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新竹取物語 完

この二か月、水面下で格闘して来た「新竹取物語」が終了しました。日本舞踊、ダンス、狂言など、身体表現の方々ばかりの中に、落語という喋り一つの芸で乗り込ませて頂きました。

物語の一編を語る間に、その言葉が画面に降って来て、それをペンライトを持ったお客さんが触れると、言葉が大きくなり、強調されるというのが僕の担当した場面のデバイスの仕組みでした。

今回やらせて頂いた台本は、落語のような会話劇ではなく、詩を読んでいるかのような内容でしたので、落語っぽさは出せなかったかもしれませんが、落語家という大衆性を発揮して、選ばれた言葉を頑張って説明することは出来たのかなあと思います。

今回、大学の研究室の方々とやらせて頂いたんですが、これが本当に良い経験になりました。考えることがいつも壮大で凄いなあと思います。僕らは100を1にしてシンプルにやる。そんな芸ですが、大学の方は逆です。簡単に出来ることをいろんな側面から見てどう世界が広がるかを考えている。

ここって大事だなあと思いました。僕も、シンプルな中にも芸の広がりを作りたいなあと思いました。

とにかくこの二日間の経験は、落語家にとってとても実りあるものになりました。

難しいは簡単、簡単は難しい。



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