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また猫を飼い始めました

 2020年10月15日に17年間共に過ごした飼い猫・ディネットを亡くし、もう猫は飼わないだろうな、と思って家にあった多量の猫グッズを処分してから1年と少し。再び猫を飼うことになりました。

 一度でも猫を飼ったことがある方は深くうなずいてくれると思うんだけど、『猫を失って空いた穴は、猫でしか埋まらない』のだ。これはマジ。ガチのマジのガチ。
 ディネットを亡くしてから猫成分の枯渇に耐えきれなくなって猫カフェにも行った。何件も行った。でも私が求めてる猫ってこうじゃない。入店してすぐ膝に乗ってきてくれる猫カフェの愛嬌たっぷり猫もかわいかったけど、私は猫がただ室内でダラダラしているところを見たいだけ! ゆっくり毛づくろいしているところを、小さなお腹が上下しているところを、床でだらりと伸びているところを、にこにこしながら見たいだけ! 他のお客さんが猫じゃらしを振り回し、ちゅ~るをあげまくっている空間じゃ、私が好きなあの自然体の猫は見られなかった。飼い猫が飼い主に見せるだらけきった姿こそ、私が本当に好きな猫の姿だったのだ。ミサワさんも同意見だった。

 そうなったらもう飼うしかないので、 2021年の夏ごろから保護猫の飼い主募集サイトを見るようになった。ディネットの場合は、当時住んでいた家の近所で里親募集されていた子猫を引き取ったので、あんまり「選んだ」という感じじゃなかった。でも今回は、ものすごい数の保護猫の中から、たった1匹を選ばなければならない(今住んでいる家が1匹のみ飼育可能な賃貸物件なので)。
 ムズすぎるんだけど・・・!? これまでの人生で一番ムズい選択肢! え、このめっちゃいる中から1匹!? 選べん選べん!! だって命じゃん!! かわいい子い~~~~っぱいいる! ま~~~~じ無理なんだけど!! ってミサワさんに相談したら、「どうしても飼いたいって子が見つかるまで待ったら?」という的確なアドバイスをもらった。ごもっとも!

 そして、8月末くらいに【レイくん】を見つけた。
 外にいるところを保護された雑種の大きな雄猫で、灰色と白と黒が混ざった半長毛。推定5歳で、猫エイズ陽性。そこにアップされていた数点の写真の中の1枚、女性に抱っこされているレイくんを見て、「でっっっか!!」となった。(↓この写真)

キャプチャ

 なんだかパーツがでかい。顔も手足もでか太い。『ふしぎの国のアリス』のチェシャ猫のフォルムによく似ていて、現実の猫っぽくないバランスだった。募集ページに貼ってあるリンクから保護団体のInstagramへ飛び、即フォローした。ミサワさんにも見せ、でかいかわいいでかいかわいいと言い合った。
 でもすぐに飼おう、とはならなかった。レイくんが猫エイズ陽性だったからだ。ディネットを亡くしてまだ1年ちょっと。健康で長生きしてくれる猫を迎えたいという思いが強かった。
 その後も里親募集サイトを頻繁に見ていたが、レイくん以上に心惹かれる猫はなかなか見つからなかった。その間、レイくんは何度も譲渡会に出ていた。譲渡会の日が近づくとインスタにレイくんの新しい写真がアップされて、それを見るたびに、かわいすぎる・・・! 今回こそ誰かにもらわれちゃうかもしれない、と思った。でも、ずっと譲渡希望者は現れなかった。
 10月くらいから、猫エイズについて本格的に調べ始めた。レイくんを初めて見たときにもどんな病気なのか軽く調べたけど、今回は徹底的に調べた。実際にエイズ陽性の猫を飼っている人のブログも読んだし、いろんな保護団体の猫エイズに対する考え方や対処、潜伏期間はどのくらいあるのか、どんなことに気をつけて飼えばいいのか、発症しないまま天寿をまっとうする猫はどのくらいいるのか、発症した場合はどうやって悪化し、死んでいくのか。

 12月12日。
 夫婦で散々話し合い、それでもやっぱりレイくんを飼いたい、と意見が一致したので、二人で千葉県の譲渡会場へ向かった。

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 大きな体をギュッと縮めてうずくまっていたのがレイくんだった。写真を見て想像していたよりもでっかくてフッサフサでめちゃくちゃかわいかった。保護主さんに「里親希望です」と伝えると、エイズキャリアの猫にはなかなか希望者が現れないとのことで、すごく喜んでくださった。本当にその猫と暮らしていけるのかを数週間試して(トライアル期間)問題がなければ、そのまま正式に譲渡されるとのこと。
 レイくんが家に来るまでに、1年前泣きながら処分した猫用品を再び買いそろえた。毎日少しずつ猫用品が増えていく。私もミサワさんもずっとウキウキそわそわしていた。

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 12月20日。トライアルがスタートした日のレイくん。

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 これはトライアル3日目。
 このゲージの横幅、54cm。でかくてかわいくてでっかくてかっわいい!! 保護主さんによると、来る前に動物病院で量ってもらった体重、9.1kgだったらしい。シルエットは猫よりもたぬきに近い。

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 トライアル7日目。お腹を見せてくれた。

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 これは今日。カービィの体内でひっくり返っている。

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 カービィには懐いてるけど私たちにはまだそこまで懐いていないので、ミサワさんが差し出したちゅ~るをおっかなびっくり食べているところ。

 そしてこの度、ついに正式譲渡が決定しました! イェ~~~~イ!!
やったやったやった~~~~~!! この最高の猫ちゃんはうちの猫ちゃんで~~~~す!!!!
 名前も話し合って決定しました。

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 【ディネット】がフランス語で「おままごと」という意味だったので、フランス語の名前で統一しようとミサワさんが言い出し、私が必死に調べて決めました。【グリグリ】の意味は「お守り」です。この名前がお守りになってエイズを発症しないまま長生きしてほしい、という思いと、見た目がずんぐりしていてかわいすぎる! という思いが込められています。

 信じられないくらい浮かれているので、今後ツイッターやインスタで頻繁に写真をアップしていくと思いますが、よろしくお願いします!

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 ディネットのクソデカ遺影は玄関に飾りました。

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