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いつか弾きたい曲のいくつか

北村です。
ギタリストです。

スタジオに入る日は、家族の夕食を作ってから出かけます。今日は肉じゃがなんですが、みりんとお酢を間違えました…。ああ…詰んだ…。ダメだリカバリーきかないと涙ぐみながら砂糖や醤油で調整したんですが、これはこれでアリかも、と思えてきました。錯覚でしょうか。

さて。弾きたい曲ってありますよね。憧れるフレーズってありますよね。今日はただつらつら書き連ねます。

■Mr. Big - Colorado Bulldog
初めて聴いた時は、ワンちゃんが吠えた後で何が起きてるのか分かりませんでした、本当に。痺れた。以来、ポール・ギルバートを心の師と仰いで高校三年間、ひたすら練習しました。けっきょく弾けませんでした。四十過ぎてギター再開して、今はイントロのペンタ6連上昇下降をエクササイズとしてほぼ毎朝やってます。それでも原曲テンポじゃ弾けねえよ!

■Extreme - Warheads
高校時代、ポールと両巨頭的に憧れたのがヌーノ・ベッテンコート。このひともたくさん真似したなあ。この曲のソロの6連フレーズも、エクササイズとして大変優秀なので毎朝やってます。弾けないけどね。てか、3~1弦を行ったり来たりするオルタネイトが変態すぎませんか。本当に人か?

■Metallica - Creeping Death
この曲には苦い思い出があります。高校時代、対バンで演奏して大コケしたんですね。というか、まったく弾けてなかったのに弾けるフリして板の上に立ったわけです。恥ずかしいやつだったなあ、私。現在、ソロはどうにかこうにか聴けるレベルになってきました。しかし!このリフをダウンピッキングのみで弾ききるのは無理だよ…。ジェームズさんの右手はどうなってんだよ…。

■LOUDNESS - S.D.I.
LOUDNESS はこれまでぜんぜん通ってこなかったんですけど、年始のヤング・ギターで高崎さんのインタビューを読んだらめっちゃカッコいいひとだなあと思ったので一念発起。意外と食らいついてます!が、Bメロのタッピングへの移行がどれだけ練習してもうまくいきません。ネックの握りがほら、クルンて下から上に変わるじゃないですか。譜面通りにやってたら絶対間に合わないと思うんですよね。テレポーテーションか。

弾きたい曲、弾けない曲、まだまだ山のようにありますけど。キリがないので、今日はこの辺にしておきます。

20数年越しでギターを再開して、もう一年少々が経ちました。だいぶリハビリ(?)も進んで、10代の頃の私が見ても「オッサンがんばってんじゃん」と思わせられるくらいにはなってきてるかな、と思いたい。ただ、初見の運指やリズムパターンに対応する能力は、あの頃には到底及ばない気がしています。

それでもひとつ、過去の自分に対して、これだけは明らかに今の私の方が優れている!と断言できることがあって。

それは「できないを楽しむ」力です。現状を受け入れる能力と言い換えてもいいかもしれない。10代だった私は、それが出来なくて、自分を許せなかった。だから苦しかった。自身の上達のなさ、才能のなさに向き合えなかった。

いいじゃん、弾けなくたって。でもさ、今のチョーキング昨日よりキマッてたじゃん?と、どうしてあの時は自分を甘やかしてやれなかったんだろう。できなくたって、死ぬわけじゃないのに。指がもつれてもリズムぐねってても「今のなんかカッコよかった!」みたいな瞬間はあるし、牛歩でも前には進んでるんですよ、やっぱり。
今の私には、その遅々とした上達が心から楽しく、おもしろく感じられるのです。それはバンドで合わせることにも言えるなあ。こっちは対人間のおもしろさがあるし。

ということで、スタジオに行ってきま~す。

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