日記#23.03.31
エブエブの2周目を見たあと、先輩の家に遊びに行きパスタをごちそうになりました。美味しかった。生ハムの原木をスライスして食う経験までできました。楽しかったな。空元気が一日きちんと保てて本当に良かった。相手も体調悪そうだったのでお互い様という感じで罪悪感薄めだったのも幸運だった。
はいノルマおわり
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このところ、汚らしい自分、浅ましい自分が、やけにじらじらと滲んで具体的に見える。卒業論文すら技術的にはやっつけでこなし、文章力だけでえいやとフォローして形にしてしまったので、社会的な価値だけで捉えると、私の存在は虚飾と虚栄心と高慢だけがガワを固めた空洞であるとさえ言えよう。具体的な技術が求められる大学院という場所に身を置くことは明らかに私の意思に反しているのだけど、そういう契約のもとで学部時代の学費を工面してもらった手前それを反故にはできず、ダラダラとここまできてしまった。
私は自分の専門分野が好きではない。正確に言うと興味がない。私の興味関心はどこまでも人文のあたたかみと自己理解への実益の二本柱で構成されていて、世界を動かすだとか、盗聴不可能な暗号を開発するだとか、生活を支える技術を理解・発展させるだとか、チキチキ高収入レースを仕掛けるだとか、そういった類のものにどうしても興味を持つことができない。そして私は、興味のないものに無理やり関心のあるふりをすることがどうしてもできない。つくづく必要のない苦痛を味わう地獄にやってきてしまった。
私は人間が大好きで、人間の創り出すコンテンツの数々に振り回される人生そのものを大いに気に入っている。そして、人間のつくるコンテンツのそのもっともシンプルな表出は「人間の群像」そのものだと考えている。私は群像を興味深く思いつつ、明確に嫌っている。群像は驚くほど私という個人に価値を見ださず、またなんの役割も与えないひとつの構成要素として内に取り込むことすらも拒絶する。つまりは、私の彼らへの嫌悪は嫉妬の感情そのもので、私は常に一対一の会話をもって小規模な集団の陰に隠れ群像をやり過ごすと同時に、社会的な評価を裏で構築しなんとか群像からの評価を集めその内での存在を認められようとしている。
なんの気ないインスタグラムの投稿すら、友人からのイノセントな指摘で一気に浅ましさが透けてみえてしまい、激しい嫌悪感とともに投稿を消し去りたい衝動にすら駆られた。これも、意識的に自分を大きく見せたいのならばそれはそれで構わないのだが、私は本音では自分の等身大を見てもらいたいと考えているのに、群像の興味関心を惹くために小さな自分を大きく見せなければいけないという矛盾の中におり、だからこそ不意に間違えて必要のない自己言及で相手を困惑させてしまう。
汚らしくて、汚らわしくて、倒錯していて認知が歪み醜悪で浅学な私をきちんと嫌ってくれた人間ともう少し話をするべきだったのだけど、その手合は別に私に改善を求めているのでは無く不干渉を望んでいるのであって、その垣根を飛び越えるための技術を私は有していなかった。反対に、何人か私のことを特別に好きだと言ってくれたあの人たちのことを、私は理解不能だとして反射的に遠ざけてしまった。ただ、これも具体的なフィードバックだけをもらうなんて非対等なやりとりは望むべくもなく、そのような甘えが許されるのだとすればそれは好意のカツアゲのようなものだと思う。つくづく、それを言外に示すことを至上の命題としていた友人の、そこだけはどうしても腑に落ちない。言葉にして伝えられたほうが私はずっと相手を信頼できる。
もう少し意図的に誰かに嫌われてみる必要があるのかもしれないが、もう私のコミュニケーションは誰かに嫌われないための体系として確立されてしまっている気がする。それを捻じ曲げながら相手に嫌われていくというのは、毎晩のようにフラッシュバックする加害の記憶を更に増産しながら戦っていくことにほかならない。いや、それでも、エゴに熨斗紙を巻いて伝えることにはある程度の意義があるような気がする。他人の優しさにフリーライドするだけの最悪の一個人からの脱却、これを叶えられなければ私は私を下げる記事をnoteに書き続けるだけの孤独な老人として死ぬことになってしまいかねない。
ポエミックに言えば、欲しいのはたったひとりでも心置きなく地獄を見せあえる「ほんとう」だが、同時にそれが物語の中にしか存在しないことを、私はとうに理解している。きちんと時間をかけてそれを右脳にも刷り込み、存在しないものへの憧憬をきちんと消去することで不意の判断を誤らないようにしていくことだ。成熟した一個人として、何ら後ろ暗い思いを抱えることなくあなた(これを読んでくれている、あなた、です)と話せるようになりたい。
今朝も音が半々音落ちて聴こえる。記憶と蝸牛管、どちらの問題なのだろう。
こんな記事を書いていたら、限界飲みをしている先輩から電話がかかってきて、「お前○○にいい男紹介してくれん? 同じ大学のやつがいいらしいんだけど…」と言われつつ、裏で「その二択なら鎖線!! いやもう鎖線がいいわ!! ねぇ早く電話代われよ!!」と叫んでいる声が聞こえてきてちょっと元気でた。思えば今まで、誰かが狙って私だけに嘘をついてくれたことってあっただろうか。あなたもたのしいエイプリールフールを!
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