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小学校卒業50周年記念スペインアンダルシア2人旅 5日目

グラナダ アルハンブラ宮殿 ダロ川 アルバイシン タパス パンパネイラ カピレリージャ

オスタルをチェックアウト、荷物を預けてまずは朝食。次に乗るバス停の方向に進みながら、バルを探す。裏道を行くと、地元の人でほぼ満席のバルがあるので、カウンターに座る。ちなみにカウンターとテラスでは、店はテラスの使用料を役所に払うので、同じものを頼んでもテラスのほうが高い。Yちゃんが食べたがっていた生ハムのバゲットとコーヒー。ここはイタリアパニーニ風のトースト。トマトをミキサーにかけたものと、オリーブオイルもかかっていておいしい。

私は全粒粉パンのハーフ

アルハンブラ宮殿は丘の上なので、バスで登る。宮殿入場予約の10:30まで時間があるので、アルカサバに行き、グラナダの街並を塔の上からゆっくり眺める。ここからは広い大地が一望できる。天気もよく、遠くまでよく見える。

要塞からの眺め

ナスル朝宮殿は簡素な外観からは想像できない、イスラムの贅を尽くした美しい宮殿。私の住むマラガの宮殿をモデルに14世紀に建てられた、世界最高のイスラム建築で、勿論世界遺産。入場は2度にわたるオリジナルパスポート等のチェックがあり、時間がかかる。退場の時間制限はないので、ゆっくり見られる。3つの宮殿は常にどこかが修復されていて、毎回新たな発見がある。昔に比べたら見られる場所も増えたし、かなり美しくなった。COVID があったのでここ数年は来ていなかったが、何度来ても良い所、そして一生に一度は来る価値のある所だ。宮殿を皆静かに見ている所に、団体客のガイドがイヤホンのマイクなしで、とつぜん私の耳元で怒鳴り始めたので、もう少し小さい声で話せないのか?とスペイン語で言ったら怒り出して、Who are you?私はオフィシャルガイドだぞ!と英語で怒鳴るので、静かにこの建物を楽しみたい入場者だ、と答えるとブツブツ言っていたが少し静かになった。やれやれ。

宮殿

団体客が通り過ぎるのを待つためにしばし椅子に座って眺める。漆喰の細かい細工、木彫、タイルで主に構成されている内装は各部屋趣向が異なり、本当に素晴らしい。250年以上の西方イスラム文化が栄えた時期の最高の職人達が集められたのだろう。その後占拠しても壊さなかったスペイン人に感謝。

職人技

今回の新たな発見は3つのカラフルな天井画。美しい。世界の若者達があちこちでポーズをとって携帯で撮影してもらっているのも新たな光景。(笑)

新たな発見
こんな天井もある

1時間強堪能し、ヘネラリフェに移動中、パラドールというスペインの国営ホテルのカフェで休憩。アルハンブラの中にあり、イサベル女王は亡くなったらここの礼拝堂に安置して欲しいと言ったほど、素敵な所。庭から鳥の声を聞きながら、静かにヘネラリフェを見られる。

いつもの休憩スポット 奥がヘネラリフェ

ヘネラリフェは夏の別荘。庭の真ん中には細長い池があり、そこに噴水の音が響き、杉の木で象られたアーチが木陰と迷路のような道を作り、その所々に色々な花が咲き乱れている。アラブ人は水の魔術師。シエラネバダの雪解け水を高低差を使ってこの宮殿のあらゆる所に配しているので、涼しい楽園。

水がうまく配されているヘネラリフェ
花が咲き乱れている

細い道をビュンビュン飛ばす市バスで旧市街に戻り、ダロ川のほとりを歩く。川沿いには古い建築物が残っていて楽しい道だ。今は交通規制がされているので車も少なく、石畳の散策を楽しむ。

ダロ川沿いの建物

広場に出たらバスに乗り、細い道をくねくねと登ってアルバイシンのサン・ニコラス展望台に行く。階段を登ると目の前はアルハンブラ(赤い城塞の意)の全景そしてバックはシエラネバダ。右手にはグラナダの大地という絶景。夕暮れ時はため息が出るほど美しい。

快晴のアルハンブラ宮殿

ここからは徒歩でアルバイシン巡り。カルメンと呼ばれる邸宅の間の細い道を段々降りていく。美しい街並。この辺りは観光客もほとんどいなくて、時々住人とすれ違う。途中小ぶりな版画を売る店に入る。Yちゃんは今回の記念に家で飾る作品を物色中。店の男性が詳しく解説してくれたので、私は、先程宮殿で見た天井画の一部の、馬とイスラムの美少年の小さな作品を10ユーロで記念に買う。

騎乗の美少年

旧市街に戻り、タパス。古くからあるバル、ボデガス カスタニェダのカウンターに隙間を見つける。目の前にはバーテン達が忙しく動き回る。タパスのすごい量の盛合せが、どんどんテラス席に運ばれていく。合間を捕まえて、タパスは何が選べるか聞いて、パエリアとオックステイルを頼んだら、豚足が来た。それでも隣のバーテンは、観光客には選ばせず皆パエリアだと言っていたので、まぁラッキー。(笑)じゃがいものトルティージャ(スペインオムレツ)とグラナダ名物のそら豆と生ハムもタパスで注文。隣の常連らしいおじさんに、「賑やかですね」と言ったら、「これもここらしい雰囲気だ」とお楽しみの様子。確かにスペインらしい。

タパスと言えども結構な量

オスタルで荷物を取って、大通りに出たらタクシーが来たので飛び乗り、すぐ乗れてラッキー、と言ったら、私も、と女性ドライバーが答えた。私の車に乗り換え、アルプハーラに移動。ここは私がCOVIDの時期2年半暮らした山の村がある。オルヒバで給油して、スペイン1美しい村の1つ、パンパネイラに行く。村を歩きながら、グルメショップで地元のサラミ、チーズ、トマトと、Yちゃんはアーガンオイルを買う。白い村の散策を続ける。この辺りの家は屋根が平らで煙突の形に特徴があり、ティナオと呼ばれる家のトンネルのようなスペースがあちこちにある。布を裂いて織ったカーペットもここで作られている。機織りをしている友人の店に行ってみたが、閉まっていた。残念。

日除けの編物は村人作

今日からはカピレリージャのJの家にお世話になる。100本以上の果樹に囲まれた田舎家に、彼は犬二匹と猫一匹と住んでいる。バスク地方から仕事で3ヶ月の予定で来て、ピアノを買うために家を売りたい人があり、そこを買って早40年、ここに住んでいる。さっき買ったもので夕飯を作って食べる。彼は車の修理を海沿いのモトリルに出していて明日は早朝バスを乗り継いで取りに行くので、早目に休む。私達2人は彼の自家製リキュール、パチャランを飲み続け夜はふける。

山の向こうは地中海

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