単独ライブ「わりといい日」について溢れる想いを書き殴りました。

単独ライブ「わりといい日」が、配信延長されてたくさんの人に観てもらって、本当にありがたいです。
そして、なぜか芸人がめちゃくちゃ観てくれてます。「単独ライブ見ました!面白かったです!」と色んな芸人がツイートしてくれたり、直接言ってくれたりして。

う、嬉しい。

こんな事今までなかったので、完全に浮かれてます。思ってるより芸人の中で僕の単独が流行ってくれてて、この一週間はなんかのファイナリストになったんかなぐらい、光栄な日々でした。
そして、この一週間は、単独ライブの配信をさらに色んなお客さんに観てもらう日々でした。
連日の告知ツイートやエゴサしてのリツイートで、Twitterのタイムラインをごちゃごちゃさせてすいません。

このnoteを久々に触ったのも、これを観て誰かに届いてくれ!と思ってるからで。

なので、今日は単独ライブについての想いを書きたいと思います。


(どうも、この記事を書き終わった未来から来た俺です。まあまあシリアスな感じにもなるし全体的にキモい自分語りになってしまったので、そこだけご了承ください)


今回の単独ライブ「わりといい日」は、前回の単独ライブ「豊作」から、2年ぶりの漫才劇場での単独ライブでした。
漫才劇場での単独ライブはやっぱり特別で、かなり気合が入っていました。

2年ぶりの漫才劇場単独で、良いものを作ってかましたい!という想いと
「この2年ぶりのマンゲキ単独で滑ったら、今まで応援してくれてたお客さんに愛想尽かされるかもしれないし、劇場の後輩から完全におもんないと思われる。」というプレッシャーを同時に感じていました。

ちょっと「かかって」いたんだと思います。
(※かかる…芸人用語で肩に力が入りすぎる、的な意味。例文「初めてのラヴィット出演でかかりすぎて全セリフ噛んでしまった」)

「かかって」いたからVTRもいつも以上に作り込んだし、「かかって」いたからお洒落なフライヤーを作ってもらったし、「かかって」いたから長尺コントをやりました。
でも、終わってみればそこをたくさん褒めてもらえたので、今回はいい風に作用したのかなと思います。
(なお、単独ライブ2日後にウエストランド砲全弾被弾しますが、これは、別の話)

ただ、終わってみれば良い単独ライブになったなぁ、と思ったけど、準備中は「こんなことやる意味あんのか?」と悩んだりしました。

単独ライブを作るには、ネタもたくさん作らなきゃいけないですし、全体の構成も考えて、VTRも作らなければいけません。人それぞれ違うでしょうが、僕は単独ライブがあったら、1ヶ月以上単位の準備以外のことをする余裕がなくなります。
それだけの全時間、全精力をかけて作った単独ライブも一回やれば終わりです。
もちろん、それも悪くないんですが、何かが変わることもない。

今の僕は正直人気があるわけでもないし、今のお笑い界に求められてるわけでもない、勢いの全くない無風芸人です。
数少ないファンの方に支えられてなんとかやってる状態。
劇場も埋まらないですし、僕の単独ライブは会社からすれば商品になっていません。
それなのに勝手に単独打って、勝手に集客やばいですって言って、勝手に終わって。ネタを作ってもそれを出す賞レースもない。

ただのオナニーなんじゃないか。
でも、今、オナニーしてる場合なんかと。
しかも1ヶ月以上も、長い時間をかけてオナニーして。

「今の現状でそんなことしてる場合なんかな。
もっと他の仕事に繋がる様なことや、お客さんを増やすようなことに時間を割いた方が良いのでは?」と、どんどん自分がやってる事が間違ってる気がして、
「こんなに労力かかって、一回やったら終わりって、こんなコスパ悪いこともうやめよう」
と深夜の会議室で思いました。


今の僕が単独ライブを打つ意味とは?


お客さんに楽しんでもらうため。
わかる。でもそれは、もっと他のこと頑張った後でも良いんではないか。
ネタを作るため。
どこに出すネタ?賞レースもない。別にテレビのオーディションもない。何より単独ライブじゃなくてもユニットライブとかでも作れる。

といったいった感じでセルフ論破が続き、
「あれ?もしかして、単独ライブ打つ意味ないんじゃ。意味ないことしてるんじゃ。」と、僕の特殊能力
「ネガティブスパイラル〜苦悩の螺旋階段〜」
が発動してしまいました。

そして、賞レースがある後輩が羨ましいと思いました。
「賞レースに向けてたくさんネタを作る」という、単独ライブを打つ意味があるから。

自分にもそんな時代があったなぁ…。
賞レース用の勝負ネタを探すためにネタを作りまくって、単独ライブでネタをおろしまくって。どれか一本当たれ!と単独ライブを乱発した日々。
あの時の単独ライブには自分の現状を変えるための大義名分があった。

でも今は、考えれば考えるほど、この単独ライブの先に何もない気がしました。

そして、結論。
「何もないし、一旦こういう単独ライブは最後にしよう」と。
それで、「最後やから、やれること全部吐き出して最後にしよう」と、逆に開き直りました。

その開き直りによって、「もうこの単独ライブでしかやらんネタばっかりでもいいから、自分のやりたいようにやろう」と思いました。

今まではどこかで、「R-1用のネタや、テレビのオーディションで出せそうなネタ、寄席で使えそうなネタ」などのコスパの良いネタを作ろうと思っていました。
でも、今回はそんなんフル無視しよう。
単独ライブの、単独ライブのための、単独ライブによるネタだけで全部いこう。

わかりやすく言うと、今までの単独ライブは「試供品」をたくさんばら撒くような単独ライブでした。それで評判いいネタを徐々に完成させようと。
でも、今回の単独ライブはもう、この単独ライブという「完成品」を見せよう、という心づもりで作りました。

もちろん、賞レースを目指して試供品をばら撒くような単独ライブのおかげで決勝に何度もいけたので、否定も後悔もしていません。
何より、賞レースを意識してる単独ライブには、賞レースを意識してる単独ライブにしか出さない色気があるので。

ただ今回はそういう作り方をしようと頑張りました。

完成品を目指したおかげで、なかなか納得いくものが作れず、ネタの台本やVTRの内容を決めるのがとんでもなく遅れてしまい、作家の吉岡さんを筆頭に、舞台スタッフさんに多大なる迷惑おかけしてしまいました。
これを読んでたら、改めてその節は、本当にすいませんでした!!

しかし、吉岡さんは僕のせいで制作時間が少なかったにも関わらず、プロの仕事で映像のクオリティを維持してくれました。凄すぎる、、、!
そして舞台スタッフさんは全てのネタが、より伝わるように、より面白くなるように、より素晴らしいものになるように、何度もリハーサルをしてくれて、完璧な演出タイミングを探してくれました。
マネージャーは少しでもお客さんが増えるように開演直前に手売りをしてくれました。
本当に感謝しかありません。

さらに、本番当日に会場で単独ライブを見に来た芸人たち。
何人もの芸人が観に来てくれて、それが嬉しくて、良い感じのプレッシャーと緊張感と、応援ムードを僕に与えてくれました。
終演直後に舞台袖に集まったみんなからの熱い拍手が、本当に本当に嬉しかった。

今、色んな芸人さんが観てくださって口コミを広げてくれてるのは、この時会場に来てくれた芸人がめちゃくちゃ絶賛して広めてくれたからに他なりません。

そして、当日観に来てくれたお客様、本当にありがとうございます。
皆さんが笑ってくれたおかげで単独ライブがとても盛り上がりました。
ありがとうございます。

素晴らしい設備をありがとう、漫才劇場。

ちょっと卒業式みたいになってきましたが、改めて、たくさんの人に支えられてこの単独ライブはありました。

これだけたくさんの人が単独ライブを成功させようと動いてくれてる中、一人で何のためにやってるか、とかウジウジ考えててすいませんでした。

準備中は、あれだけウジウジ悩んでたけど、終演後には心の底から「やって良かった」と思いました。
そして、「これからも単独ライブを大事にしよう」と思いました。

それだけ、今回の単独ライブは、フルスイングでやり切った感がありました。

もしかしたら、その感じがいつも以上に見てくれた人に刺さってくれたのかもしれません。

「単独ライブをやっただけでは何も変わらない」と思っていたけど、今回の単独ライブで、今までにない人数の芸人が単独見て褒めてくれて、そのおかげでまさかの配信延長なったりと、少しだけ何かが変わった気がするから、やらないとわからないもんやなと思います。

なによりも、「良いものを作れたら、一生懸命やったら、誰かが見てくれる」という事を今回実感出来たことが何よりの収穫でした。

単独ライブやった意味、めちゃくちゃありました。
やって良かった。

今回の単独ライブについてそんな事を思ったのでした。
長くなってしまいましたが、それだけの思い入れの強い単独ライブなので、一人でも多くの人に観て欲しいんです。
もう、あと1日で配信が終わってしまいます。
どうか、これを読んでる方でまだ観てない方は、ぜひ配信で見て欲しいです。

これだけ重い想いを綴ってしまって、どんな空気感の単独ライブやねんとお思いかもしれませんが、内容は、何も考えずに笑える面白い単独ライブだと思うので安心してください。

こちらから、配信チケットを購入できますので、本当によろしくお願いします!

単独ライブ「わりといい日」配信チケット購入ページ

配信購入期限:12月23日(金)昼12時まで
配信視聴期限:12月23日(金)夜9時まで

全体重のっけたフルスイング単独ライブ、是非お楽しみください。
そして、観てくださった方、本当にありがとうございます。

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