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3Dプリンター製義肢装具で命を救う

必要とするすべての人が、義肢装具を手に入れられる世界づくり
 「インスタリムの事業は、青年海外協力隊員時代にフィリピンで出会った、・・・」で始まる、インスタリム株式会社(創業:2017年、本社:東京)の創業者のメッセージには心を打たれます。
 同社創業者のフィリピンでの経験が強い動機となり、4年の開発期間を経て低価格で高品質な義足の開発に成功、今は 「必要とするすべての人が、義肢装具を手に入れられる世界をつくる」をビジョンに事業展開しているそうです。
 低価格・高品質を実現した同社製義足の技術的特徴は、同社ウェブサイトによると、①機械学習(AI)の活用でプロの義肢装具士の手技を誰もが使えるようにしたこと、②義肢装具を設計するための専用CADを新規開発し設計時間の大幅短縮、③3Dプリンタと材料を義肢装具製造のために新規開発し制作時間を従来比1/10に短縮、④3D技術を活用して製造するための新しい義肢装具のデザインを開発し、従来比1/10の価格を実現したこととあります。
 同社が開発した技術はディジタルをベースとしているため、義足を必要とする人の足に関する特性データ測定などは遠隔測定可能ですし、いずれは遠隔製造をも可能とするものと推察されます。同社は、既にフィリピンとインドに活動拠点を有しており、ウクライナの戦場で足を失った人のための義足提供のための技術供与も行うとのことで、「必要とするすべての人が、義肢装具を手に入れられる世界づくり」のために確実に地歩を固めているようです。同社には「世界市場」などという言葉を使うには大変失礼な感じがしますが、「必要とするすべての人のために」世界の隅々まで義肢装具を届けて頂くよう益々のご活躍を心より祈ります。(AS)

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