読む読む読む読む
書評という仕事をこなすためには文章を書く前に本を読まないといけないわけだけど、よくよく考えてみるとこれは思ったよりもずっと大変な作業だ。
たとえば僕はいま本の雑誌(月刊)とSFマガジン(隔月刊)で定期連載が2つあってそれぞれで最低限は本を読まないといけない。本の雑誌連載ではだいたい6冊取り上げるがその候補のために10冊程度は最低限読むし、まあ15冊ぐらいはざっと目を通す。つまりノンフィクションだけでもだいたい月15冊。SFマガジンの方は隔月刊だが2ヶ月でだいたい10冊〜12冊程度はこれって海外SFかな?? みたいなのが出るから月おおむね6冊程度。
この時点でだいたい月21冊程度読むことが求められるが、これ以外の仕事もあるわけなのである。たとえば昨日はWEBメディアへの寄稿を求められ「老いと死をとらえなおすきっかけとなるノンフィクション」というお題で5冊あげ、原稿を5000文字ぐらい書いたが、5冊はすでに読んだ本とはいえ読みかえす時間がかかっているし、このテーマで名前は知っているし取り上げる価値がありそうだが読んでいない本を読む過程もあって7冊ぐらい読んだ。
さらに今月はまた別の原稿で10冊程度のシリーズの本について1件原稿を書く予定がありそのために当然10冊程度読まねばならない。一度読んだ本ならざっと読み返すだけでいいが、必ずしもそれだけとは限らない。今月のはじめには早川書房のnote用の『三体』原稿を書く必要もあって『三体』第二部上下巻をかなり読み返してもいる。おそらく記憶力のいい人間ならあまり読み返さなくてもいいのだろうが僕は記憶力が悪いから読み直す必要がある。
さらに今月は小説賞の一次選考もやっていてそこで数十作読む必要がありこれはいま現在進行中で読み進めているところである。しかも僕は兼業で複数の仕事をやっている人間なので普段の業務を8とか10時間とかこなしながらこんだけ全部読まないといけないわけなので、まあまあまあままあままあ大変である。はたして一月に何冊読んでいるのか、自分でもわかるわけがない。こうして考えてみるとなかなか大変な仕事ではないか。
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