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心の内の脅威とどう戦うか? @聖典バガヴァッド・ギータ―

2023年4月1日 日本ヴェーダンタ協会 スワーミー・メーダサーナンダ師による日本語によるご講義の個人的な復習用メモです。

バガヴァッド・ギータ―は人生における解脱を目的としていますが、日常の中でどのようにふるまったらよいかを具体的に教えてくれることも、その魅力の一つです。私たちは出家しても、しなくても、神の愛に満たされて過ごすことができますし、解脱できるのです。今回は、私達の心の内側に起こる恐ろしい津波から、どのように身を守れば良いか、を学びました。この中でも私が大好きな項目は「いつも用心深くしなさい」です。これはイエス様も同様の警告をしてくださっており、目が覚めた私達が、再び、幻想世界に引き込まれるのを、回避してくれます。

・動画はこちら:https://www.youtube.com/watch?v=8lzr9aSFp60
※このメモはあくまでも作成者自身の復習が目的ですので、正確な情報は日本ヴェーダンタ協会WEBサイトをご確認ください。https://www.vedanta.jp./
※ふりだやのツイッターhttps://twitter.com/huridayaa

●  前回の復習から

肉体がありながら、心の津波を治めると、「衰えないしあわせ」を得られる。
衰えないしあわせとは、サ・スキナハと言う。
津波という言い回しはとてもピッタリな表現。つまり、突然、速く、大きいということ。

心の津波の抑え方として、次の方法は否定的な方法で良くない。
・自分のイメージを気にして、人からどう思われるかが心配で、抑える。
・罰を与えられるから、抑える。

抑圧するのではなく、抵抗するのが、肯定的な方法。
ではどうしたら良いか?

●  津波から身を守るためには、避難所を作る。

津波から身を守るためには、避難所を作る。
しかもその避難所は・・・
① 強く、広く、高く、大きい避難所である必要がある。いろいろなものが必要。
② 作るのに時間がかかるはず。
③ 事前に準備しておく必要がある。(起こってからでは遅い。火事になってから井戸を掘っても間に合わない)

また実際に実践しないと、結果につながらず意味がない。自分も困るし、後悔もする。やるかどうかは100%、自分の責任!

  * * * * * * *

   それでは、どうしたら良いか?
   具体的な実践方法を紹介!  \(^o^)/

●  神聖な人と付き合うことが大切

(companion associate)
誰と付き合うかが大切。あなたの周りの人はどんな人?
周りの人は自分に影響する。例えば、快楽を持つ友は、あなたの欲望を刺激する。
もし深い関係を作りたいならば、どんな人か、時間をかけて、良く観察すること。
そういった友の人数は少ないはず。霊的な友達は少なく、世俗的な友達は多い。なぜなら神聖な人自体が少ないから。友達の数が少ないのは良いこと。気にしなくて良い。前の友達とは、徐々に離れていくこと。

●  環境も大切

世俗的な環境は悪い影響を与える。
世俗的な環境は、世俗的なサンスカーラ(傾向)が表れる。サンスカーラは、我々の潜在意識の中に絶対あり、隠れている。
そういう場所に入らないこと。
  神への門は狭い。
  地獄への門は広い。

神聖な友達、良い環境を選ばないと、神聖になりたくても、清らかになりたくても、なれない。

●  いつも用心深くし、早めに悪い芽を摑むこと

(eternal vigilance)
目覚めよ、立ち上がれ (作成者註:スワミ・ヴィヴェーカーナンダのことば)
小さな欲望のときに気が付くのが大切。大きくなったら、津波のようになって、手に負えなくなってなり、コントロールできない。
ではどうしたらよいか? →内省、自己分析により、わかる。

我々の主な問題は「執着」と「憎しみ」

早めに芽を摘むとは・・・
 例えば、「好き」と言う気持ちは、その人のことを何度も思い出すと、「大好き」になり、最後には「執着」となり、取り除けなくなる。
例えば「嫌い」という気持ちは、何回も思い出すと「大嫌い」になり、最後には「憎しみ」になり、取り除けなくなる。
憎しみがあったら、しあわせは無理。

●  危険な状態になったら、すぐに避難所に入ること

 カンガルーの袋から赤ちゃんは外に出てしまうと、すぐに袋に入る。心の中に神の避難所を作ること。 
<ラーマクリシュナのホリーマザーのことば>
 世俗的な場所に行くと、怒り、欲望、肉欲が表れる可能性がある。その時、神を思い出せるよう、ラーマクリシュナの写真を持っていくこと。写真を見て、思い出し、祈る。それがとても救けとなる。

●  喜びの内容を変えていく

心は、ラジャス的なスカ、タマス的なスカの世俗的なイメージでいっぱい。反対にするために、サット的なスカを繰り返し、イメージしていく。
 (作成者註:ラジャスは激質、、タマスは鈍質、サットワは純質。この相対世界を構成する3つの性質(グナ)のこと)
 ラジャス的スカ、タマス的なスカは取り除きたくても、取り除けない。取り除くのは無理。津波と同じように準備をすること
 だから、サット的スカのイメージを何度も思い出すことで、他のスカを薄めることができる。聖典からのイメージを何度も思い出すこと。

例えば、ニルヴィカルパ・サマーディの人の喜びのイメージ、「ジーバムクタの楽しみのイメージ」を持つ。
(肉体を持ったまま悟った人のイメージ、心に至福が溢れているイメージ。全てのものから至福が溢れているイメージ。Everything has honey.)

● 「汚くなってから洗うより、汚くならない方がいい」

自分の過去の経験から学ぶ。
「何回も快楽に浸ると、後で絶対に後悔するはず」
そのことを何度も思い出す習慣をつけておかないと、そういう時には思い出せない。
例えば、洋服のことを考えた時、最初から汚くないのと、汚くしてから洗うのではどちらがいいですか?
「汚くなってから洗うより、汚くならない方がいい。」

●  カーマ(肉欲)、ローバ(欲張り)、クローダ(怒り)に対して、新しい方向性を作る

(new direction, another channelize)
カーマ(肉欲)、ローバ(欲張り)、クローダ(怒り)は取り除けないので、方向を変える方法を取る。

カーマ(肉欲)、ローバ(欲張り)について
例:人は美しい顔を見たい気持ちがある。それは一時的な外の美であり、失われていく。(一方、中の美は、減らないし、どんどん増える。普遍的)楽しい映画、音楽、おいしいものも同じ。それらは、カーマ(肉欲)ローバ(欲張りな心)の対象となる。

小さなスカ(喜び)で満足せず、一番、大きなスカンで満足しなさい。
 一番、偉大なスカは、神への愛の楽しみ。
 一番大きいスカは、不死、ニルヴィカルパ・サマーディである。

 小さな満足は、苦しみ、悲しみ、失望に終わる
 大きな満足は、至福になる。不死になる。

クローダ(怒り)について
クローダ(怒り)が起きた時は、周りに怒らず、自分に怒る。
自分に怒るとは、「後悔の気持ち、自分にイライラする気持ち」
例えば、動画や無駄なおしゃべりに時間を費やしてしまい、イライラする気持ち。瞑想をしなかったので、イライラする。

(終わり)

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