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望郷のプラモデルクロニクル③(1982)

[1982年/小学校3年生]
1982年、小学生のホビーに新たなムーブメントが巻き起こった。
タカラの「チョロQ」である。
ブームの出所は小学館の「コロコロコミック」。
自分は購読していなかったが、友達の多くがこの本を購入していたのでよく読ませてもらっていた。
そんな中、この年「戦闘メカザブングル」と「超時空要塞マクロス」がテレビ放送開始。
只、この年齢になると放課後は友達と「ドロタン」(一般にいう「ケイドロ」の事。我が地域では「泥棒と探偵」を略してこう呼んでいた。)などの外遊びをするのに忙しく、金曜夕方放送のザブングルは視られなかった。(まだウチにはビデオデッキなんて無かったし…)
マクロスに至っては日曜の真っ昼間という狂った時間に放送していたのだが、ウチは両親が共働きで、自分は所謂「鍵っ子」だったので日曜日は遊び相手が見つからずこの番組は逆に毎週観ていた。
…まぁ、面白いとは思って無かったが。

因みにこの番組の前の時間にアニメ版「レインボーマン」をやっていたのだが、こちらもロボットが出てきたりとオリジナルと掛け離れたキツい内容だった。
後年、少し歌い方を変えただけで森進一に「激おこ」だった原作者の川内康範先生はこのアニメ版にもきっと「激おこプンプン丸」だったに違いない。

話が逸れてしまったが、世は「リアルロボットアニメ」の時代に移り行く中、それに合わせてポストガンプラを狙ったプラモデルをこの時期に各社が発売し始めた。
バンダイは放送中のザブングルと並行してゾゴックやアッグといった作中に登場しないMSのシリーズ。(最初に見た時はザ★アニメージのロボットかと思っていた…)
マクロスに至っては複数の企業が参入。特にメインの1/100、1/72はアリイとイマイが入り乱れてのラインナップ。

自分的にはザブングルもマクロスも気に入ったモノを摘む程度に作ってはいたが、当時はもっとハマっていたプラモがあったので、興味は完全にそっちを向いていた。
それがイマイの「ロボダッチ」である。
当時同じマンションに住む友達の家によく入り浸っていたのだが、彼が「宝島」「戦艦島」を
所持しており、付属のミニフィギュアに完全に心を掴まれた。
宝島や戦艦島は小遣い的に買えなかったので、廉価版にあたる「南洋島」「軍艦島」を購入。
目当てのミニフィギュアもガッツリ付属していて満足していた。
特に「南洋島」のミニフィギュアは海賊主体の「宝島」と異なり、島の原住民中心のラインナップとなっていた。
戦前のマンガ「冒険ダン吉」をオマージュした主人公の「タマ吉」以外にも「タマクロ1号」「ロボクロ4号」など「ちび○ろサンボ」を禁忌とする今の時代では絶対に商品化出来ないロボット達が付属していた。

イマイ 「ロボダッチ 南洋島」


この頃は「プラカラー(懐かしい言い方)」を使って塗装にも挑戦するようになり、人生を通して模型作りそのものを最も楽しんでいた時代だったような気がする。
(つづく)



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