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リスクマネジメントの基本②

■リスクの洗い出し
組織全体のリスクを網羅的に把握するために、統括部門は、各部門・部署に対して調査を行います。
リスクの洗い出し方法は、アンケート方式とセッション方式の2つに大別できます。いずれの方法でも、各部門・部署の協力は必要不可欠であり、統括部門は、各部門・部署に負担のかからないように十分な事前準備をすることが求められます。

【アンケート方式】
アンケート方式は「調査票」を用いて、各部門・部署に報告を求める方法です。
 
【セッション方式】
セッション方式は「会合・会議」により、「多人数が討議した意見を取りまとめた結果」の報告を求める方法です。

【リスク一覧】
アンケート方式、セッション方式のいずれを採用するかは、組織の規模や状況により判断します。いずれの方法を採用するにしても、サポート資料が必要であり、主に「リスク一覧」を参照してもらいます。
これにより、リスクの洗い出しが効率的に促進されます。

※経済産業省『先進企業から学ぶ事業リスクマネジメント実践テキスト』より引用

■リスク洗い出し表への記入
各部門・部署では、「リスク一覧」を参考にして、想定されるリスク内容を記入します。

■リスクの分析と処理
洗い出されたリスクについて以下の手順により現状分析を実施します。
 
①リスク発生ガイド表に基づき、抽出されたリスクの「発生頻度」と「経営に与える影響度」を5段階で評価します。
 
②リスクポイントは、「リスク発生の頻度」と「リスク発生が経営に与える影響度」を掛け算して算出します。
※算出されたリスクポイントの妥当性を統括部門で審議します。
 
⦿対応するリスクの決定(優先順位づけ)
算出されたリスクポイントに基づき、対応するリスクの優先順位を決定します。優先順位は重点対応が必要な5位までを明確に決定し、経営影響度が高いリスクは発生頻度が低くても優先順位を考慮します。



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