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正蔵一門を紹介してみる

僕が入門したのが2007年で、その時は三番目の弟子だったのが、今や総勢8人となった正蔵一門を紹介します。

一番弟子:林家たけ平(真打)

東京都足立区出身です。

頼れる総領弟子です。この方がトップで良かったとつくづく思います。芸はもちろん、お客さんとの関係性、どこをとっても学ぶべきことが多い兄さんです。

真打になると寄席に出る機会が減ってしまう昨今、よりたくさん出る様になった少ない若手真打です。

僕が入門した頃は、地噺が多く爆笑派で通ってましたが、今や寄席でトリを取れば『明烏』『中村仲蔵』『浜野矩随』など、大ネタもバンバンやる兄さんです。

独演会もたくさんあって、落語家として大成功を収めている兄さんです。

二番弟子:林家たこ蔵(真打)

個性的な兄さんです。名前からわかるように大阪出身で、江戸落語をおやりになります。

飄々とした入りから笑いが爆発することがあり、ものすごくクセになるお客さんもいる様です。

真打になられる時に僕は番頭としてお手伝いしましたが、この方は本当にガツガツしたところが無く、チケットもそんなに売らないのにお客さんはちゃんと集まるという不思議な披露目でした。

お客さんをクセにさせる何かを学びたいですね。

三番弟子:林家はな平(二つ目)

福岡市早良区から来ました。

気がつくと後輩の方が多くなりました。中間管理職の様な位置で、若手の会の顔付け(番組編成)やらをやっていることが多いですね。

僕の芸の目標は、落語を分かりやすく伝えることです。自分が好きな落語を特にはじめて落語を聞く人にも親切にやって行きたいです。

僕の落語の入口は「柳家」でしたが、そこに「林家」の親しみやすさの風を吹き込んで行きたいです。

四番弟子:林家まめ平(二つ目)

名古屋出身のまめ平です。彼は人に好かれる男で、特に中高年のお客様にモテる様です。

新しい噺をたくさん覚えて、勉強会をバンバンやろうとというタイプではありませんが、自分のキャラクターで魅せるタイプですね。

地元名古屋で会をやるとお客さんが満員になるそうです。

呼んでよ、まめ平。

五番弟子:林家なな子(二つ目)

東京都足立区出身です。

僕は勝手に彼女は「たけ平イズム継承者」と思っています。

とにかく、お客さんの懐に飛び込むのが上手い。

彼女は地噺に絞って落語をやっていて、どんな水にも合わせます。

なので、彼女の高座を聴くと間違いなく元気になる。そして、気がつくとファンになっている。そんな落語家です。

仕事関係の方とのやりとりも上手くて、とにかく仕事が常にあって忙しいです。

仕事くれ、なな子。ってなもんです。

六番弟子:林家つる子(二つ目)

群馬県高崎市出身です。

僕と同じいわゆる落研出身で、落語家になる前からある程度の理想を持って入って来たタイプですね。

その理想が今は花開いて、今や売れっ子の若手です。

彼女は落語をポップにやるタイプで、技巧はというわけではないのにとても魅力があります。これは芸人に取って一番大事なことなんですが、彼女は圧倒的に「華がある」んですよね。彼女が口座に上がるだけで皆明るくなります。

最強の武器だと思います。

ポップにポップにやる彼女ですが、最近は僕と怪談噺の会もやっていて、やっぱり落語が好きなんだということがわかって嬉しかったです。

七番弟子:林家たま平(二つ目)

東京都台東区出身です。

うちの師匠正蔵の長男です。当たり前ですが、東京出身ですね。そして親が代々噺家という家系です。

僕らからすれば、レールがあって良いなあと思いますが、彼は彼なりに苦労してると思います。

メディアの仕事がかなりあるんでしょうね。落語会ではあまり見かけません。ただ、落語家は名前が売れてナンボという側面もありますから、彼はまず知名度を上げてから、落語に取り組む時が来るでしょう。

というより取り組んで欲しいですね。師匠があれだけ古典を勉強して今の地位を築いているので、またその苦労を知っているので、ぜひそういう日が来るのを待ってます。

彼の高座を観ると、師匠に似てるんです。声の質もそうだし、佇まいもそう。羨ましいですね。

知名度くれ、たま平。

八番弟子:林家ぽん平(前座)

師匠の次男です。

今は前座で頑張ってます。少し不器用なところもありますが、落語をやるとストレートで一生懸命なところが良いです。

彼が二つ目になる頃にはコロナも収まってると良いなあ。


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