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完成された未熟なスポーツー女子ラクロス

ラクロスというスポーツを知っているか?
多くの人にとってラクロスは知っているがやったことがないだろう。
私もラクロスは経験したことがない。
ラクロスはカレッジスポーツとして知られ、大学入学してからのラクロスという競技が身近になり多くの場所で目にする機会が増える。
アメリカでは一般的にラクロスが普及しており,カレッジスポーツだけでなく、幼少期から競技として楽しまれている。
そんなラクロスは28年ロサンゼルスオリンピック種目に追加された。
私はラクロスに携わる人間としてラクロスは「完成された未熟なスポーツ」ではないかと思っている。

ラクロスについて

まずはラクロスについて簡単にまとめておきたい。
近年、ラクロスは大学・社会人レベルで競技人口が増加し、レベルも向上しており、リーグ戦やトーナメント戦が盛んに行われいる。

国際舞台でも女子ラクロスは注目を集めており、ワールドカップが開催され、女子は5位、男子でも3位になっているように日本代表は着実に力をつけている。また2025年に東京で開催されるワールドゲームズ、そして2028年ロサンゼルスオリンピックでのメダル獲得を目指している。

しかし、競技人口の増加や競技レベルの向上に伴い、課題も浮き彫りになっている。特に、女子ラクロスを専門とする指導者や施設の不足は深刻であり、地方では練習場所の確保も難しく、競技の発展を阻む要因となっています。

未熟なスポーツとしてのラクロス

さて、表題の「完成された未熟なスポーツ」について簡単にまとめておきたい。
私が特に主張しておきたい点としてラクロスの戦術面である。
この点においてはラクロスが後発的な発展であり、他競技出身の選手たちが話し合い、行われてきたことがかなり影響していると考えている。
そしてもっとも影響を与えているスポーツとしてバスケットボールであると言える。バスケットボール出身の選手たちが大学からラクロスを始め、チーム内で地位を築いてきたことからかなり強い影響を与えているのは言うまでもない。この点が私が未熟なスポーツのままである一員となっていると考えている。
さて、以下では大まかに局面について簡単にまとめておく。
詳しくは各記事を読んでいただければと思う。

記事において女子ラクロスに限定することを予め記しておく。
しかし、男子ラクロスにおいても共通する部分は含まれていることも読者にには念頭においてもらいたい。
女子ラクロス10vs10に人数が変更して数年経つが、多くのチームにおいて12人制であった時と戦術が変わっていないように思える。個人の能力に依存し集団スポーツでありながら、さながら個人競技であるような印象を受ける。
さらには個人スキルについても、チームスポーツの個人スキルではなく、個人スポーツの個人スキルのような印象を受ける。つまり、個人スキルにおいても1対1であることが前提としてあり、10対10もしくは6対6の中の個人スキルとして捉えられることが少ないのではないだろうか。
ここからは戦術的な部分において、ラクロスがチームスポーツということを理解しながら、これまでのラクロスの認識を改めてもらいたいと思う。

トランジション

トランジションとは攻守の切り替えのことを指す。
攻→守(ネガティブトランジション)、守→攻(ポジティブトランジション)の2局面ある。
ラクロス試合の中で攻守が変わるシーンの多くはシュートシーンである。
ゴーリーのセーブによって攻守が変わっていくことが多い。
他にも、パスミスやチェックによって起こるグラボやボールアウト、チェイスで変わることもある。
こうした中であってもトランジション深く考えているチームは存在しないだろう。
ラクロスの多くが攻守において切り離された考え方をしており、攻守一体は存在しない。つまり、攻撃においても存在する守備や守備の中の攻撃という認識はない。
この点について考えることが特に弱小チームにおいては重要であろう。



パスキャッチ

特にパスの受け手の問題である。球技において重要なスキルであるパスにおいても変な慣習があると私は思う。
ラクロスのパスの受け手においてはボールに対して正対しすぎていると思われる。体の向きがボールに向かっており、攻撃方向や次の選択肢をボールを受ける前に考える発送などないとそこで示しているようである。
ラクロスは常にボールを受けてからスタートであり、それを待ってくれるDFも問題だけれども、選手の判断が遅くなってしまっている。
パスを受ける時にはゴールの方向は関係なく、上記で記したように個人の為の個人スキルである意識がパスを受けるというタスクを完了するためだけに存在しているように感じる。
おそらく、攻撃方向を意識したパスの受け方を実践するだけでプレーの幅はこれまでの倍以上広がるのではないかと思っている。
より気になる場合には以下の記事を見てもらいたいと思う。



ここで指摘したことはラクロスがカレッジスポーツであり,大学から始める初心者たちの集まりであることから技術的に充分なレベルに達しておらず,このようなことを取り組む以前の問題でもあるかもしれない。
しかし今後ラクロスが発展していくためにもこのような点の改善は求められるだろう。




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