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【積み本解消感想会のコーナー】千歳くんはラムネ瓶のなか 3 本日の章:三章(いつか思い出す遠くの空の青い夜) より

継続企画、積み本解消感想会のコーナーです。

本日も『千歳くんはラムネ瓶のなか 3』からお送りします。

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この先本編ネタバレが入るので気をつけてください。

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「───小さい頃から目立つタイプだったんだよ、俺。どのくらい前からかっていうと、それこそ幼稚園の時点で多くの女の子は俺のことを好きだったし、運動会のかけっこで負けたことは一度もなかったな」

「うん」

────────────────    中略    ─────────────────

「とはいえあまりに完璧すぎるのも鼻につくなら、ときどきしょうもないジョークでガス抜きをすればいい」

「うん」(289~299頁)

今回は千歳朔と西野明日風の会話から。

会話と言ってもこの10頁にわたるシーンは、ほとんどが千歳朔の人生の振り返りとなっています。

地の文もほとんどなく、西野明日風の台詞は「うん」だけという非常に特殊なシーンです。

数えてみたら41回(数え間違えていたらすみません)の「うん」がありました。

ここを読んでて思ったのは、人の話を静かに茶々を入れることもなく、相手に落ち着きを与えるように相槌を打つのってかなり難しいよなぁ~ってことでした。

ただ「うん」と応えるだけなら多くの人が出来るんじゃないかと思ったりするんですけど、一区切り一区切りでトーンや声色を変えながらじっくり聞くのはかなり高度な技術を要求されると思っています。

しかも返事するのが目的ではなく、あくまでも相手の話を丁寧に聞く事が目的ですから理解していないと何の意味もないですしね。

私は相手の話を遮らないよう気をつけはするんですけど、話の区切れに「今のってこういうこと?」みたいな確認を入れがちで、そういう意味では流れを断ってしまうことが多いのでは無いかと思ってます。

傾聴力大事!みたいな話を最近耳にするなと感じるんですが、やっぱりとても難しいと思いつつ、このシーンの西野明日風みたいに聞けるようになりたいなと思いました!

このところ投稿頻度がバラッバラになっていますが、明日は投稿できると思うので、是非また明日、読んでいただければ幸いです!!


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