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スポーツをする時に気をつけることは?

私も所属している日本コンタクトレンズ学会の学会誌に興味深い報告がありました。

『スポーツにおけるコンタクトレンズの重要性』


この報告を書いている枝川宏先生は、日本のオリンピック選手のメディカルチェックも行なっている眼科医です。

要約すると

視力はスポーツにとって最も大切な視機能である。アスリートの中には視力が日常生活で不便を感じていなくても競技には不便で、十分な競技能力を発揮していない者もいる。このようなアスリートは視力矯正によって視力が向上すると、対象物を正確に捉えられて精度の高い運動ができるようになり、競技能力を十分に発揮できるようになる。
自転車競技なと風で眼の乾きやすい競技や、ボクシングなどコンタクトレンズを使用できない種目などでなければ、ソフトコンタクトレンズはいい適応になる。

私が興味深く感じたのは、6種目(野球、サッカー、テニス、バスケットボール、卓球、アーチェリー)の運動部に所属する大学生に、両眼視力を変化させて競技能力を測定した結果です。
両眼視力が1.2の時の競技能力を100%として、視力を変化させると競技能力は変化する。視力が悪いと競技能力は落ちるけど、競技によってその影響は大きく異なったということです。

下がそのグラフです。

野球が1番視力低下の影響を受けるのですね❗️

そしてボールの大きさとは相関しない部分もあります。

普段診療をしていて、サッカーをしている子供の親御さんにサッカーボールは大きいから、視力悪くても大丈夫だと言われることがあるのですが、そうではないですね。この調査結果では小さいボールの卓球より競技能力に影響を受けます。

日常診療をしていても視力の悪い子の方がスポーツ中の怪我が多い印象を受けます。ちゃんと見えていないことで、ボールを目にぶつけるなどの怪我につながりやすいと感じます。

視力の悪い状態でスポーツをしていると、怪我もしやすいし、スポーツの競技能力も下がる。

不安がある人は一度眼科で検査を受けることをお勧めします。

快適によく見える目でスポーツを楽しみましょう。

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