【日記】2022.12.28【創作】

今日は、お日柄が突き抜けていた。
「念のため傘を持っていけぃょ。」と不思議な語尾で話しそうなお兄さんと連れ立って歩くフルワンピース姿の女性を尻子目に家を出る。

いつものように湾曲し仕上げたα字路を巧みなハンドルさばきで突破し、小さな大通りに左折。

働き場には10:30に着く計画で家を出ているので、当然10:30には職場に着いている計算だ。

支度をする様相を呈してきた飲み食い征海の境内。
ポットのお湯は沸騰するのに281℃くらいの時間を要するのでから、先に済ませておこう。
そして「トントン」と鶏肉を刻み付ける音がキッチンから耳の101号室に届き、掃除機がはかどります。
メニューは先に拭いておいたので3ページくらいは閲覧可能で、飲み物はサラダのドレッシングのあと先を案じながら。

"美味しくいただきました仮面"の登場で曲面は一気に佳境へ。

幟(のぼり)は北風をフロントハグして、欲情しながら夜を駆ける。
「お金は間違っていないので、ドリップコーヒーに泡は立たないぞ」と正論と矛盾をカフェ・オレにしたのも束の間の日のお膝元。

逆さまにした4本足は天に向かって。地に向かった4本足は少しずつ歪み始めていた。

「お疲れ様でしたぃょ。」と声高な壁鳴りを毛先に撫でつけ、ドアノブを15分進ませた。

時間は9時から6時に戻り、親友の帰りを待ち抱きながら、𝑥軸がナチュラルカラーのフローリングと仮定する場合の反比例のグラフを描く。もちろん軸線には触れないようにするつもりである。さすがに。

追い飯必須汁無し肉味噌ネギニラ卵黄海苔麺に翻弄されながら、チョップスティックスを行ったり来たり。僕たち似ったり寄たり。行っき当たりばたり。

大まかな週末は海底に潜む火山を知らずに凪いでいる。
走り出したいような、ゆっくりと腰をおろして休みたいような。
残りの72時間は重箱の隅をこそげ取るように流水解凍していこう。

座して待つより心の臓がグー掴みで赴かれるままに、まにまに。

今年もお世話になりました。



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