【HUGノート】クワガタで深まる関係性
こんにちは。あややです。5月はいろんな活動があって、気持ちが昂りすぎてなかなかHUGノートが書けなかったので、一気に書こうと思います!
今回は、毎月対面型の活動をしている施設での「まなびクエスト」から、同じホームに住む1年生のまどかくん(仮名)と2年生のたいきくん(仮名)の2人と、そのまわりのクエストフレンドの様子をレポートします。
予想超えの2回目参加
今年の4月に初めてまなびクエストに参加した一年生のまどかくん。前回は「はじめまして」だったこともあり、職員さんの陰に隠れてしまい「こんにちは」と声をかけても中々目が合わないくらい、緊張感でいっぱい。
時間が経つにつれて少し緊張も解けて、その日の担当クエストフレンド、ココミミ&てべりすと「昆虫カルタ」を楽しむ様子も見られたのですが、「5月はどんな感じかなー?」とドキドキしながらの今回でした。
でも、今回のまどかくんは、私たちの予想を大きく超えていたんです!
なんとまどかくんは、まなびクエストの会場に職員さんを伴わずに一人で、一番乗りでやってきたんです。しかも、来た瞬間に廊下でごろーんとしながら「つかれたー」とクエストフレンドのみんなにアピール。すっかりリラックスして、まなびクエストに参加し始めした。
あれ?前回の緊張感はどこに…?と、私たちもうれしい驚きでいっぱいでした!
あとから追いかけてきた職員さん曰く、「今日まなびクエストあるよ」とまどかくんに伝えたところ、最初は「えー」といっていたのに、15分くらい前になったら自分から用意を終えて「まだ行かないの?」と職員さんに催促をしていたそうです。
「ちょっと待っててって言ってたんですけど、待ちきれなかったのか一人できちゃったんですねー笑」と笑顔で話してくださった職員さんの言葉に、そのときのまどかくんの気持ちを想像してちょっとキュンとしちゃいました!
クワガタを連れて登場!
一方、まどかくんと同じホームのたいきくん(仮名)は中々やってきません。職員さんが「アリに捕まっちゃったと言ってます…」と教えてくださったのですが、確かに外には、うずくまってなにかを観察しているたいきくんの姿が。
彼自身が区切りをつけて参加することを信じて、ひたすら待ちます。少しすると、なにかのケースを抱えてたいきくんがやってきました。
なんと、そのケースの中には彼が飼っている大量のクワガタが!「5匹いるよ」と教えてくれたのですが、うーん、なんだかもっといそう…。
職員さん曰く、ホームでは子どもたちがそれぞれみんなクワガタを飼っているらしく、「玄関がクワガタのケースでいっぱいで、もう泥だらけなんですー」とのこと。うーん、それは大変…!
そして実はこの日たいきくんを担当したクエストフレンドのさやちゃん&てべりすは虫が少し苦手。たいきくんから「ハイ」とクワガタを渡されても及び腰になっちゃいます。
そこで知恵を絞ったさやちゃん。「クワガタをみんなに見せに行かない?」と、他のクエストフレンドたちを巻き込む作戦に出ます。
みんなの集まるところに向かったたいきくんですが、そこでもまずはてべりすにクワガタ攻撃!大の虫嫌いで有名なクエストフレンドのくみちゃんが、その様子を見て大笑いしながらも怯える姿に、ちょっとご満悦なたいきくんでした。
クワガタ好きの会
たいきくんがクワガタを持ってきてみんなとワイワイしている姿をみたまどかくん。「ぼくももってくる!」と言って、一度ホームに戻って、MYくわがたを連れてきます。
ふと気がつくと、たいきくんとまどかくんのまわりに何人かのクエストフレンドが集まって、土まみれになりながらのクワガタ談義が始まってました。
「いやぁ、私、クワガタめっちゃ好きなんですよぉ」と、少年のようなキラキラした目でクワガタをみつめるかずさんを始め、年代を超えて集うクワガタ好きたち。
たいきくんとまどかくんが担当以外のクエストフレンドと交流している姿に「好きなもの」のパワーを改めて感じました。
最後に
「まなびクエストなのに勉強しなくて大丈夫?」
実はこれ、クエストフレンドのみんなからも、よく聞かれる質問なんですが、私の答えはひとつで、「うん、大丈夫」です。
HUG for ALLで考える「まなび」は、学校の教科学習だけではありません。「自分自身の変化」につながる、いろんな体験や経験の積み重ねはすべて「まなび」だと捉えています。
例えば今回のたいきくんとまどかくん。
好きなものについて話す中で、新しいことを知ることもあったはずです。クワガタについて伝えたくて、どう話せば伝わるかの試行錯誤もしていました。クワガタという素材を通して、人と対話したりコミュニケーションする楽しさも知ったのではないかと思います。このどれもが私たちの考える「まなび」です。
社会でどう生きていくか?は子どもたち一人ひとり、違います。それぞれが生きていく上で必要になる力・役に立つ力も、もちろん違う。学校の勉強だけではなくて、さまざまな場面・経験から、子どもたちは自分自身の「生きる力」を育んでいます。
だからこそ、まなびクエストは「学校の勉強」という枠に囚われることなく、子どもたちと共にするすべての経験を「まなび」として捉えていきたいと思います。
これからも応援よろしくお願いします。