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言葉は世の中を変える力を持つけれど、時に誹謗中傷は人の命を奪うことも…“ハフポのコラム”

こんにちは。ハフポスト日本版の榊原すずみです。

私たちは、ほぼ毎日誰かと接したり、言葉を交わしたりしながら生活しています。そんな中で、意図せず誰かを傷つけてしまったり、差別してしまっていたことに気づいてハッとした経験はないでしょうか?

中には意図的に、相手を攻撃したり、傷つけたりする目的を持って、行動や言葉を用いる人もいます。

私の信条のひとつに「言葉は人を救うこともできるけれど、傷つける凶器にもなる」というものがあります。
最近、この言葉を思い出すことが増えたように思います。

今週ご紹介するコラムを読んだ時にも、この言葉が胸をよぎりました。
そんな3本です。

おすすめ①
聴こえない親を持つCODAのぼくが自覚した、聴覚障害者に対する「やさしい差別」

耳の聴こえないご両親を持つ五十嵐大さんは、ろう者への偏見や差別を憎んでいます。
“聴こえないこと”を理由に彼らを下に見ることは、決して許されないこと」と綴るほど。

ところが、そんなそんな五十嵐さんが、“優しさ”のつもりで、“よかれと思って”していたことが、逆にろう者の方たちを傷つけていた
ある日、そんな出来事が起こります。
記事を読みながら、その時の五十嵐さんの心中を想像するだけでギューッと苦しくなりました。

優しさは、諸刃の刃なのです。
よかれと思ってしたことが、“よかれ”ではないこともあるのです。

どんなに慎重にしていても、慎重にしすぎていても、きっとそれは起こります。避けることはできません。
私たちにできることは、一体何なのでしょうか?

その答えのヒントが、この記事の最後にあるような気がしました。

おすすめ②
誹謗中傷に私は負けない。私は闘う。だけど、言葉は人を殺すこともできてしまう

1本目の五十嵐さんが意図せず、誰かを傷つけてしまうケースだとしたら、アメリカでプラスサイズモデル、女優、コメディアンとして活動する藤井美穂さんは、彼女を意図して傷つけようとする誹謗中傷の渦中にいます

藤井さん宛のTwitterをリプライをみていると、その言葉の対象ではない私まで、ひどく傷ついた気持ちになるような酷い言葉が並びます。
私なら、そこでスマホの電源をそっとOFFにして見なかったことにしよう、忘れようと努めるか、思い切ってTwitterをやめると思います。

でも藤井美穂さんは、そうはしません。闘います。
一つひとつのリプと闘います。
彼女は言うのです「私は強い」と。

その一方で、その強さはすべての人が持っているものではないこと、そして自分自身の強さを過信しないようにすることも、彼女は知っています。Twitterで投げつけられた言葉で、傷つき、立ち直れなくなって、時には自らの命を手放してしまう人がいることも知っています。

藤井美穂さんが願う、誹謗中傷と、それを発信する人たちへの対策とは?

おすすめ③
25歳の私が考える政治家が好き勝手に法案を通せないように、今すぐにすべき2つのこと

一方、会社員でNGOの事務局メンバーのようみさんは、SNS上で人々があげる声や言葉は社会を変える力があると語ります。

たしかに、それもTwitterなどSNS上で言葉が持つ機能のひとつです。
声を上げないと変わらないこともあります。
政治をウォッチし、自分たちにとってどんなリーダーが望ましいのかよく見極め、国民にとって不利益な法案が成立しそうになったら、政治家が不正をした可能性があったとしたら声を上げることはとても大切です。

25歳のようみさんの言葉が、心強く感じられます。

意図していないのに、人を傷つけたり、差別してしまうこと。
意図して、人を誹謗中傷するために言葉を使うこと。
よりよい社会を作るために、使う言葉。

私たちは常に、諸刃の刃と向き合うことを必要とされているのです。

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