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真打な日々

この春に真打に昇進して以来、真打な日々を過ごしています。

真打になると楽屋での扱いもだいぶ変わってきて、その一番の部分は着付けを手伝ってもらえることですね。二つ目までは着物も自分で着ますが、真打になるとこれを前座さんが手伝ってくれる。

この着付けなんですが、真打になってすぐはやって貰わないで自分でやる人もいるんですが、僕は披露目が終わってからすぐにやってもらうようにしました。

これは自分なりの理由があって、「真打の身体になって行くこと」が一番の理由ですが、もう一つあります。

これは自分への戒めなんですが、着付けをしてもらったやつが高座でウケないなんてダメな気がするんで、着付けてもらうことで、「手伝ってもらったんだから、高座で笑わせろよ。」と自分に言い聞かせているところがあります。

師匠」と敬称が改まったことで、気持ち的に色々と変わって来た部分もあります。

簡単に言うと、責任感ですね。これが大きくなった。二つ目まではその身分に甘えられるところもあります。寄席においても前座の直ぐあとに上がることがほとんどなので、役目は客席を温めること。そこだけです。

だけど、真打になると色々な場面に使われます。番組の前半か、後半か、若手の内は前半が多いですが、それでも二つ目の時に上がっていたところよりは少し深くなります。

そこでどう色を出すかが大変だけど、そこの創意工夫が楽しみですね。

まだまだもがいて行きます。

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