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Hubbleが実現したい世界〜シリーズAで6.5億を調達してHubbleが2022年以降に成し遂げたいこと

こんにちは、Hubbleの酒井です。

2022年3月にシリーズAの資金調達を終えました。

既存投資家の皆様と新たに加わった心強い投資家のジョインと、非常にいいファイナンスができ、この先さらに本腰を入れて自分たちの実現したい世界を強いチームで実現していけると確信しています。

今回のnote、長くならないように書き出したものの、公開前日の2時まで手を入れてしまっておりw、 どうしても長くなってしまっています、、

ただ、未来の仲間がこのnoteにアクセスしてどこかに共感してくれるのではないかと思い、長編のまま公開したいと思い直しました(長くてすみません、、)!

0 (ちょっとだけ自己紹介)

改めてちょっとだけ自己紹介させていただきますと、法科大学院卒業後、司法試験に合格し、法律事務所で企業法務を中心に弁護士業務を行っていました。

入所後、スタートアップに興味を持って、シリコンバレーの起業家や弁護士に話を聞きたいと思い、30人くらいの起業家等にDMを送ったり、紹介してもらい、現地の空気に触れながら、たくさん興味深い話を聞きました。この体験が非常に刺激的で、実際に起業している人に憧れていくようになりました。

その中で、今のCEO早川、CTO藤井と出会い、同世代で同じような感覚を持つ仲間とこのタイミングで出会えたことに「ここしかない!!えいや!」でスタートアップの業界に飛び込みました。2017年の10月に早川、藤井と渋谷のマンションの一室で話したことを鮮明に覚えています。

(この部屋でしたw)

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そして、今のHubbleでの私の役割は、まだまだ商談の場に出てセールスをすることもあれば、今後のターゲット選定や各種KPI策定、投資家とのやりとり等事業部側全体を見ています。

1 今回の調達について

さて、本題に入っていこうと思います。プレスリリースも公開されましたが、Hubbleは今回シリーズAで約6.5億円の資金調達を実施しました。

プレスリリースはこちらです!

今回の資金調達にあたって、投資家、チームメンバーと何度も議論を交わしました。

 ・Hubbleとして実現したい世界は何か
 ・競合との差異は何か
 ・今後どうスケールしていくのか。

議論の中で徐々に解像度が高まり、自分たちがやっているリーガルテック領域の市場の盛り上がり、面白さというのは急速に上昇しており、かつHubbleが明確に市場の課題を解決し、かつその領域で独特のポジショニングをとっていると確信しました。

プロダクトローンチ後から3年が経過し、1万人を超える方々に利用され、継続率も99.6%という数字がこれを表していると我ながら感じています。

(大変気に入っている3周年記念サイトも開設しました!)

2 Legal Tech市場の今

2020年が「リーガルテック元年」と言われた年でした。
そして、新型コロナウイルス感染症によるリモートワークの普及も相まって、この業界にも10年後に訪れていたであろう世界が一気に押し寄せた感覚があります。この数年で、「リーガルテック」という言葉は、法務業界に一気に広まり、少しずつその領域を超え、社会に浸透してきていると感じています。

さらに、2025年までに、各領域のレガシーな業務がDX化される必要がある、いわゆる「2025年の壁」が訪れると言われています。法務領域が管理部門であり、まだまだコストセンター的なポジションとして見られがちなことを考えれば、各領域が取り組んでいるDXの一番最後に着手される領域がこの領域だと感じており、今年から数年の間で一気にDXの波が押し寄せるでしょう。

(こちら参考までに読んでみてください。経産省が出しているものなので読みにくいかもしれませんが、、)

リーガルテックの領域はこれからより一層、急速な盛り上がりを見せるタイミング、今まさに「大きな波が確実に押し寄せようとしている」、そんな高まりを感じながら事業を行えている感覚があります。

3 今のHubbleが何をやっているか?

そんな中、当社Hubbleが何をやっているのか。そしてこの先どうなっていくのか。

いま、Hubbleは一般的には契約管理や契約ライフサイクルマネジメントと言われる領域をやってると言われます。実際には分かりやすいので、そう説明することも多いです。この領域は、海外ではユニコーン企業も誕生するなど大きな市場があることは間違いなく、これからより一層盛り上がっていくと確信しています。
(ちなみに、弁護士出身で政界からビジネスに戻ってきた元榮太一郎さんも最近こんなふうに言っていました。)

今後は契約のライフサイクルマネジメントにフォーカスする。これまでは契約のサイン(締結)の部分に集中していたが、今後は契約書の作成から、レビュー(審査)、サイン、さらに保管・管理まで、そのすべてをクラウドサインで取り込んでいく。

しかし、実際僕らがやろうとしてるのは「契約を適切に管理する」だけに留まらず、契約を取り巻く社内のコミュニケーションプロセスを円滑にしながら、意思決定プロセスを最速化していくということです。

契約とは、意思表示が合致すること、コミュニケーションの結果と言い換えることができると思います。そこが加速化することで、個人間、法人ー個人間、法人間等のビジネスコミュニケーションが加速化、すなわちビジネスが加速することにつながると信じています。

このことから、契約に関するDXを進めることはビジネス全体に波及していくような影響があると確信しています。

さらにいうと、この10年ほどで、個人間のコミュニケーションや社内のコミュニケーションはチャットツールやオンラインシステムによって一気にスムーズになり、遠隔にいる者同士も目の前にいるかのようにコミュニケーションできる体験が可能になってきています。

しかし、特に法人間での合意プロセスとしての契約というものになると、「契約書」という難解な書面が介在し、社内のプロセス、社外のすり合わせが急に遅延したりする。多くの人にとっても容易に想像がつくと思いますし、体験されたことがある方も多いでしょう。

そのようなプロセスを高速化していきたいという課題解決に取り組んでいます。

(ちなみにプロダクトローンチ当初はビジネス版のGitHubをつくろうという構想で、ここからシフトしていきました!)

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4 これからのHubble

(1)新しい「契約」の形

そして、これから僕らがどういうところに行きたいか。

僕たちが今までやってきたのは、「社内の意思決定プロセスを最大限効率化する」というところでした。ここに関しては、非常に多くの企業に利用していただいていることから、市場の課題を解決できてきていると確信しています。

しかし、これだけでは、まだまだ契約を起点にビジネスを加速化することはできていない。自分たちが本当にやりたいと思っているのは「A社とB社との対外的な交渉を効率化する」。これを実装したいと思っています。

実は、今回自分たちで資金調達の契約書を締結しようとした際、痛烈に同じ思いをしました。複数の投資家とコミュニケーションを取りながら、複数の契約書の内容を詰めていく。A社からレビューが返ってきて修正している間にB社からも修正依頼が来て同時に対応してそれをまた送り返して、、、という途方もないと思ってしまうようなコミュニケーションが度々(というかずっと)発生していたんです。

これって、どこの企業でも発生していることだと思うんです。

そしてこの課題があらゆる意思決定のスピードや正確性を阻害していて、この課題はかなり深いものであることを確信しています。

また、この課題を解決した先には、これまでと異なる世界があると確信しています。つまり、合意プロセスを含む合意形成がオンライン上の1ページに集約できる世界が実現できます。そこに残っている証跡こそが合意そのもの、契約の内容ということが実現できる。

(こんなイメージです!交渉背景のコミュニケーション、交渉までの全バージョンが残り、合意形成プロセスを含めた内容がデジタルで保存されます。さらにいうと、契約内容が修正になった際の「覚書」のようなものも不要になり、このページ上で更新していくことが実現できます。)

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これまでの紙の形を前提とした「契約のあり方」自体が変わり、まさにデジタル上で複数主体が一つの合意をしていくという、新しい世界になっていく。

まさに『契約3.0』。そんな世界を実現したいと考えています。

(2)別のアプローチにもチャレンジ

ちなみにここまで僕らのサービスが伸びてきているのは、日本の文化的背景からみても親和性が抜群に高いというのがあると思っています。

アメリカのように多言語多民族国家で成り立っているような国は、異なる考え方や文化背景を持つ者同士が合意形成していくことが当たり前であるからこそ、契約書に細かく細かく情報を記載し、合意内容を固めていく必要がある(結果として、契約書がとんでもなく分厚い)けれど、日本はそれとは違って、同一言語同一民族間の合意として、文化背景が似た者同士の合意が多い。

既に共通の認識をもった者同士の契約書の意義は、その共通認識を確認する意義や共通認識を補助する意義が強く、その結果、日常的に取り交わされる契約書には取引実態の詳細を定めていないケースも多く存在します。特に「慣習的意義の強い契約書」についてはこの点が顕著だと思います。

そのため諸外国の契約マネジメントシステムのような管理を目的にガッチリ管理ができるというものというよりも、意思決定プロセスを最適化する中で管理業務は自ずとできているという特徴が非常に好まれると思っています。日本版の契約業務に最適化したシステムはこれだ、という、Hubbleはそういう発想を持ってやっています。

日本のこのハイコンテクストな社会という観点から、個別の契約書締結という方法によらずに、双方の共通認識を確認しておく形でのルールの定め方によって取引を開始していくことは可能であると考えていて、それがOneNDAです!

5 こんな人と一緒に働きたい

こういう話になると、なかなかリーガルバックボーンがない人はとっつきづらい領域と思ってしまうかもしれませんが、決してそんなことはないです!実際に社内でもリーガルバックボーンがある人は僅かで、役員では僕だけ、他のメンバーでも数名という感じです。

今は、おかげさまでメンバーが急速に増えていて、創業期から振り返ると、当初5人で小さなオフィスでやっていたところから、品川のおしゃれなインキュベーションオフィスに引っ越し、そこも上限人数(20名)を超えたので引っ越しも検討している、そんな段階です。

(これは今のオフィスに移る前の原宿オフィスです。狭くてごちゃごちゃしていましたが、これこそスタートアップ感ですw)

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そしてこれからもジョインしてくださる方も決まっていて、これから次の一年で倍の40人規模の組織を目指し、採用計画しているフェーズに差し掛かってきています。

僕たちの会社規模でいうと、まだまだ中途などの経験者での採用が主になってはしまいますが、新卒で仲間に加わってくれた人も最前線で、毎日頑張っていて心強い戦力となっていますし、この3月には2人目の女性社員も入社してくれて、組織としてもどんどん拡大していっています。

採用や組織に関しては、他の人もnoteに綴っていると思うので、それも参考にしていただきつつw、僕個人としての思いは直接話したいと思っていて、30分だけでもいただけると嬉しいです(以下からカジュアル面談の設定が可能です!)。

6 さいごに

最後にお伝えしたいこととしては、「リーガルテック」「契約DX」は別に法務だけのものじゃなく、社会やビジネス全体の基盤、まさに社会インフラに関しての革新を目指すもの、社会基盤を改革して日本ビジネスの全体の底上げを実現するということを皆様に訴えたいと思います。

今回の調達では、ありがたいことにたくさんのメディアにも取り上げていただいて、益々身が引き締まる思いです。

自分たちの実現したい世界がより多くの人に届き、未来の仲間がこのnoteをみていただけることを信じてここあたりで締めます!

みなさまこれからも宜しくお願いします!

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