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砂糖より厄介な「果糖ブドウ糖液糖」

ジュースの成分表記に良く入っている「果糖ブドウ糖液糖」
これが一体何なのか、皆さんは知っているでしょうか?

単に、砂糖を液状にした砂糖水の様なものをイメージされる人もいるかもしれません。しかし、正体はまったく異なります。

今回は砂糖より厄介な「果糖ブドウ糖液糖」についてお話します。

食欲を狂わせる果糖

砂糖にはグルコースと果糖が50%ずつ含まれています。

この2つは、摂取した時の脳への作用がまったく異なります。
グルコースは、「食欲を抑えるホルモン」の分泌を高めてくれます。
さらに、「食欲を増すホルモン」の分泌を減少させます。

つまり、グルコースを摂取すると満腹感を得ることができ食欲にブレーキがかかります。

一方、果糖の脳への作用はこれとは異なります。
果糖は、「食欲を増すホルモン」の分泌を高めます。反対に、「食欲を抑えるホルモン」の分泌を抑えてしまいます。

つまり、摂取すると余計に食欲を刺激してしまいます。

果糖の割合が砂糖よりも多い「果糖ブドウ糖液糖」

果糖ブドウ糖液糖とは、砂糖の一種になります。
トウモロコシやイモ類などに酵素を作用させて工業的に作られるので異性化糖と呼ばれます。

果糖は、糖の中で「もっとも甘い」とされ、砂糖の甘さを基準(100%)にすると、果糖は120~170%の甘さになります。
さらに大量生産ができるため、砂糖よりも安いです。

この異性化糖の種類には、果糖の割合が砂糖よりも高いものが沢山あります。

ちなみに、異性化糖の成分である果糖は40度では砂糖と同じ甘さで。
しかし、低い温度だと砂糖より甘さが強くなります。

これは果物が冷やして食べると美味しい理由です。
アイスコーヒーに入れるのは果糖の多い異性化糖ガムシロップ。
ホットコーヒーには砂糖が入れられる理由もこれです。


安くて、甘くて便利な異性化糖は、ジュース以外にもアイスやシュークリーム、パン、麺つゆ、焼肉のタレなど沢山利用されています。
砂糖より厄介なのは、異性化糖に含まれる沢山の果糖です。これが食欲を刺激してしまい食べ過ぎを引き起こします。

果糖ブドウ糖液糖が入っている物が全て悪いとは言いません。
ただ、食品表記をチェックして、取り過ぎには気をつけてみてください。

ちなみに自然の果物を適度に食べるのは問題ありません。
果糖単体ではなくデンプンや食物繊維が含まれているからです。

異性化糖は日本農林規格(JAS)で規定されており、果糖含有率によって3種類に分類されています。

・果糖含有率50%未満      → ぶどう糖果糖液糖
・果糖含有率50~90%未満   → 果糖ぶどう糖液糖
・果糖含有率90%以上                 →  高果糖液糖

今回は以上になります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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