退職交渉⑤~失敗を詰め込んだ宝石箱~

9月25日(水)
退職相談2日目。
話が本格化するかと思いきや延期する流れに。
阻止できるのか。

・部長からの電話
→売上たってないプレッシャー的な。
 もう関係ねえよ。上司(所長)はまだ部長へ
 私の退職意向を伝えていないらしい。

・退職相談(会社側)
→後任が入るまで在籍することは可能か。
 次が決まっていないのなら、賞与時期(12月まで)いるのが良いのでは?
 具体的な日にちは会社側で決めるね。

先日(といっても9月24日の昨日)退職の意向を明確に示したため、
なんとなく気持ちが軽いです。朝事務所へ真っ直ぐ出勤。
昨日の退職相談なんて、何もなかったかのように上司とも挨拶を交わします。

よ~し退職日(現時点未定)まで何もなかったかのように過ごしてやるぞ・・・
と、意気揚々と1日のスケジュールを確認すると一気に心が重くなりました。
なんでかって?なんと本日半日以上上司と2人きりで事務作業する日だったのです。

普段ならば、別の社員が周りにいるのですが、偶然外出予定や別の予定が合ってしまいました。

(これは絶対に退職についての話がメインになりそうだな・・・)

そして、いつもの通りダダダダとキーボードをぶっ壊すほど叩いていると、
上司が話始めました。

「ねえ、これは何にも関係ない話なんだけどさ」

「なんでしょう」

「スタッドレスのタイヤって何がいいのかな」

おおっと、予想の斜め上から言葉が降ってきました。
確かに私の前職はタイヤのルート営業ですが、正直タイヤの話題は今となっては知ったコッチャありません。
といった天の邪鬼なことだけを考えないで、世間話を振ってくれたのかな?と普通に会話します。
やっぱブリヂストンは値段高めですけど安心ですよね~とか。
私の前職は●●でしたのでこっち推しますけどね~とか。

普段上司にビビっている私ですが、雑談は好きなので積極的に話します。

まあ、その後も普通に話しながら仕事を黙々と勧めては行き、
退職関係の話をせずに今日は帰ったるぞと思っていた夕方に、
1本の電話がこの雰囲気をぶち壊しました。

そう、上司の大上司である部長です。

話すと素晴らしく長くなるので、ここでは割愛しますが、
私の退職要因の一つに、部長がいます。

というのも、半年前部長から直接与えられた仕事や言葉を
私は何も達成出来ていないというだけなんですが。
機会があればいつか記載します。

「お~K君、調子はどうだ?もう9月も終わるけど?」

「正直、思っていたようにはなりませんでした。」

「う~んう~んそうか。近いうちに直接そっちにも行くからな。」
(部長は普段東京にいる。)

「わかりました。」

で、電話を切ったのは良いのですが、今度は上司が突っ込んできます。

「部長から何か言われた?」

「調子はどうだとかです。」

「うんうん、後は?どう返した?」

「自分の思い通りにいきませんでしたと。近々こっちくるみたいですよ。」

「わかった。K君退職の話はまだ部長にしてないからね。
今週会議で会うから直接いうね。」

「わかりました。」

「あと」

「?」

「K君の退職早くても11月になると思う。有給期間いれてね。
 退職日程も部長と相談してみるけど。まだ転職とか何も決まってないでしょ?」

「え、あ~ま~いいっすよ。決まってはいませんが、考えてることはありますので。」

退職することは決まってるし、日程は割といつでもよかったのです。
あとこの先ニートになったら、今の若いうちにすぐITスクールに
入ってJavaやRuby等のプログラミングが学びたいと思ってました。
ただ、この考えには1つ欠点があり、ずっと悩んでいたのです。
そして、上司からその考えに漬け込むような甘いことを言われます。

「でさ、ここからは俺の親心。12月の賞与をもらって辞めてもいいんじゃない?」

「え?」

「次決める期間(転職先)も含めてさ、お金もある分には困らないし」

私はすぐ転職しない(スクールに通うから)のは想定内でしたので、
別に期間とかどうでも良かったのですが、お金となれば話が違います。

そう、私は有料のITスクールに通うつもりでいたのですが、資金面で不安があったのです。

退職を伝えてすぐ辞めるつもりが、まさか12月までとりあえずいて、賞与をもらって次が決まったら退職していいとは。

この提案は正直魅力的でした。
仮にすぐ退職したら、会社以外でのお金稼ぎ(物販や治験バイト)を
様々考えていたのですが、賞与が手に入ればそのような心配もなく、額も違います。
しかも、退職はすでに伝えているので、数字をとってくるだとかCDTやクライアントとの重要な仕事はなく、12月まで窓際で事務作業をひたすらやっていれば良いのです。
私は寝るのが趣味の面倒くさがりなので、思ってもいない提案でした。

「部長に相談してみるよ~今週の金曜待っててね~」

と、いうことでもう少し会社に在籍するかもしれません。
いや、もしかしたら10月でいきなり切られるかもしれない。
全ては神のみぞ知る。や、部長のみぞ知る。


また退職できなかった。

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