見出し画像

ダーウィンは失望しながら死んでいった

ダーウィンは失望しながら死んでいったという話から始まる。
22歳の時に着想を経て50歳で「種の起源」を完成させた。
傍から見れば素晴らしい人生。
伝記に書いても約30年の集大成!みたいに書きやすい。

しかし実際の人生は50歳以降も続く。
ダーウィンは新たに研究で成功を収めようとしたが上手く行かなかった。
50歳の時の成功を反芻して幸せに浸り続けるにはその後の人生は長い。


このような成功は基本的に30代までが一般的らしい。
40代以降はこの種の能力が落ちていく。
アインシュタインが特殊相対性理論を含む4つの素晴らしい論文を出した奇跡の年、彼は20代後半だった。
医者や作家、金融関係者でも同じような結果が出たらしい。


そして個々人ではなく一般的な調査。
才能が晩年を不幸にするという結果。
ギフテッドと認められた人は80歳時点での幸福度が低いことがわかった。


ご存じの方も多い流動性知能と結晶性知能の話に移っていく。
クリエイティブな成功は流動性知能と関係する。
この流動性知能は年齢と共に落ちる。
文化的な意味での結晶性知能は年齢によるピークが遅い。

若いころは尖った才能で活躍する。
晩年は丸くなり若者の育成を行う。
この乗り換えは2つの知能の年齢による変化を捉えた賢い生き方と言える。
しかし流動性知能で成功し続けて乗り換えに踏み切れない人もいる。
そういう人はダーウィンのような晩年を迎えてしまうのかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?