編集者との打ち合わせとこれまでの自分

編集者との打ち合わせが苦手だ。

漫画を描き始めたのは2019年の秋。
高卒で、就職が嫌でなんとなく絵が好きだって理由でネームもほとんど描かずアナログで原稿を描きサンデーの賞に出した。

それからショートギャグを何本か書いた数ヶ月後に最初の作品を見たと言って担当がついた。
会った時20歳と嘘をつかれたが18歳だった。

同じ年で同性の担当編集だった。
1年〜2年はひたすらおしゃべり感覚の打ち合わせでもよかった。
でも3年.4年するとなかなか努力賞から上の賞が取れず、向こうが言っていたことがどんどん変わることに戸惑っていった。そして言われることに専門知識が増えていき、相手の言うことがなかなか理解できなかった。
今思えば私も未熟で、理解しようとしなかったし相手は時間を無駄にしてると感じたことだと思う。

編集者が言ってることについていくのがやっとで、だんだんただのおしゃべりも無視されるようになった。

ベテラン作家と比べられることも多くなり、自信をなくし、描けなくなっていった。
もちろん四年描いていて何が好きが、何が描きたいのかわからなかった自分にも嫌気がさしていた。

打ち合わせ中に泣いたり、沈黙が続くことが多くなった。
そして自然と連絡を取らなくなった。

じっとしていると焦燥感で潰れそうになるので、すぐにサンデーで落ちた作品を他に出した。
「担当がいるのに他の賞に出すなんて…」と自分を責めたけど、現状なんとかしたかった。
今思えばそれくらい当たり前のことなのだ。

しばらくして電話が来た。
賞に引っかかり、2人目の担当がついた。

デビュー会議に出す作品を作ることになって、私はサンデーで完成はさせたけど佳作は無理と言われて温存していた漫画をだした。
それがデビュー作品となった。

しかし、好きもわからない・打ち合わせも満足にできたことがない私は打ち合わせがトラウマになっており、その担当と初顔合わせの時だってまともに目すら見れなかった。
笑顔を作る余裕すらなかった。傷つくのが怖かった。

「打ち合わせ=私の存在の全てを否定するもの」という公式が自分の中で出来上がってしまっていた。

デビュー後すぐに掲載作品を作ることになったが、デビュー後の初めての作品ということもありプレッシャーがいままでと段違いだった。

今までより面白いものを、と意気込みすぎて、自分が何を描きたいのか、何を好きなのかを改めて考えるべきところを考えれないでいた。

こんな状態なのでネーム治しは苦しかった。
打ち合わせ終わった時には紙を全部ビリビリに破いたり、泣いたり暴れたりそんな日々だった。

打ち合わせは毎回、もう傷つきたくなくて、防御線を張っていたし今度こそ絶対自分の意見も言わなきゃって難しいことはできないって頑張って言ったり。
でも結局相手に押し負けて、描きたくないものを描く感覚。好きなものを否定される感覚が消えず、なにこれって泣いたり。

結局、半年かけて描いたネームは掲載会議に落ちた。
落ちた理由は少年漫画っぽいことと、ページ数が多いことだった。ページ数を2倍に増やして見開きをたくさん作って欲しいと言われて増やして完成した。直後に編集部でページ数の規定が決まったのだそうだ。
とても謝られた。仕方ないと思った。

それから一年間、筆を取ることができなかった。毎日焦って描こうとするけど思い浮かばない。
漫画が楽しくない。かけない。
そんな苦しい一年間だった。

一年ほどたったある日、初めて編集を介さず好きに描いてみようと思った。
というのも漫画の1回きりの講座的なものがネットにあり、それを受講してみて、描く気力が出てきたのだ。

色々なイベントにもいったりして、「これ、好きかも」がわかってきた。
1週間に一本ショート読み切りをpixivに上げまくった。すごく楽しかった。

漫画を描くのがこんなに楽しかったのは初投稿以来だった。

1ヶ月経ったとき、複数の編集者から連絡が来て、連載企画を立てることになった。

また突然のプレッシャーに半泣きになりそうだったけど、絶対にチャンスだし「好きかも」って思えるジャンルを見つけられてるので行ける気がしていた。

打ち合わせのコツはまだまだ掴めていない。

いままで、もちろん自分の努力のなさもあった。
だけど打ち合わせで上手く意思疎通ができなかったゆえの苦しさが大きかったのではないかと思う。

なので今度こそ、と言うか今日これから初めて顔合わせることになっているのだが
本当にどうなるのかわからない。

自分なりにYouTubeで打ち合わせの仕方などをみて、「打ち合わせはテストじゃない」って知ることができた。

できないことはできないって伝えてもいい。
反論を封じ込める編集者とはおさらばすればいい。

でも信頼しあいたい。
このまえも他の編集さんと初めて顔を合わせたのだが、相手のロジック的な話し方に感情論でしか返せず、あまり実りのない打ち合わせとなってしまった。

今日は絶対にうまくいきますように。
あとでどうなったかノートに残そうかな。

オチがないけど、伝える練習で始めたのでもしこれを最後まで見たすごい方がいたら許して。

おわり

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