『ヤングガン』午後ローと仲間のために。

 レギュレイターーーーズ! 待った待った、待ちに待った。今日の午後ローは『ヤングガン』だってな。エリー湖でゴミが燃えたらしいぜ。それはそうと、この映画にはなみなみならぬ思い入れがあるんだ。だが、まずは冷静に紹介するよ。本作は一九八八年の作品である。もうそんな昔なのか。せめて九〇年代だと思ってたけれど、それは『ヤングガン2』の方だったな。
 それはともかく、この映画は青春映画でありながら、西部劇でもあるというけっこう異色の作品になっている。八〇年代半ば頃はジョン・ヒューズの『ブレックファストクラブ』やら『プリティインピンク』やらがヒットを飛ばし、それに出演していた若手俳優らがブラットパックなんて呼ばれ一躍スターダムにのし上がっていた。
 その中でも特に人気だったエミリオ・エステペスを主人公に起用した映画が本作である。彼が演じるのは、西部劇に馴染みがなくても聞いたことぐらいはあるだろう、伝説のアウトロー、ビリー・ザ・キッドことウィリアム・H・ボニーだ。この人物もかなり謎が多く、それだけに人気も高く、彼を題材にした映画が何本も撮られている。本作では、彼とその仲間たちが関わったリンカーン郡戦争が話の中心となっている。
 ビリーの仲間たちを演じるのも、当時若手売り出し中の面々だったりして画面がキラキラしてるんだよ。埃かな。『スタンドバイミー』や『ロストボーイ』で不良っぽいイメージがあったキーファー・サザーランドが知的なキャラ(この中では)を演じているのも印象的だった。それから『ラ・バンバ』でリッチー・バレンスに扮したルー・ダイアモンド・フィリップスが本作ではナバホ族の若者チャベスを演じていてめちゃ格好いい。他にもエミリオ・エステペスの弟チャーリー・シーンも一味のリーダーとして出演している。まだ『メジャーリーグ』や『ホットショット』でブレイクする前だね。
 そしてテレンス・スタンプやジャック・パランス、テリー・オクィンといったベテランが脇を支えている。よい。渋い。
 とにかく歴史的なことに詳しくなくても、もんげん楽しめる映画となっておりますので、おすすめ。
 
 ちなみにエキストラかなにかでトム・クルーズが出ているそうなのだが、最後アレックスの屋敷から脱出するシーンで撃たれたヒゲの人がそうなのだろうか。たぶん。本当か?

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