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パーカッションパートより「あと9日!」

初めまして。北海道大学交響楽団パーカッションパートです。

演奏会まで残すところあと9日となりました!練習が行われる日曜日が、本番を除いてあと1回しか来ないことに驚きを隠せません...。

太陽がカンカンと照り、活気のある声や動物の鳴き声が外から多く聞こえる夏から始まったこの100周年記念演奏会の練習、初めは皆手つかずであったり、楽曲の難しさを痛感し、苦戦をしていましたが、時が経つにつれて形となっていき、より良いものとなっていきました。ただ、気づけばもう冬。雪が降り始め、澄んだ空気が漂い始める季節となりました。あと9日しかないという焦りや寂寥感もありますが、今は皆さんの前で演奏会ができるというのが楽しみで仕方ありません!

さて、ここで、パーカッション、そして北大オケのパーカッションパートについて紹介させていただきます!

夏合宿でのパーカスアンサンブル!

パーカッションとは打楽器全般を指す言葉で、パーカスとも呼ばれています。弦楽器や管楽器はメロディーを演奏しますが、パーカスはメロディーよりも伴奏を演奏することが多い、いわゆる縁の下の力持ちのような存在です。弦楽器のように指先を器用に使うわけではなく、管楽器のようにリードやマウスピースを扱うわけでもないため、一見簡単そうに見えるかもしれませんが、ティンパニやスネア、シンバル、鍵盤類、トライアングルやタンバリンなどの小物といったそれぞれ系統の違う楽器を使いこなさなければいけないため、想像よりも遙かに難しい楽器です。

北大オケのパーカッションパートは現在12人が所属しており、普段は大部屋の一角(通称打楽器部屋)で練習をしています。打楽器部屋でしか練習できる場所がないため、基本的に誰かしらいるということが多く、出演する曲の練習はもちろん、アンサンブルの練習も行っています。とても自由きままで、元来、変人ぞろいと言われているからか、弦や管とはどこか雰囲気が違うパートのようにも感じます....(笑)


「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より前奏曲

記念すべき100周年記念演奏会、開幕はマイスタージンガーから始まります!出だしを飾るのにこれ以上に相応しい曲はないんじゃないかと思います!曲を通してティンパニが華やかさの中にある荘厳さを演出しており、「愛の動機」の頭はトライアングルの涼やかな一打から始まります。そしてフィナーレではシンバルが登場し、この曲を最高潮まで引き立てます。

「祝いのために」

川越先生が作曲した「祝いのために」は、スネアのロールから始まり、ティンパニ、シンバル、グロッケンが入り主題が始まります。こちらの曲は一定のリズムというのがなく、曲の中で旋律とともに目まぐるしく変化していきます。音色の変化も付ける必要があり、大変な曲ではありますが、その中で躍動する打楽器の姿に注目していただけたらと思います!

「交響曲第9番」

100周年記念演奏会のメインを飾るベートーヴェン「交響曲第9番」、打楽器は1~3楽章はティンパニのみですが、4楽章ではバスドラムとシンバル、トライアングルが登場します。

1楽章は静かな幕開けを迎え、主題が背後から迫ってきます。そして主題が追い付いたとき、この曲の本当の幕開けを迎えます。ティンパニは、強弱のメリハリをはっきりさせるのが難しく、f(フォルテ)を叩いた矢先にp(ピアノ)を叩かされるという場面に何度も出くわします。

2楽章は、弦楽器のff(フォルテッシモ)が2発、そして、ティンパニのffで始まります。2楽章についてはティンパニ協奏曲といっても過言ではないくらいティンパニの主張が特に強い楽章です。フルートがpでメロディーを奏でた後ろでティンパニのfソロが入ったり、全体的にf以上を求められる箇所が多い楽章でもあります。ティンパニとしては目立てて嬉しいですが、正直この楽章が1番緊張するし、怖いです。

3楽章はこれまで激しかったのと打って変わって、弦楽器、木管、金管の柔らかく温かみのあるメロディーが奏でられます。ティンパニも音を優しくし、2歩、3歩後ろからリズムキープに徹します。

4楽章はいよいよバスドラム、シンバル、トライアングルが登場します!注目してほしいのは「歓喜の歌」!!....と言いたいところですが、打楽器的にはその手前の行進曲に注目してほしいです!ここまで鳴りを潜めていた打楽器が弱音で鳴り始め、次第に音量を増し、弦楽器、管楽器、そしてコーラスを先導していきます。テンポの良さ、華やかさをぜひ体感していただけたらなと思います!
もう一つ挙げるとすれば、フィナーレの部分です!こちらは、ティンパニも加わって打楽器が総動員で演奏します!この曲の中で最もテンポが速い部分でありますが、どれかが決して欠けてはならない、この4つの楽器が全部揃って初めてこの曲のフィナーレは成り立つんだと思っています。
4楽章だけの登場ですが、その中でも一際輝きを放つバスドラム、シンバル、トライアングルの3つの楽器に是非注目してみて下さい!


長いこと書かせていただきましたが、改めて、このような素敵な演奏会を迎えることができて大変嬉しく思います!残り9日と迫ってきましたが、ラストスパートということで、皆さんにとって素敵な演奏会となるように、そして我々も悔いの残らないように最後まで全力で練習に取り組んでいきます!当日、皆さんに会えるのを楽しみに待っています!

たくさんの楽器とあと9日!

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