ゲームにおけるワールドマップについて考えてみる

最近スーパーファミコンのゲームをやりまして、今ではほぼ絶滅危惧種といっていい「フィールド」(ワールドマップとも)があったのですが、3Dのゲームにはないワールドマップに出た瞬間の「広がり」を感じて、なんだか腑に落ちたものがあった。同時に、3Dで描ける今あえて作る利点もあんまないよなあ、など色々と思うところがあったので言語化していこうと思います。

1.視野、視界が広がった感じがした
街やダンジョンとフィールドでは縮尺が全く違います。そのため特に初めて外に出ると「途方もない広い世界」という未知や冒険の始まりを強く感じられます。
ただこれが3Dとなると、常に同じ縮尺である意味で似たようなロケーションを(ある程度リアル尺度で)歩いてるだけになり、視野や視界の広がりといった演出を得ることが非常に難しくなる。ある意味で技術がリアルの尺度に追い付いたことで、別途フィールドという形で広がりを表現するのが難しくなったんだと思います。
まあ、別にワールドマップだけデフォルメしたキャラで歩くとか、狭い箱庭でのオープンワールドにしてしまうことで広大さを表現するとか手段は色々とあるのですが、街→街道→街みたいな繋がりだと世界の広さを実感することは出来ないよなあと改めて。少なくとも「フィールドに出た」という明確な変化は得られなくなっている。
かといって、それこそかなりリアル尺度な3Dの街を出たら2Dのフィールドマップというのも何かしまらない気も。世界地図にポイントや経路描くくらいなら没入感は損ねない気もするけど、どうなんだろう。

2.色んな移動表現がしやすい
陸路、海路、空路と視覚的に表現しやすいという利点が。
とはいえ3Dでも別にこの辺の表現はできます。港→港で船を使う演出にすることも可能。まあこれも、船を手に入れたら青色のポイントも通過できるとか、そんな形で処理は出来るのですが。

3.地理関係がなんとなくわかりやすい
自分の脚で歩いてるので、東西南北どこに何があるかというのが何となくイメージしやすく、世界が地に足ついたものになりやすい。
なんなら世界地図すらなく文字で語られることもあるくらい。

4.戦闘の処理が難しい
リアル尺度で惑星を歩くわけにもいかず、かといって昔の2Dマップでシンボルエンカウントも難しく、戦闘の配置は結構難しい仕様だと思います。しかも一歩一歩がフィールドの尺度だと広めに作られてるせいか、時間当たりのエンカウント量が多くなったりでテンポ感を維持するのは結構難しいかも。

技術が新しくなることでフィールドと街やダンジョンの境目が無くなっていって、結果的に視野が広がることもなくなってしまったんだなぁ。

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