日記2

2024/7/3(水)

店長が銀行や配達に行ったりするときなど、時々店番を任されることがある。
ほかに店員さんはいないから、なんだか自分のお店になったみたいでちょっと嬉しい。幼い頃、誰もいない家で留守番したときのあの気持ち。
手始めにラジカセのCDを入れ替える。たまには女の子らしく、柴田聡子のがんばれ!メロディーにしよう。控えめだった音量をぐっと上げると、「やっぱハワイより船に乗ろうよ」って陽気な声が飛び出してきて、文字通り肩の力が抜けた。
音が大きいと色々考えなくて済むでしょって言ってたのは誰だったっけ。
これで頼まれた事務仕事もギア入れてがんばっちゃうんだー
・・・と思ったのもつかの間。用事を済ませた店長が聡子の声を小さくして、現実に戻る。
配達先のパン屋さんからもらってきてくれた無花果とクルミのパンをほおばって、『これが映画の世界だったら、常連のかっこいい男の子がコーヒー飲みに来てくれるのに』って、頭の中でひとりごちるのでした。


そういえば、ホーマックって絶滅したな?




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