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敬称で味わえ!韓国映画 その①

noteではお久しぶりです!
仕事と大学の両立がなかなか難しく、しばらくはそちらに集中していました。
あれも書きたい、これも書きたい…!と書きたいネタは色々ありつつも、時間と体力が…!
ていうか別に長く書く必要はなくない?Twitter常駐してる時間をnote作成に回せばいいのでは?と私の中の編集者は言う、すごい言ってくる。
けどもう、この2ヶ月くらいはほんと!心の余裕がマジ없어で!!
1月からは少し余裕ができそうなので、もう少しコンスタントに書きたいな、いや書く。


話は変わって。
大学のレポート課題に毎回苦戦している私なのですが、1個だけめちゃくちゃ筆が進んだものがありまして。
規定の文字数オーバーしちゃうから、もっと書きたい…書かせて…!ネタはまだあるのよ…!と泣く泣く削りました。
そうだ、noteで書けばいいんやとすぐに思ったんですが、ほら、昨今厳しいじゃないですが、レポートの剽窃問題…!
念のため成績が確定するまでは投稿しない方がいいだろうなと時期を窺っていました。
この度無事成績が確定しましたので喜び勇んで記事を書いております。
(ちなみに該当のレポートについては「着眼点そこじゃねぇ」というツッコミが入りました、てへぺろ)
と言うわけで書きたい放題書きます。

悩みませんでした? “형/오빠” “누나/언니”

私が韓国映画や韓国ドラマを見始めたのは2017年。
家族に見ている人もいなかったので、最初なかなか慣れなかったんですよね、”형/오빠”そして“누나/언니”が表す範疇。
検索したら「兄」「姉」って出るけど、この人本当に実の兄/姉…?え?ほら!カップルなんじゃん!ただならぬ関係かと思ってびっくりしたわ!あ、でもこっちの映画は実の兄弟だね…待って?婚姻関係でもその呼び方なの!?
こんな感じで、見始めてすぐの時期は混乱していました、いやぁ懐かしい。
今ではすっかり慣れて、敬称の使われ方や変化でニコニコできるようになりました。

というわけで、私の覚えている範囲でではありますが、敬称の使われ方でオッ!と思った韓国映画をいくつか挙げていきます。

※オチをバラすことはしませんが、内容的にネタバレを大いに含みますので、ご了承いただける方だけ読み進めてください。

「JSA」(2000年)

南北分断の象徴である38度線上の共同警備区域(JSA)で起こった射殺事件。陳述書には南北で全く異なる報告が記されていた。そして両国家の合意のもと、捜査は中立国監督委員会の手に委ねられ、韓国系スイス人である女性将校・ソフィーが派遣される。彼女は事件の当事者達と面会を重ねながら序々に真相に迫っていくが、そこには全く予想外の「真実」が隠されていた・・・・。

公式サイトより
https://cinerack.jp/jsa/

まずは名作「JSA」から、敬称について印象的なシーンがありますよね!
誤って国境を超え北朝鮮側に侵入し地雷を踏んでしまった韓国側の兵士(イ・ビョンホン)を北朝鮮側の兵士(ソン・ガンホとシン・ハギュン)が助け、規定に背き韓国側に帰しました。
その後他の兵士の目を盗んでの手紙のやりとりが始まるのですが、韓国側の兵士が感謝の意を表した手紙の文面で北朝鮮側の兵士に対し「兄貴って呼んでもいいかな?」と呼びかけているのです。
敵対する国の国境線上で、それぞれの領土を守る兵士という立場でそのような問いかけをするということから、韓国側の兵士が並々ならぬ感謝と親愛の情を抱いていることを感じられます。
微笑ましいシーンなんですけども、北朝鮮側の兵士もそれを受け入れたことで、一触即発状態でも元は同じ文化を共有していた一つの国で、それが分断されてしまったのだということを視聴者に静かに突きつけています。
さりげないシーンながら、微笑ましさと現実を同時に味わうことができる重要な場面だなと思います。(この後にも同じ感想を抱いたすごく好きなシーンがあるんですけど、今回の趣旨とは変わってきちゃうので割愛します、すんごい書きたいけど)

「ベイビー・ブローカー」(2022年)

古びたクリーニング店を営みながらも借金に追われるサンヒョンと、赤ちゃんポストのある施設で働く児童養護施設出身のドンスには、「ベイビー・ブローカー」という裏稼業があった。ある土砂降りの雨の晩、2人は若い女ソヨンが赤ちゃんポストに預けた赤ん坊をこっそりと連れ去る。しかし、翌日思い直して戻ってきたソヨンが、赤ん坊が居ないことに気づいて警察に通報しようとしたため、2人は仕方なく赤ちゃんを連れ出したことを白状する。「赤ちゃんを育ててくれる家族を見つけようとしていた」という言い訳にあきれるソヨンだが、成り行きから彼らと共に養父母探しの旅に出ることに。一方、サンヒョンとドンスを検挙するため尾行を続けていた刑事のスジンとイは、決定的な証拠をつかもうと彼らの後を追うが……。

映画.comより
https://eiga.com/movie/93673/

2作連続でガンホさん出演作になってしまいました、好きだから仕方ない。
しかも敬称の使い方というテーマからは微妙〜に離れてしまう、多分マーケティング戦略的な話になってしまうのですが、書かずにいられなかったので書く。

さて、あらすじは上記の引用を読んでいただきたいのですが、サンヒョンをソン・ガンホが、ドンスをカン・ドンウォンが演じています。
元々のセリフではドンスはサンヒョンに対して“형”を使っているのですが、私は字幕を見て面食らいました。
大体の韓国映画の字幕なら多分「兄貴」が使われるだろうと思うのですが、なんと「サンちゃん」!
え?誰?!あ!サンヒョンだからサンちゃんね!?なるほど!?おぉん?!
一回完全に集中力が切れるほどびっくりしつつも、何であえて「サンちゃん」表記にしたんだろうと話を追いながら考えました。
「ベイビー・ブローカー」は韓国映画だけど、日本人の是枝裕和監督の撮った作品。
なので「普段韓国映画をあまり見ない層」の集客が見込まれたのかな、と。
韓国映画やドラマを見慣れた人なら「兄貴」と出ても違和感を持たないだろうけど、もしかしたら韓国沼に入りたてホヤホヤの頃の私のように「え?この二人血縁者なん??他人なん??どっち???」と混乱する人が続出するかもしれない。
それであえて①血縁関係のないことがわかる ②しかしそれでいて二人が親しい関係であることが伝わる「サンちゃん」表記を採用したのかな、と…。
(マーケティングの勉強など全くしたことない人間の素人考えなので、全然てんで的外れの可能性しかありません、ご了承ください)
翻訳業の方々が口を揃えていう「ただそのまま訳せばいいわけではない」って、こういうことなんだろうな…奥深ぇや…と思いながら劇場を後にしました。


当初の予定の半分も書けてなくてゾッとするんですけど、もう文字数が3000字目前なのでとりあえず一旦ここでおしまい!
続きはまた書きます。あんにょん あんにょん

ファルダ

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