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巣鴨地蔵通りの純喫茶
1月4日の昼下がり。
早朝バイトを終えて、巣鴨地蔵通りにある喫茶「プルメリア」へ。
螺旋状の階段を登った先にあるこのお店を見つけてから随分経った。バイト先が近くにあり、目の前を通り過ぎる度に次は、次こそは、と思っていたけど、やっと。
店内は思っていたよりもこじんまりとしていて、席数は少なく、客席の距離も近い。テーブル席は全て埋まっていたので、厨房前のカウンター席に案内された。喫茶店のカウンター席って常連感があって、なんとなくソワソワしちゃうんだよね
頼むものは決めてきたので、早速注文をする。
「プリンアラモードをください!」
プリン・ア・ラ・モード。
カスタードプリンを中心とした、フルーツやホイップクリーム、アイスクリームなどの盛り合わせである。いたってシンプル。それゆえ、いかに他店と差別化できるかが勝負どころ。プリンにこだわるか、はたまた周りのフルーツにこだわるか。店によって器も違う。
完璧なフォーメーションを組むフルーツに、華やかさを足すホイップクリーム、さらにプリンを支えるアイスクリーム。そして、ど真ん中にどしんと鎮座するカスタードプリンの存在感は、たくさんの使用人を仕えさせる女王のそれである。それらを載せる器は宮殿と呼ぶべきか。
女王がレースの扇子を広げ、凜とした様子で座っている姿が目に浮かんだ。その視線は遠慮がちに伏せられ、女性的で繊細で、耽美的。
そんなことを考えていると、おかみさんが4名掛けのテーブル席に案内してくれた。1人だし、カウンター席で良かったのだけど、ご好意に甘えて座った。
窓際のテーブル席からは地蔵通りが見えた。この日は4のつく日だったので、商店街では「四日市」が開かれ、お年寄りで賑わう通りには、バラエティーに富んだ出店が並ぶ。骨董品や古着、レコード、手作りのアクセサリー、手作りの佃煮や漢方などが主である。
毎月4のつく日は都内各地からお年寄りが巣鴨にやってくるらしい。そこまで大規模なものではない気がするけど、うちの常連さんが言うのだから信じよう。
プリンアラモード ¥680
席に着きなおしてすぐに、プリンアラモードが登場。
かわいい〜〜!見ているそばから舌鼓を打ってしまいそうなフォルムにときめく。
飛び出たバナナ、輪切りのパイナップル、中心部はシンメトリーにみかんとアイスとホイップ。こういうクッキー菓子がついてるとラッキー!って思う。どれから手をつけたら良いかわからないから、早速プリンをホイップにつけて一口。ん〜〜うま!
プリンはおそらくプッチンプリン。
おやつでよく出た柔らかくて懐かしいあの味。
いろいろな組み合わせで食べ進める。全ての具材がプリンのカラメルと缶詰のシロップに浸ってて、あまあま〜
全身で感じる幸福感。窓からの日差しも、おかみさんや隣の席のおじちゃんの気遣いもあったかくて、悩んでいたモヤモヤはもう忘れてしまったな。
ちょっとした贅沢。自分の機嫌は自分でとらなきゃね
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