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【あややノート】第18回 一人ひとりの人生に寄り添うということ

こんにちは。HUG for ALL代表のあややです。
私がHUG for ALLの活動を続けている大きな理由のひとつに、「一人ひとりの人生に寄り添っていきたい」という願いがあります。今日はそれについて、少し話してみたいと思います。

「人生に寄り添う」ということ

最近よく思うのが、人の人生っていろいろだな、ということです。いわゆる「社会的に認められる」ってことを追い求める人生が正しいわけでも唯一なわけでもないんだな、と。

「仕事で成果を上げる」でも「家族をもって幸せになる」でも「好きなことを極める」でも「なんとなく生きる」でも、どれも人生で、正解はない。それに、一人の人生の中にもいろんなフェーズがある。とにかく、だれの、どの人生も、「唯一で大事なかけがえのないもの」なのだと、最近すごく思います。

人生の中には、キラキラしたことだけではなくて、しんどい部分もだめな部分もたくさんある。だからこそ、「がんばること」ではなくて、「生きていること」=人生そのものに寄り添いたい。

そうなって初めて、「しんどいとき」に頼ってもらえる存在になるのではないかなと、最近は強く思うようになりました。

「がんばらなくても、だいじょうぶ」

「俺も自分の担当職員みたいな、児童養護施設の施設職員になりたい」。そんな思いで保育の専門学校に行って、無事に施設職員になった男の子がいました。

その後数年が経って、彼から「実は俺、仕事辞めたんだよね…」と聞きました。そのとき彼に「施設での担当の職員さんに連絡した?」と聞くと、「いや。がんばるって言ったのに…申し訳なくて連絡できないよ」と、なんだかすごく申し訳なさそうな顔をしていました。

※画像はイメージです

「職員さん、絶対連絡してほしいと思うよ」と彼に私は伝えましたが、それはそのまま私の気持ちでもありました。仕事を辞めるという大きな決断。これからどうしたらいいんだろう…という不安。そんなときにこそ連絡をしてほしいし、力になりたい。

がんばっていて、充実しているときは、私たちのことを忘れていてもいい。つらくなったり、立ち止まったり、道に迷ったときに、「大丈夫だよ」って受け止めてほしくなったときにこそ、思い出して頼ってもらえる存在でありたい。

「安心できる居場所」という言葉に込めているのは、そんな願いでもあります。

HUG for ALLでつくりたい「絆」

がんばっている姿はもちろんすてきだと思うし、誇らしい。でも、がんばらなくても、がんばれなくても、存在そのものが大切であることは変わらない。

そんな「絆」を、HUG for ALLを通して子どもたちと大人たちの間に作っていきたいと、私自身は願っています。

がんばれないとき・苦しいときは、休んでもいいし、頼ってもいい。もっとがんばりたいときには、「力になって!」と言ってほしいし、励ましたい。子どもたちに向ける私たちの想いは、ただ”幸せであってほしい”というものなのかもしれません。

2024年の3月には、第一世代の子どもたちが施設を出て、それぞれの道を歩み始めます。そこから25歳までは「はたちクエスト 退所者編」というプログラムを通して、その後は一人の友人として、子どもたちの人生に寄り添っていくことができるように、これからもHUG for ALLの活動を続けていきたいと思います。

引き続き、私たちの活動を応援いただけますと幸いです。どうぞよろしくお願いします。

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