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片足で立てないといけませんか?

こんにちは。ヒュッテ入笠の山口です。
ヒュッテ入笠の山歩き講座の開講が決まりました。

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今日のテーマは『静止』
よく山の雑誌などで『片足立ち』ができますか?的な記事をよく見かけます。本当に片足で静止できることが山歩きに必要な運動能力なのでしょうか?
片足で静止すると聞くとどんなイメージを頭に浮かべるでしょうか?実際にやってみると、片足を浮かせると同時に建っている足の方に上体(重心)を寄せて、足の筋肉や体幹の筋肉を使って、ぐらつくのを抑えるために手でバランスをとって、何秒立ってればいいの?といった一生懸命立っているイメージではないでしょうか?

ではこの写真を見てください。

片足で左足の

左足で静止しています。いや静止しているように見える動画のワンカットです。どんな動作をしているかというと、左足側に重心を寄せながら左足の真上少し前で止まって、右足の次のステップに向けて上体がスムーズに移動(倒れる)できるように準備している状態。とでも言ったらいいでしょうか。下の動画の一コマです。

静止しているように見えますが、上体を次のステップに移動し落下による接地反力を有効に使って体を上のステップに持ち上げる。そこで静止(固定)するのではなく、次のステップへ上体を倒すために止まっているように見えているだけの状態。

棒を床に立ててそっと手を離し、倒れ始めるまでの数秒静止している状態と言ったらわかりますか?

歩行は止まらずに動作が連続した状態をキープすることで、無駄な筋力や余計なパワーを使わずに楽に歩けます。山登りの歩行も一緒。片足で立って静止するという運動は必要ないのです。片足で立って静止するというのは大きな筋緊張を伴う体にとっては負担の大きい運動です。

ゆっくりと歩くペースで上体がゆらゆらと次のステップへ重心移動している。これが歩きの極意、歩きの本質『3つのポイント』のうちの『不安定」ということになります。

これを無意識でやっているガイドも、お客さんには「もっと後ろの足で地面を蹴って」というアドバイスをしている方も少なからずいるので注意が必要。山の雑誌でも歩き方の特集などでは上体を安定させて後ろの足で蹴るみたいなことがいまだに書かれていたりしますからこれも注意。

私の山歩き講座ではこの動作を習得するためのドリルを用意して反復練習します。2畳程度のスペースがあれば、パソコンやスマホの前でも練習できるドリルです。対面でお互いの動作をチェックしながらアドバイスするということが山の歩き方、つまり歩行動作を学ぶ一番効果的な方法だということをご理解ください。お申し込みお待ちしております。

ヒュッテ入笠の山歩き講座

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昨年の実技講座の一コマ


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