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VOICEROID車載

ぼけーっと最近VOICEROID車載をみていた。何年か前から好きで熱心にみたり、みなかったりしているのだけど、今は熱心にみている期間だ。

このVOICEROID車載って、一部に凄く人気で5万とか再生される動画投稿者がいるほかはそんなに再生されることがない。まあそれはどんなジャンルでもそうだろうが、そのわりにはけっこう投稿者の多いジャンルで、2000とか3000再生とかの動画をみても僕はけっこう楽しんでみている。

VOICEROID系の動画って、再生数をのばすためには掛け合いやきちんとしたテロップ付、演出がおもしろいことが重要なんだけど車載動画の場合、やりとり自体にたいしておもしろみがなくても風景やおいしそうな現地の食事写真がみれるだけでも楽しいのだ。北海道や沖縄、対馬に石垣島などいろんな場所を人が気持ちよさそうにバイクで走り、うまそうなご当地グルメを楽しんでいるのをみて擬似的に体験したかのような気分に浸ることができる。

で、基本的にいつもニコニコ動画でみているのだけれども、この動画界隈ってみていると特殊で、明らかにコメントに投稿者の顔見知りの人というか、「あの時はありがとうございました」みたいな私信が書いてるんだよね。しかも一つとか二つとかではなくて、どの動画でもそう。コメントしてもIDが書いてあるわけじゃないからわかんないだろうと思うんだけど(ID自体は存在するからわかるのかもしれんが)、わかんなくてもいいか、接触人数やコメント数が少ないから、それだけでもわかるのかもしれない。

これは要するに、ライダー系の動画投稿者/視聴者の距離がすごく近いんだよね。ライダーがAという場所にいくとツイートしたり報告したりするとわりと視聴者が凸してきてしばらくツーリングしたりすることもしょっちゅうある。あるいはみな本職があって、長期休暇などに北海道とかにいってツーリングするので、道の駅やライダーハウスで出会って名刺交換したり。

これはもともとライダー同士の距離感が近くて観光地とかですぐライダー同士話し始める(そして仲良くなる)文化が関係しているのだろうけど。特に再生数の少ない動画で顕著だが、動画を観ているのも多くは同じようなライダーたちで、「ここは自分も泊まったけどいい場所ですよね」とか、「この人元気そうでよかったな(ライダーズハウスの管理人さんがモザイクでうつっている動画にたいして)」とかかなりローカルなコミュニケーションがなされていて、個人的にはその雰囲気感も好きなんだよね。

VOICEROID車載が特に再生数が伸びる人気ジャンルというわけではないわりに投稿者が多いようにみえるのは、こういう「投稿すれば必ずみてくれる人(ライダー)が大勢いるし、温かいコメントで迎えてくれる」「投稿することでライダーズ・コミュニティみたいなところに入りやすくなる」というある種の仕組みがあるからなのかもしれないなと思うのである。

まあ、変に馴れ合いっぽくなったりコミュニケーションが嫌な人にとってはちょっと……と思ったりマイナス面もあるのだろうけど。「活気」の作り方の例、仕組みづくりの例として興味深いなと思ったのであった。

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