人生を変えた出会い

大学入学して出会った友人の話。

私の大学では入学してすぐオリエンテーションという名の交流会があった。

1泊2日で隣の県までいって運動会などをやる。18にもなって。


そのオリエンテーションの夜、たまたまそいつとは2人になった。

そこでなぜかは覚えていないが、元カノが襲われた話をひたすら聞いた。朝まで。

そして翌日。

なかば強引に断ることを許してもらえず、家に連れて行かれた。

実家暮らしの俺には1人暮らしの友人の家に行くのは初めて。

同じ年のやつの家でずっと正座して話を聞いていたのを覚えている。


そこから毎日一緒にいる時間が増えた。

そいつは自分の正しい、やりたいと思ったことは強引に進めるし、

必ずと言っていいほど俺を巻き込んだ。

出会って1ヶ月後には俺のiPodはB’zでいっぱいになった。

その勢いと自信が羨ましく感じた。


またそいつはとてつもなくポジティブだった。

どれぐらいポジティブかと言うと、

そいつが実家に帰ると ”O田 (友人)の会” なるものが開かれるそうだが、

その会の趣旨はO田のポジティブを吸収するため、だそうだ。

意味不明だった。

私はとてつもなくネガティヴで正反対だったから。振り回された。


でも楽しかった。


それまで親友と呼べる友人はいなかった。

中学時代にいじめにあってから人を信じにくくなっていた。

いつも損得勘定で考えてた。

自分となぜ仲良くしてくれるのか。自分は相手に何か与えられているだろうか。

そんなことばかり考えていた。


そんな俺に無条件に友情を注いでくれた。

裏切られるのが怖くて、自分に言い訳を残しておくために、

自分発信で何かをすることはできなかった俺に。


相手からの見返りなしに人を信じ、愛し、自分をさらけ出すことが

自分を愛してもらう近道なのだと知った。


そこから俺は少しだけど変わった。

意識的にポジティブに考え発言をし続けるようになった。

そこからさらに周りも変わった。周りにも人が増えた。

自分が変われば環境も変わるんだと知ることができた。


今でも

他人を信じることは難しいなと感じるし、ネガティヴなことは変わらない。


ただ、信じられる絶対量は増えネガティヴをポジティブに使えるようになった

それが私の人生を変えた出会い。

大学受験に失敗したが故に巡り会えた出会いに感謝している。



大学卒業前の飲み会の席で、そいつに言われた忘れられないこと。

「俺はいつでもお前の保証人になるし、

 もしそのまま借金ふっかけられて蒸発されても嫌いにはなれん。」

俺は「そんなことせんわ」と言った。

そんなことしか言えなかったが、今考えても意味不明だが、

友人なりの最高の愛情表現だったんだと思う。


今でも突然電話をくれる。俺も突然電話できる。


この前の電話では、嬉しそうに報告してくれた。

また夢に1歩近付いたみたい。

俺はいつでもお前の味方だ、これからも味方でいさせてほしい。

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