読書の中断を防ぐ

現代はとにかく本を読むのが難しい時代なのではないか。ふっと気がつくとスマホに手がのびて何か検索したりアプリを起動したりしてしまう。本でも読むかなーとページを開いても、すぐにウマ娘をやりたくなってちょっとウマ娘をやりはじめると一時間、二時間平気で時間がとけてしまう。

ここで問題なのは読み始めてもそれが「スマホが気になって中断してしまう」というところにある。つまり、この「中断」をどうにかすればいい。まず考えつくのはスマホを物理的に破壊するか絶対に手を出せない場所に幽閉することだが、なかなかそれもまた難しい。とはいえ「中断」を止める方法もないだろう、と思うのだが、実際には無理やり中断を止めることができる

まあそれはなにかといえば単純で、まず最初に本を読み始める。つい、スマホを見たくなる。あるいは、喉が乾いてお湯をわかしてお茶をのみたいな、とか軽食を食べたいな、とかいろいろ本を読む態度を中断する思いが頭の中にいろいろ湧いてくる。そこでそれを当然のようにやると「読書」が中断してしまう。なので、その別のことをやるときに読書をKindle読み上げに移行し、音声を聴きながら別のことをやる。トイレにいったり、お湯をわかしたり、軽食をつくったり、その間ずっと本は中断せず流れ続けている。

中断せず流れ続けているので、復帰も容易である。いつもならちょっとした確認や用事が終わったらまた別のことをはじめてなかなか本に戻れないが、本は音でずっと流れ続けているのだから、すぐに戻れる。とにかくこの「流れを中断しない」「いつでも戻れる態勢を整えておく」ということが重要で、仮に他のことをやっていて音声に集中できていなかったとしても最悪いいのである。全然聞こえてなかったならまた読み返せばいいのだから。

いまこのnoteを書いているのもなにかのついでにふっと思いついたことを書き留めているのであって読書を中断させてやっているが、脇ではずっと音声(大栗博司『探究する精神 職業としての基礎科学』)が流れている。これはかなりおもしろい。

この方式の難点は紙の本では使えないところにあるわけだが。では紙の本ではどう「中断」と向き合ったらいいのか? そんなことはしらない。現在模索中である。

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