!!
CGならではの海のゴジラがたくさん観られるのもよかったし、なんと言っても機雷爆破のあとの"あれ"ですよね…
まさかの自己再生能力を直接的描写でがっつり映すゴジラ!!
これはうなりましたよ…(だるオタ)
ゴジラのG細胞やオルガナイザーG1みたいな設定って、ゴジラ自身の演出で言うと結局これまで映像として活きてくる事って少なかったんですよね。
なぜならそもそもゴジラは頑丈すぎて機雷爆破ぐらいでは傷がつかないという描写がほとんどだったから。
そこは敢えて"内側からの攻撃には弱い"という設定にすることで、思い切ってゴジラの身体を破損させる!
そして血のひとつも流さずに即座に自己再生して再び襲いかかってくる様で絶望させる!!
ゴジラ細胞の描きかたを、脳をまるごとふっ飛ばさない限り生き帰り続ける、ゾンビゴジラとして解釈するという貴からの回答。
正直機雷爆破の段階では、(あ、最終的には人間でも倒せる程度にもろくしてあるんだ…)とは思いましたけど、思いましたけど!!
そしてなんと言ってもその後の高雄戦の"あれ"ですよね…
高出力すぎて自らの半身がボロボロに焼けるほどの最強の熱線!!!!
これはうなりましたよ…(しつこい)
ゴジラが敢えて耐久力低めに表現されていたのが、熱線の破壊力の演出につながっていたという貴からの回答!!!
焼け跡だらけの身体であげる勝利の咆哮…
これもまた、趣きがある…!!!!
そして今回の熱線の全貌が明らかになる、なんと言っても銀座の"あれ"ですよ…!!
昭和の街並みを容赦無く叩き伏せ人間どもを吹き飛ばすゴジラ!
出せる戦車なんて無いっていう話だったのに国会議事堂の前に出て来ておれたちのゴジラを砲撃する謎の戦車!!
そうですか、国民を守る戦車は無いけど国会議事堂を守る戦車はあるんですか…
腐った汚い大人の気配…!!!
そして砲撃を受けてなお平然と現れるゴジラ。
いまゴジラに焼いてほしい建物、オールタイム不動の1位を誇る国会議事堂が、満を持してゴジラに睨まれる!!
胸熱…!!!
背びれ発光のギミックもちょっとバカっぽいけどいいじゃないですか!!
エネルギーを帯びた背びれが一枚また一枚と身体から離れてフルチャージ、
無音の刹那、背びれが再び身体に挿し込まれ、核融合!!!
射線の全てを消し飛ばしながら地平の彼方まで延びた熱線が、一瞬で街並みの全てを破壊して、残るのはキノコ雲…!!!
バカでかいキノコ雲を背景に、天に吠えて覚醒…!!
これが貴のゴジラなんや…!!!!!
この画だけでも"まいりました"ですよね…
見たかったゴジラの姿をちゃんとわかって見せてくれている。
マイワンの音楽を手掛けるのは佐藤直紀さん!
貴映画ではいつメンらしいので安定の人選ということなんでしょう。
個人的にはドラゴンボール超スーパーヒーローや実写版るろうに剣心の曲なんかはめっちゃ好きですね。
今回ながれる歴代ゴジラ映画の伊福部マーチも、佐藤直紀さんのミックスで新録したものらしく、これがまたすばらしいんですよね…!!
海神作戦の一連のメドレーなんかは今までありそうで無かったコッテコテのミックスで、それが迫力の戦闘シーンとバチバチのタイミングで嵌っていく感動!!
海上から放つ3発目の熱線、地平の彼方からとてつもない衝撃波が襲う圧倒的破壊描写と"ゴジラ出現のメロディー"、それでも立ち向かう海神隊の出撃シーンという完全正解を叩き出すタイミングでの"ゴジラマーチ"、作戦の正念場、2艦のクロスからフロンガス起爆までの激熱のシークエンスには"キングコング対ゴジラ""!!!!
ええ、初見のときは引くほど泣きましたよね!
山崎貴のフルパワーストレートな演出と、入魂のVFX、そして伊福部昭の骨の髄に刻まれたメロディーと新録のオーケストラによる迫力の演奏、そのすべてが最大の効果を持って連動する圧倒的なスペクタクル!!
さいこうでした…
実にいいゴジラ映画だった。
ありがとう、山崎貴!!!!
おわりに
というわけでね、言いたいことはだいたい書けたかな、と思いますよ。
貴はいいゴジラ映画を作った。
うちらにできることはヒットさせる事です。
だからみんな友達と誘い合ったりして、何回でもマイワンを楽しみましょう!
では、まったね~
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