理想的コミュニティの形成

突然ですが、皆さんはいくつのコミュニティに属していますか?
社会全体、学校、会社、家族、友人関係、細かく見ていけば無数のコミュニティに私たちは属していると言ってもよいでしょう。
私たちはそれらのコミュニティの中で様々な人間と関わり、日常生活を日々送っています。

ですが、私が思うにコミュニティには大きく2つの重大な要素があると思います。
まず初めにそのコミュニティにはヒエラルキーが存在しているのか。
2つ目にそのコミュニティは共通の目的の上に成り立っているか。
端的に言えばこの2つの要素がコミュニティの未来を決定すると言えると私は考えています。
そして、改めて考えると友人関係とはかなり理想的なコミュニティであると考えます。

まず、コミュニティ内にヒエラルキーが存在しているか否かですが、存在している物で言えば、学校、会社、大きく見ればこの社会全体もヒエラルキーが存在しているでしょう。
一方で、ヒエラルキーが存在しないコミュニティと言えば、友人関係だったりと言った限られた物になると思います。
言い換えれば私たち人間が関係を形成する時、自然と上下関係が形成される傾向があると言うことです。
これはなぜなのでしょうか。
まず考えられるのは集団が大きくなるにつれて、統率が難しくなるからであるという見方です。
上下関係があれば、下の者は基本的に上の者に従わざるを得ないため、統率が比較的取りやすいという利点が挙げられます。
また、上記の内容と被る点はありますが、議論における決定方法が代表制になりやすいという点が考えられます。
集団を動かす事において、行動指針の決定はとても重要であり、それを大人数で行うというのは多様性という利点よりも、内容が纏まりずらいという欠点の方が大きくなりがちです。

続いて、コミュニティ内に、共通の目的が存在しているか否かですが、存在している物で言えば、会社だったり部活動、一時的な目標達成に向けたチームだったりがあります。
一方、明確な目的が存在しない物で言えば、学校だったり、友人関係が存在すると思います。
共通の目的が大きく関わるのはコミュニティの永続性だと私は考えます。
ここで考えたいのは、共通目的の種類です。
例えば会社の目的は、その会社をより大きくするだったり、より大きな社会貢献をすると言ったものでしょう。(実際、社会に出てはないので予想でしかないのですが。)
すると、その会社の共通目的は永遠に完全達成はなし得ない事になります。
一方、一時的チームでは、その目的が達成されればすぐに解消されます。
また、共通目的がないコミュニティでは、各個人がある一定秩序内で好きな事をし、結果的にコミュニティ全体の利益になると言った特徴が見られます。
つまり、共通目的がないことでストレスが減り、コミュニティとしては比較的安全であると考えられます。
ですが、共通目的がない以上、目的が明確な関係よりも不意の解散があることは否めません。
ここで分かるのは、共通目的があるコミュニティは終焉の目処が立ちやすく、目的の種類によってはかなり強固な関係性になり、共通目的がないコミュニティでは、終焉の目処は立ちにくいものの、それに伴い、関係性は各個人に委ねられるという特徴が考えられます。

さて、ここまで長々と書いてきましたが、別に私はどのコミュニティが優れているかを言いたいわけではありません。
ですが、この社会で生きる以上、必要最低限のコミュニティには属さなければなりません。
そしてそれらの多くは上で挙げた通り、意見は通りづらく、したい事を自由にできる物は少ないのです。
ところが、友人関係は唯一と言っていいほど、自由度がかなり高いコミュニティなのです。
一緒にいる人間もしたい事もかなりの度合いで自分で決められます。

そこで1度、自分以外の友人関係を見てみて下さい。
すると以外にも、友人関係の中に、微かにヒエラルキーがあったり、暗黙の了解のようなしたい事を「空気を読む」という形で強制されるような関係が多いように思えてきます。
私はそのような関係性は理想的ではないと思います。
多くの人は現実はそう簡単にはいかないと思うでしょうが、先程も書かせて頂いた通り、友人関係は唯一、自分で自由に決定のできるコミュニティなのです。
そのコミュニティぐらい、ある程度自分勝手になってはみませんか?

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