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グリグリの記録:飼育1か月

 グリグリがうちに来てから今日で4週間、約1か月が経過した。
 最初の3日間は何も食べなくてハラハラしたけど、ごはんを食べるようになってからは急速に家に馴染んでいき、今では自分からブラッシングの延長を要求するまでになった。

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もっとブラッシングしてほしくてミサワさんの膝にしがみつくグリグリ

 グリグリを飼っていて思うのは、17年も猫を飼っていたのに、そのときの経験役に立たねぇ~! ということ。同じ猫なのに個体が違うとこんなに違うの⁉ と驚かされる。
 ディネット(故・先住猫)は意思をはっきりと伝えてくる猫だった。ごはんがほしければ、ごはん台の前に座って「にゃー」。撫でてほしければ、ソファーに座って顔を見つめて「にゃー」。毛布に潜りたいから端を持ち上げてほしいときは、潜りたい場所の横で「にゃー」。自分の要求が通るまで指示出しの「にゃー」を続けるが、「今はだめ。やらないよ」と言うとあきらめて眠ったり毛づくろいをしたりする。意思の疎通がほぼ完璧だった。子猫の頃から私がマンツーマンで育てたこと、私が普通に話しかけていたことなどが深く関係していると思うけど、ディネットはとにかく話が通じる猫だった。
 対して、グリグリの意思はまだよくわからない。足元にすり寄ってきて「ぎゃう~(体が大きいせいか声が低い)」と鳴くので、抱き上げて撫でるとゴロゴロ言う。撫でてほしかったんだなーと思ってソファーに降ろして撫でていたら、急に床に下りてまた「ぎゃう~」。さっき食べたときの残りがまだちょっと入ってるけど、ごはんを追加してほしいのかな? とごはんを追加すると、すごい勢いでばくばく食べる。なんだ~、さっきの要求ってごはんだったんだ~! と思ったのもつかの間。早々に食べるのをやめ、また足元で「ぎゃう~」。もしかしてこれ・・・? とブラッシングのブラシを見せると、「ぎゃ~お!」と足への頭突きが激しくなり、ブラッシングを始めると大音量でゴロゴロ言い出したので、最初の要求は『ブラッシングして!』が正解だったっぽい。性格が穏やかすぎるのか、グリグリは要求と違ったことをされてもゴロニャンしてしまうため、そもそも何を欲していたのかがわかりづらいのだ。もっと我を出して私たちにいろいろ要求してほしいんだけど、まだ少し遠慮があるのかもしれない。
 でもまぁ、これを何度も繰り返すことで私たちにはグリグリの眼差しや動き、要求されている時間帯や場所などのデータが蓄積されていき、グリグリにはこの場所でこう動いたら人間がこうした、という経験値がたまっていって、いずれは要求にスッと答えられるようになるはずだ。今しか味わえない、このすり合わせ作業のもどかしさ、楽し~~~~い!

 グリグリとディネットの大きな違い、その2。巨躯に似合わずめちゃくちゃ小心者で、とにかく様々なもの(特に音)を怖がる。
 ドアチャイムの音。玄関から聞こえる宅配の人とのやり取りの物音。寝室から出てきたばっかりの人間。トイレから戻ってきた人間。脱衣所から出てきた人間。空気清浄機のジェットモード。ロボット掃除機の動きと音。テレビに映った動物とその鳴き声。ミサワさんの大きいくしゃみ。ドライヤーは絶対に無理。
 ディネットは消防設備の点検で「火事です! 火事です!」ってどデカイ音が鳴り響いても気にせずスヤスヤ寝ている猫だったので、グリグリを見ていると、そんなに怖がりでこれまでどうやって生きてきたの・・・? と心配になる。それでも、最初はスチーム式加湿器のお湯が沸く音にもビクビクしていたけど今は平気になっているので、少しずつ苦手なものも減っていくとは思うけど、人間が一旦自分の視界から消えて戻って来たとき「え、誰~~~⁉」ってなるのは早くやめてほしい。意味わかんないから。撫でられてゴロゴロ言ってたのにトイレ行って戻ってきた瞬間「誰なの~~~⁉」ってなってあわてて隠れるの謎すぎる。さっきまでゴロニャンしてた相手でしょうよ! 警戒全開の真ん丸な目で見られたら悲しいんだからね!

ロボット掃除機を確認してからじゃないと落ち着けないグリグリ

 久しぶりに猫と1か月過ごしてみて、グリグリを通してディネットのことをたくさん思い出せることがうれしかった。猫との暮らしの中でしか思い出せないような、すごく些細なことが鮮明によみがえってくる。1年以上経って薄れていたディネットの気配がまた濃くなったような気がするので、グリグリに感謝です。


Pinterestにグリグリのボードを作りました!
https://www.pinterest.jp/huminhukyu/%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%82%B0%E3%83%AA/

あと、ミサワさんが自分でもグリグリの写真をアップしたすぎてツイッターのアカウントを作ったそうです。
https://twitter.com/guriguri_neko

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