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友と共に

タイタンフォール2の二次創作小説です。独自設定などを含みます。

俺が住む惑星ではタイタンが労働力として普及していた。
もちろん俺の農場にもタイタンがいた。
タイタンの名は収穫の意味のハーベスト。
ハーベストとは子供の頃からの付き合いで友達だった。
町では強盗がタイタンを使って警察もタイタンを使って応戦してるような治安だったけれど、楽しかった。
だが、IMCの侵略が始まってからは、変わった。
IMCと対抗勢力ミリシアの熾烈な戦いが惑星中を戦場に変えた。
圧倒的な数を誇るIMCに対して戦力が限られているミリシアは民間の徴発し始めた。
「そういうわけであなたたちを守るためにもタイタンが必要なんです。あなたたちにとってタイタンはとても大切な存在であることは承知していますが、どうかよろしくお願いします。」ミリシア徴発部隊のリーダーが頭を深々と下げる。
「ライス、私はあなたを守りたい。だから行かせてください」ハーベストは俺の顔をじっと見て言う。
「・・・・わ、分かった。でも、帰ってきたよね」
「もちろんです」ハーベストは俺が教えたサムズアップして答えた。
そうしてハーベストは戦場にいった。
それからしばらくして俺もミリシアに入った。
ハーベストを探したかったのもあるが、故郷を守るためには戦うしかなかった。
戦況が良くないおかげでアッサリ入隊でき、前線を支える歩兵ライフルマンに配属された。
ライフルマンになって様々な戦場を渡り歩いていて昇進していったが、ハーベストには会えず、そのうち諦めがついた。
そんな中、ジャック・クーパーとBTに会った。
彼らと会ったのはIMCに押され、撤退戦の殿を務めていたときだ。
IMCが数をものに防衛線を食い破っていき、撤退用のドロップシップも撃墜され、誰もが絶望していたとき本部から連絡が来る。
「支援のためタイタンを送る。それまで持ちこたえてくれ」
(今更、支援を送っても遅いだろ・・・)
誰もがそう思ったけれども、それでも支援が来ると分かって皆の士気は上がった。
そして、宙からタイタンが落ちてきた。
「「タイタンフォール!!!」」思わず誰もが叫んだ。
だが、降りてきたのは一体のタイタンと搭乗していたパイロット一人だけだった。
「この状況でこれだけ・・・・」つい愚痴がこぼしてしまった。
「悪いな、上も余裕がなくてな、君がここの指揮官か?」
「そうです。す、すみません、せっかく来てくれたのに」
「問題ない。今までこういった状況は何度もあった、なあBT」パイロットは親しげにタイタンに声を掛ける。
彼のセリフはなぜだろうか、とても説得力を感じた。
「ええ、もちろんです。クーパー、我々の戦力で対応できる数です」BTと呼ばれたタイタンはそう言ってサムズアップをした。
BTの仕草を見て、思わずハーベストのことをフラッシュバックし気が付けば涙がこぼれていた。
「ん?大丈夫か?」
「すみません、徴発されていったうちのタイタンを思い出してしまって・・・」
「そうか・・・だが、諦めるな。これが終わったらこっちでも調べてみる」クーパーはこの状況にもかかわらず帰ることを当たり前のようと、俺の顔をまっすぐ見て言った。
「クーパー、敵が来ます」
「ああ、分かったよBT、それじゃあ君も生き残ってくれ」
俺はその言葉に敬礼で答え、見送った。

数時間後、俺とクーパーは無事に生きて再会できた。
「本当に、あの戦況を覆すなんて・・・」
「君たちの働きのおかげだよ」クーパーは軽く笑いながら言う。
(いやクーパーたちが来てから、明らかに敵がビビッて撤退していったぞ・・)
「ライス、ハーベストについて調べました。コアだけですが回収できていました、もしかしたら復旧できるかもしれません」「そうなのか!!ありがとうBT!」
「良かったな!ライス。それはそうと君、パイロットになる気はないか?見た限り適正がありそうだ」
「えっ!俺がパイロット⁉なれますかね?」
「私も元々はライフルマンだったんだが、パイロットのタイ・ラスティモーサ大尉に適正を見出されてね。色々大変だったが、こうしてパイロットになっている。良かったら訓練するが、どうだろうか?」
「いいんですか!!ぜひなってみたいです!よ、よろしくお願いします。あの、パイロットをする上で大事なことはなんですか」俺は深々とぎこちなく頭を下げた後、聞いた。
「そうだな。色々あるが、やはりタイタンのことを信頼することだろうな、なあBT」
「ええ、パイロットとタイタンの信頼関係の構築はあらゆる面で能力を底上げします」
「なるほど、ありがとうございます」
会話を差すようにクーパーの通信機が鳴る。
「おっとすまない別の戦線から支援要請が来た。また今度話そう。それとライス、ハーベスト再会できるといいな」上からの連絡を受けたクーパーはそう言ってBTに乗り込み、去った。
俺は二人が見えなくなるまで敬礼をしつづけた。

それからしばらくして
俺はクーパーを師にパイロット候補生になって訓練を受けている。
「よし、最後にタイタンフォールしてくれ」
「はい!タイタンフォール!!」
宙から懐かしい姿をしたタイタンが降りてくる。
「ただいま、戻りました。ライス」
「おかえり!!、ハーベスト!」

終わり

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