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【HUGノート】自慢げな顔・くやしい顔・さびしそうな顔・うれしい顔

こんにちは、HUG for ALLのあゆ(スタッフ兼HUGメンバー)です。

今回は、小学校高学年のひなたくん(仮名)とのオンラインでの「まなびクエスト」の一コマをご紹介します。ひなたくんはおしゃべり大好き、特にポケモンやウルトラマンが大好きな男の子です。学習面では少し配慮が必要な面があり、普段は足し算・引き算や、簡単な漢字やアルファベットの勉強をすることが多いです。

▼粘り強くがんばった「計算パズル」

てべりす考案の「計算パズル」に挑戦。
気持ちが乗らないときには「できない」と諦めて、おしゃべりに向かうこともあるのですが、『パズル』というゲーム形式になっていることで、ひなたくんの挑戦心に火が付きます!わからない部分はヒントを貰いながら粘り強く、最後まで問題を解くことができました!すべてのマスが埋まった後は、とても満足そうで自慢げに丸付けを求める姿がとても印象的でした。

問題を表示し、ひなたくんが書き込んでくれる様子

▼一生懸命考えた「しりとりバトル」

続いても、てべりす考案の「しりとりバトル」。ルールは少し複雑です。

バトルルール
・先に相手のライフを0にしたら勝ち
・答えた文字数がそのままダメージになる
・5文字以上で必殺技が発動、追加で+2ダメージ!
・一回だけポーションを使ってライフ5回復できる
注意事項
・なるべくみんなが知っている言葉を使うこと
・ポケモン、アニメ関連は禁止
・人の名前は禁止
・人が嫌になるような言葉は禁止
・使えるのは名詞のみ

1つ1つの単語を考える際に、自分の思考を総動員して考えているひなたくん。
ヒントをもらって言葉を考えたり、自分の回答した言葉の意味をみんなに説明したり、たまに職員さんの”テレフォン(電話を模して、1度だけヒントをもらえるルール)”を使って助けを求めるなど、終始真剣にできうることを総動員してゲームに向き合いました。そして、私の言葉の中で、知らない言葉があったときには質問したり、知っている言葉のときには自身の体験したエピソードを披露したりといつも以上に、学びにつながる時間になりました。

ゲームの結果は、大人気なくあゆが勝ちに行きましたが、「次は絶対に勝ちたい!!!特訓してくる!」とくやしさをにじませつつ、意欲を燃やしてくれました。今度は辞書を持って参戦してくれるかも。笑

しりとりバトルの様子

▼1年間のまなびクエストを通して。

2023年度から中学生になるひなたくん。
最後のクエストの時間に「中学生になったらHUG for ALLの時間がなくなっちゃうの?」と少しさびしそうに聞いてきました。「やることは変わるけどHUG for ALLの時間はあるよ」と伝えると、「ホント?」とぱっと笑顔になり、安心したような表情を見せてくれました。

「自慢げな顔」「くやしい顔」「さびしそうな顔」「うれしい顔」……
1回のクエストの中で、こんなに素直で多様な感情表現を見せてくれるなんて…!

出会ったときは、愛想はいいけれど、表面的なコミュニケーションで大人の言葉を受け流す面もあったように思います。しかし、クエストで対話を重ねることで、表面的ではない、本音の顔を見せてくれるようになったように感じます。この時間に安心や信頼、そして愛着まで持ってくれるようになったのかな、何かしらひなたくんの生活の一部になれているのかな…と、本当に嬉しく感じた瞬間でした。中学生になってもHUG for ALLとの時間との時間を通して、自分の好きなことや特性を知り、自分を見守ってくれる大人の存在を感じてくれるとうれしいなと思います。


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