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「話したい」制作裏話 #1

男の子

前回のボカコレ2022秋 で「魔法使いの男の子」という男の子側のお話を書いた。このとき悩んだのが、「気づいて」の相手の男の子にしようかどうかだったので、今回「気づいて」の男の子のお話にしようと決めた。

しかしボカコレがずいぶん盛り上がっていて、その余韻に浸りすぎた。だから、あんまり進んでいないのに時間だけは過ぎていった。う〜ん、やっぱり切羽詰まらないとできないのかなぁ、などと言い訳をする。

さてどんな男の子にしようかと考える。実は「気づいて」を作った時にある程度この男の子像を考えていた。
確か「気づいて」ではクラスの人気者と言われていた。まあ誰からも話しかけられるし、男女問わず話すのに苦労はしない。それならばそんな彼でも話しにくい女の子がいるっていう設定はどうだろうということにしていた。

じゃあ、なんでって話になりますよね。そこで鉛筆鼻の下モード。う~ん、無い知恵を絞る。絞って出た一滴が、「彼もおたく」だから。(^^;)
彼女の方は、あんまり理解はされていないけれど親友に何を推しているのか話している。同じキャラを推す人をずっと探している。そのため、ちょっと普通の女子高生がたしなむおしゃれやファッションには疎いよう。それを理解してくれる親友がそばにいるのは幸せです。

ただ男の子は少し違います。本当はそのキャラのことは大好きです。作品もファンブックやDVD BOX(たぶんその当時はBlueray Box無いはず。)も持っています。なんなら台詞と一言一句覚えているぐらい観ています。でもそのことを今の親友には言えていません。それはかつてその作品が好きなことを馬鹿にされた記憶が残っているからです。

そんな男の子が、彼女のペンケースにロゴを見つけます。見間違うわけありません。好きな作品ですから。どんだけ嬉しかったでしょう。すぐに話しかけようとするのですが、話しかけることはできません。一度も話したことない女子に話しかけるのは難しいです。異性に簡単に話しかけられるのはスキル「異性とおしゃべり」を持っている人に限られるのです。このスキルを持っているのは少数派だと思うので、みなさんもあんまり話しかけられなかったのではないでしょうか。

それと、男の子の頭の中では作品を好きなことをみんなにバラされると自分とおんなじように女の子も馬鹿にされてしまうのではないかと心配します。悩んだ結果がお気に入りのラバストをつけていく、という作戦。この時点でふたりの思考回路はほぼ同じ、気づいてもらおうとします。

「気づいて」の中で、女の子がこのラバストに気づきますが、最初に気づいてもらおうとしたのは男の子の方なんですねぇ。そうしたら、キャラだらけにしてきたので、もう気づかないフリはできません。でも話しかけられません。あ~焦ったい。(^^;)


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