『バラキ』 午後ローを予習する。

 本日の午後ローは『バラキ』。未見。イタリア、フランス、アメリカ制作の一九七二年の作品。チャールズ・ブロンソン主演。共演はリノ・バンチュラ。監督は先々週に放送された『レッド・サン』のテレンス・ヤング。タイトルの『バラキ』とは聞き慣れない言葉だが、実在したマフィア、ジェノベーゼ一家の構成員、ジョゼフ・ヴァラキから。彼のアメリカ議会での証言をもとに書かれた『マフィア/恐怖の犯罪シンジケート』が原作と。

 映画化権を買い取ってからも、マフィアの報復を恐れて、制作開始が遅れたという逸話があるようで。当時、マフィアのボスは獄中にいながら、暗殺の指示を出せるほどの力があったそうで。おっかねえ。
 当事者であるヴァラキとボスが、どちらも獄中で死亡したことから、ようやく制作開始。したもののすぐに脅迫を受け、アメリカ国外で撮影されたとのこと。ほんとおっかねえな。
 そういえば俳優の安岡力也氏も、父親がマフィアだったそうで、幼少のころに、銃撃や人が殺される場面を目撃したとか、そういう逸話を耳にしたことがある。こわいこわい。
 そういった血で血を洗うような世界の出来事を映画、娯楽として楽しめるのも、観賞者である我々が比較的平和な側にいるからこそなのだろう。戦争映画とかね。
 自身の置かれた立場に感謝しつつ、本作を楽しみにしよう。
 
 

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