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コロナ禍下のアパレル消費行動についての私的考察

新型コロナウィルスの感染拡大に伴う外出自粛がスタンダードになった環境下で、わたし(40歳・女性・世帯主)の「服」への購買意欲が急上昇している。

ひとつめの理由は、主な娯楽だった「飲み会」がなくなり、予算が浮いていること。

ふたつめは、facebookとgoogleがわたしが好きそうなワンピースの広告をこれでもかと表示してくること。

みっつめは、オンラインショッピングの快適性だ。

今に始まったことではないのだけれど、美容とおしゃれに関して、さしたる興味も自信もない人にとって、美容とおしゃれへの興味と自信に満ち溢れた店員さんのいる実店舗で思いのままに振る舞うことは、かなりハードルが高い。また、さまざまなブランドがひしめくデパートやショッピングモールは、一度にいろいろ見られて便利なようで、情報量が多すぎて混乱してしまうので苦手だ。おしゃれに興味があってしょっちゅう出かけていれば、この街のこのデパートのこの店に自分に合ったものがある、と目星がついてくるのだろうが、峠を超えてその域にたどり着くエネルギーはない。何より、足が痛い。気に入ったものがあっても、他も見ているうちに忘れたり、選択肢が多すぎて脳の情報処理キャパシティを軽く超え、どうでもよくなったりする。そんな状態なのに、広い東京にはこれでもかと高層の商業施設が増え続け、選択肢は増えるばかり。もうどこへ行っていいかわからないから、ワンシーズンに2、3回、道を歩いていて目にとまった路面店にふらっと入って目についたものを買うことしかできない。自分自身のそんな消費行動にものすごく納得していたかというと、そうでもない。なにかもっといい方法があるのではないか。

この点、オンラインショッピングは、パソコンの前に座ってぽちぽちクリックするだけで、さまざまなブランドのさまざまな服を、足を棒にすることなく、店員の目線を気にすることなく、ラックにかかった服をめくって値札をを探すことなく、きれいにたたまれてディスプレイされた服を開くことなく、思う存分見比べることができる。見たものは、閲覧履歴に保存される。最近では、ファッション雑誌がその役割を果たして来たであろう「スタイリングのコツ」を伝授する情報も、ポチればすぐ買える服に付随して表示される。

中でもBEAMSがすばらしくて、別次元体型のモデルが着ている写真だけではなく、ごくふつうの体型の人が着ている写真も見ることができる。「あ、こうなるんだ、、、」と目が覚めて買うのをやめ、届いて着た瞬間にがっかりすることを予防できるのだ。

それでも、コロナ禍が訪れる前は、どこか「服は店舗で買うべきもの」という固定観念があったため、オンラインショッピングに尻込みする自分がいた。ところが、店舗が開いてないので諦めがつき、オンラインショッピングを始めたことで、さまざまな服を買うことにまつわるストレスが一掃され、わたしはコロナ以前より服を買うことが好きになっている。


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