完走出来なかったレース
レースはギリギリでもフィニッシュラインにたどり着くことに価値がある。
特にトレイルランニングはサバイバル要素が強くなるのでエリートランナー以外はフィニッシュすることが最大目標だと思う。
でも僕は完走したレースの記憶が余りない。
それよりも完走できなかったレースの印象の方がはるかに強い。
いつも心に引っかかっていてふと悔しさとともに思い出したりする。
もうレース自体が存在しないものもあるがレースがあるのなら来年以降にエントリーし完走して僕の思いを供養したい。
そんなレース達を書いてみた。
2012年の第2回上州武尊山スカイビュートレイル(50㎞)
レース自体は存在するが50㎞というカテゴリーは無くなってる。
このレースは当日夕方から爆弾低気圧が通過する為関門が1時間繰り上がった。幸いにも関門にはギリギリ間に合ったのだが豪雨になることが分かっているのに稜線にでることに危険を感じてみずから止めた。
帰りの都内に向かうバスが豪雨に見舞われ高速道路が大渋滞したときは稜線に上がらなくて良かったと思った。
僕の経験値からは行かないの正解だが悔しさも残っているレース。
2013年のSTY(85㎞)
この当時のUTMF(Ultra Trail Mt Fuji)は富士山の周りを一周する壮大なレースでSTY(Shizuoka to Yamanashi)は名前通りの静岡から山梨へ半周するコースだった。
スタート後静岡側から宝永山を登り大砂走を一気に下って須走のエイドに着くまでは好調だった。
ただ須走エイドでナイトランに備え着替えた時に心拍計のチェストベルトを装着するのを忘れてしまった。
そのまま出発ゲートを抜けた後に心拍計が反応してないことに気づいた。
ゲートは出たので戻る事も出来ずその場でウェアを脱ぎ心拍計のチェストベルトを装着した。
これが失敗、エイドは暖かったので良かったが外は寒くカラダが一気に冷えてしまった。
当然動けなくなり三国山の山中でリタイヤ。
まだトレイルのロングレースの経験が浅くカラダを冷やすことが命取りになることが分かってなかった。
UTMFは現在も開催されてるが富士山の周りを1周するレースではなくなってる。STYカテゴリーもなくなっておりレースとしての興味は失せてるが、UTMBやWS、Hardrockのクオリファイレースではあるので、いずれ出ることもあるかもしれない。
2015年の第5回美ヶ原トレイルラン&ウォーク(80㎞)
実は第2回第3回も出走しているが全部DNFしてるレース。
このレースはとにかくコースが魅力的で走っていると最高に気持ち良い。
でも魅力的なコースは得てしてコースプロフィールが厳しいモノ。
このレースは正にそれで40㎞前後で1000M一気にくだり上り返すという鬼の設定がある。制限時間も僕にとっては余裕があるものではなく走らされる。
現在は80㎞に加え48㎞や100㎞もあるようだ。
コースが良いのでぜひともリベンジしたいレース。
2015年の志賀高原エクストリームトライアングル(62㎞)
僕のトレイルランニングライフで重要なレース。
特に2015年のレースは絶好調だったが朝からの豪雨で関門時間が2時間も繰り上げになり完走できなかった。
このレースで山岳系トレイルの走り方が分かり自分が絶好調の時の登りの強さも体験できた。
このレースは今は志賀高原エクストリームトレイルという名に変わり開催されているがコースが全く違う。
でも違うコースとはいえ落とし前を付けたいレースではある。
2015年の第23回日本山岳耐久レース「長谷川恒男CUP」(71.5)
トレイルランニング界では事実上の「日本選手権」だと思う。
スタートして前半の吊尾根走行中にハイドレーションがパンクし背中がびしょびしょになった。
このレースはエイドが1つしかなく、どうやってもたどり着けなそうだったので第一関門の浅間峠でリタイヤした。
まぁわかってたことだけどコースに対してランナーが多すぎ、また道中のゴミも酷かったので(目についたのは全部拾ったが)また出たいかと問われると首をひねってしまう。
コースはわかってるので1人で淡々と練習するには良いかと。
2016年のSPA TRAIL(72㎞)
このレースも複数回出てるが完走できず。
いやコースは大好きなのだ。スタートしてから登りの林道とか野反湖周辺のトレイルとか走っていて気持ちが良い。
でもなぜか完走できない。リベンジしたい気持ちが強いレースの一つ。
2016年のCascadecrest100(160㎞)
今にして思えばこのレース辺りからうつ病の症状が少しずつ出てきておりレースでの諦めが早くなってきている。
何とか100マイルのレースを完走したいと思い、でも国内のレースではポイントが足りずアメリカのレースにエントリーしてしまった。
今考えてみれば明らかに判断を間違えていると思う。
でも友人達が100マイルを完走していたので焦りからこうしてしまった。
でもレースは最高でアメリカのトレイルランニングの楽しさをしったのは収穫だった。
海外だろうと出たいと思ったら出られるということが分かったレース。
絶対リベンジしたい。
2017年のMiwok100(100㎞)
昨年のCascadecrest100に続いてひそかにあこがれてたレースにエントリーしたらあたってしまった。
誰も誘うことなく一人でレース会場まで行き走り途中でリタイヤした。
でもこの経験はレースを選ぶときに海外と国内の考え方の差を無くさせた。
出たいレースにでれば良いじゃん
でも完走したいよね。
縁があればもう一度出たいレース。
2017年のIZU TRAIL JOURNEY(71.7㎞)
このレースは第2エイドの黄金橋でリタイヤしたのだが自分のメンタルがおかしいと初めて気づいたレース。
第2エイドを過ぎて林道を登り二本杉峠までいければそこから先は何度も走ったなじみのトレイルなのに気持ちが突然落ちて恐怖心に襲われた。
「えっなんで?」
訳も分からず脚が止まり全く進めなくなった。
その場でしばらく気持ちと格闘したがかなわずしょうがなく第2エイドに引き返した。
この半年後にうつ病と診断された。
このレースも落とし前をつけたい。
上手くいかなかったレースには良し悪しに関わらず理由があるが、こうして振り返ってみると2015年のエクストリームトライアングルが一つの頂点でその後は少しずつメンタルがやられていった気がする。
有り難いことに気力もだいぶ回復しレース復帰にむけて動き出してる。
ここに書いたのはどれも難しいレースだけどリベンジ出来たら嬉しい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?