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「カメラの中」制作裏話 #5(最終回)

レンズの君

曲を通しで聴いてみると爽やかなのに歌詞が暗い。いや、これはお話が暗いんだ。「めがねの奥」は内気で自分の世界に閉じこもっちゃう女の子だったけれど、最後希望はあった。しかし今回の「レンズの中」の子は沈んでいってもう2度と浮き上がってこない感じ。これでいいのだろうか?わからないので彼女に聴いてみることにした。

風月「レンズちゃん、このままお話終わらせるとなかなか大変になるけれどいいの?」

レンズちゃん「それは嫌なんですけれど…。でもどうすることもできなくて。」

風「じゃあもうちょっと明るい道を歩いてみない。」

レ「そんないいですよ。このまま沈んで行こうかと思ってます。」

風「いいの?」

レ「これ以上どうしろというのですか!」

風「いや、君が望むのなら世界ごと変えることもできるよ。」

レ「そんなことできるわけないじゃないですか。あなたはいったい誰なのですか?」

風「創造神さ。」

レ「神様ってこと…?」

風「そうそう。この世界はまだ生み出されていないから、どうとでもできるんだよ。」

レ「世界を変えられるのですか?」

風「君が望むなら。」

レ「では神様、変えてください。彼が好きな自分のまま変えてください。」

風「もしかしたら今の君が望まない方向になるかも知れないよ。」

レ「それでもいいです。お願いします。」

風「わかった。君のことよ〜く考え世界を作り直そう。」

レ「おねがいしま…す……。」

風「気を失っちゃったかな。」

ということで本人たっての願いということで、お話の流れを全面的に変えることにしました ある程度の設定は生かしておきます。彼を好きなことは忘れたくないだって。

ちょっと話を作るのは大変かなと思ったのですが、出てくるときは出てくるんですよね~。このお話を作ったときは音楽がなかったのですが、今はあります。ちょっと爽やかでかわいい感じにしてあげたいと私も思っていたのかも知れません。

このときの日付は5月30日です。次の日を挟んであさっての17時、公開予定です。毎回何でギリギリにと思うのですが、もう仕方ないですギリギリにならないと出てこないんですから。もう楽しんじゃいましょう。

そうすると溢れるように出てくる設定と話。たくさんの分岐と余計なことをメモするメモする。とにかく溢れ出てくる時は勢いを止めないように紙に移していく。さらさらのSARASAでうつしていく。たくさんのメモの中から、これはというお話を選んで歌詞にしていく。音数が合わないところ変なところを直していく。

一途な気持ちとカメラの中の世界、純粋な気持ちも込めて歌詞にしてみました。おじいちゃんも出てきて、楽しい感じになったと思うのだけれどどうだろう。
さあミクちゃん、彼女の気持ちを歌ってください。\(^o^)/

アレンジ

今回ちょっと希望がある話に変えたから、曲調も明るくしたい。ギター音源をIRON2からSPARKLE2に変えた。なんだかこっちの方が明るくて合っているのでは。うんきっと合っている。バッキングをお任せすることにした。そうするとシンセも明るくしたくなる。ではしよう。そこで思いついた。

かわいいシンセを女の子、変わるけれど一定のリズムで刻むギターバッキングを彼のほう、なんてどうだろう。いやぁ、曲がのるとアイデアっていうものは出てくるものなのですね。一定のリズムを刻む彼のバッキングに一喜一憂するシンセのカメラちゃんが出来上がりました。そこでまたまたひらめいた。間奏からCメロに行くところは物語のとっとした変化球(^^;)のところなのでちょっと間奏を直したい。

ここでBPMを135(ゆっくり投稿祭に出せるギリギリ上限)に上げて考えていたら早めのリズムで掛け合う感じが出てきた。はじめシンセだけでなっていたが、リズムがついておんなじようなフレーズ続く感じになった。一つを低めのベースにしてみたら、なんだか喋っているみたい。掛け合いのようになってなおgoodです。

なんだこれはふたりの会話のようにも聞こえますし、相反する二つの感情のようにも聞こえました。「彼を好き」と「好きになってもらえるわけないじゃん」とか「もっとぐいぐい彼にアプローチ」と「そんなことやったら迷惑だよ」とか「彼のすてきな笑顔を撮りたい」と「撮っても事が進むわけじゃない」とか天使と悪魔の会話のようです。みなさんは何に聞こえましたか?
私の中では言葉が出るぐらいけっこう明確に出てきちゃいました。(^^)

公開

歌詞を入れ、曲の最終調整をしたら、もう日付回って6月1日です。夕方17時に公開です。エンコードに時間がかかるからちょっと心配?いや大丈夫?そんな瀬戸際のところでやっていました。公開の準備をしながら、告知用の動画とか写真の文字入れとかしていたら、もう午前中は終わってしまいました。

午後から仕事なのでタイマー予約にして家を出る。家を出たあと誤字だらけのツイートを見て心配になるがあとの祭り。もう帰ってくるまでできませんね~。仕事の休み時間中にのぞいたら無事に投稿できていたみたいです。よかった~、しかもコメントまでいただけている。本当に聴いてくれた方には感謝しかない。いつもいつもありがとうございます。本当に聴いてくれた方には感謝しかできません。(^^)


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