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初音ミクに歌ってもらいたい #10

部屋の中の世界

Twitterにハマってしばらくすると、世界中に新型のウィルスが蔓延するようになり、あれよあれよという間に世界が変わってきた。中国だけで起きている特殊なウィルスという認識だったが、あっという間に世界に広がって行った。世界がわからないウィルスにどう対処していいか悩んでいた。

あっという間に緊急事態宣言が出されるまでになり、仕事を家でやったりするようになった。元々そんなに通勤時間がかかる方ではなかったので、時間が空くというわけではなかったが、家でやる仕事が多くなった。このとき気付いたのだが、案外家でできる仕事も多い。家なので手際良くできるものだ。オンラインで会議などはやるが、家なのでやはり気持ち的には楽だった。

DTMに向かう

その余った時間を何に使うかと言ったらやはり音楽だ。少しずつ動画を見たり、Twitterでのお返事からそういうことかと学んだ。DTMをやる上ではかなりいい環境だ。確かに自分の家の中で仕事をし、DTMもし、勉強のための動画も見る。とても小さな私の部屋だが、インターネットを通じて全世界に繋がっていることを実感できた。
世界が狭くなっているのに、実感としては広くなっていった。

自作曲

バッティからのアレンジも少しずつだけれど、レベルが上がってきた。まぁ、自らの評価なので怪しいものだが。
そうすると、もしかしたら自分でメロディーを考えられるのではないかと勘違いをする。すぐに勘違いだとわかり行き詰まる。そのときちょうどコードの勉強をしていたので、色々なコード進行があることを学んだ。

王道進行、カノン進行、小室進行などあるが、おしゃれなコード進行なる動画を見ているときだった。その動画は実際にコードは鳴らしてくれなかったので、GarageBandに入力して、コードを確認していた。お〜、なかなかおしゃれですね〜と感心していた。

そのコード進行を鳴らしながら、繋いだMIDIキーボードを鳴らしてみる。あれ?意外といい感じ?なんだかコードに合わせれポロンポロンと引いてみると意外と弾ける。これは慌てて録音だということでコードにあってそうな音を弾いていた。コードが先にあると意外と浮かびやすいかも、ということに気づいた。

なんとなく悲しいコード進行に悲しいメロディーを載せたので、歌詞を乗せてみる。そのときちょうどかぐや姫の話の資料を集めていたこともあって、おいていかれた天皇の気持ちになってしまった。月に帰ったかぐや姫、その姿を思い出しながらその温もりだけを感じる、という話がいけるのではと歌詞を考える。

初めのうちは歌詞が乗るかどうかわからなかったけれど、考えているうちに楽しくなってきて、歌詞もメロディーもコードもできた。
さあて次はどうしようかと思っていたら、これっていつもアレンジでやっているメロディーとコードからの曲作りと一緒ではないか。ということで、簡単なアレンジをしてみた。初めて作った曲にしてはなかなか良いのではと思った。

発表

発表するがどうかちょっと迷った。次のバッティの曲は決まっていたので、「もしかしたら自作曲ができるかもしれない」とバッティに相談。「いいよいいよ、やっちゃえ。」とのこと。でもなんかこんな曲みんな聴くだろうか?まだ時期早すぎではないだろうか?いろいろ考えてしまった。

でもこのメロディーを聴いてやっぱり「ミクちゃんに歌ってもらいたい」と心が思ってしまった。歌詞を完成させアレンジをし、ミクちゃんに歌ってもらった曲をバッティに送ったら驚かれた。この驚きは正直嬉しかった。自信がついた。動画をつけて発表した。生まれて初めて自分で作詞作曲をした曲「晴れない夜」がニコニコ動画で流れている。この感動もやはり覚えている。
約1年前、初めてミクちゃんにカエルの歌を歌ってもらったとき、自分が作った曲を発表しているなんて想像できなかった。人生先が見えないと不安にもなるが、先がわからないから楽しいというのもあるかもしれない。

おわりに

長々と書いてきてしまったが、これがミクちゃんとの馴れ初めから自作曲を作るまでのことだ。やっぱり、少しでもいいからやり続けて行くとそれは少しずつ成長していくのだと思った。
始める時期は遅かったかもしれない、でも始められたのは良かったと思っている。今どうしようか悩んでいる人がいるなら、背中を押してあげたい。「あなたの曲でミクちゃんを歌わせたくないかい?」そう言ってあげたい。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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