符亀の「喰べたもの」 20240616~20240622

今週インプットしたものをまとめるnote、No. 196です。



漫画

ダンジョンの中のひと」(5巻) 双見酔

異常な強さの父に育てられたシーフの少女が、父が消えたダンジョンに挑む話。と思いきや、モンスターとの戦闘中の事故でダンジョンの「中のひと」と出会ったのをきっかけに、運営側として働きはじめる話。No. 152以来の紹介です。

いやー、ずっと面白いですね。この静かながら着実な面白さを継続し続けてアニメ化までいったの、本当に尊敬します。(アニメ未視聴)

最近「主人公性」について考えていまして、現時点で私の定義するそれは、「普通の人にはできないことができると思わせてくれる」能力なんですよね。これは能力面でも精神面でも言える話で、特に精神面でその傾向が強いほど、単なる魅力的なキャラというよりも主人公っぽい印象を与えるのかなと思っています。

その観点から本作の主人公について考えたとき、最初は能力面に「主人公性」を振り切ったキャラなのかと思っていました。ですが、改めて考え直すと、彼女は父に会ってからも探索をやめず、常にダンジョンを踏破するために何をすればいいかを考え続けています。派手に目標を叫んだり自身を鼓舞したりするシーンがないだけで、こいつは最後までダンジョンに挑み続けるのだろうし、いつか本当に制覇するんだろうなという確信を読者に感じさせてくれるんですよね。それだけ精神面でも「主人公性」を持っている。

そうなった時に、「静かな」面白さというのは、この精神的な「主人公性」を主人公が保持していながらも、それが前面に押し出されていないことなのかもしれないと思いました。それこそ「葬送のフリーレン」とかも同じ系統で、目標を語らせることはなくても行動がずっと目標に向かい続けている主人公を描くのが「静かな」面白さの作り方なのかもしれないなと感じました。うん、こうやって仮説を立てると、それがどうやってアニメ化されてるのか気になってきましたね。アニメも見るかあ。


他にも面白かった作品は何作かあったのですが、面白さの言語化ができずに載せられませんでした。まあでも「主人公性」への解像度が上がったのは収穫ということでいいですかね。そういうことにしときませんか。


一般書籍

『モディ化』するインド―大国幻想が生み出した権威主義」 湊一樹

国際社会で存在感を増すインドの実態に迫った一冊です。このツイートなどがバズりまくって話題になっているのを機に読んでみました。

世界史も世界地理も明るくない私にとって、かなり衝撃的な一冊でした。センシティブな話でもあるので詳しくは触れませんが、冷静に読み返したらヤバいこと書いてないかとなる記述が2ページに1回ぐらいでさらっと書かれているフィーバータイムみたいなところを読んでいるときは乾いた笑いが止まりませんでした。

強いて言えば、序盤の政府公認大量虐殺がヤバすぎて、というかインドの停滞の原因が結局同じ理由に帰結するせいで、後半はやや失速した読書感だったのは否めません。逆に言えば、エンタメのために話を盛ったりせずひたすら参考文献に準拠した事実を列記しただけでヤバい、という言い方もできますが。


Web記事

株式会社ホットスタッフ・プロモーション コヤ所長(小山 順一朗)氏による「【公開】ヒット作品のつくり方」の講演動画・スライドを公開!【ゲームメーカーズ スクランブル2024】

ゲームメーカーズ スクランブル2024」で行われた、コヤ所長 (小山順一朗) 氏による「【公開】ヒット作品のつくり方」の講演動画およびスライドをまとめた記事です。なお、私はスライドの方のみ見ました。

アイデアからニーズを浮かび上がらせる「それは主としてなんのため?」と、そのニーズのために適切なアイデアなのか再検討する「そのためには?」という2つのマジックワードを使って未充足ニーズを掘り出す方法がとても参考になりました。ぶっちゃけ同人なので自分のために作りゃあええんですがね。


「🎧Dance Music Mix 03 | Club Remixs🎧 #DENONBU #電音部

DENONBU is GOD.


高校時代の同級生に、5年ぶりぐらいに会いました。彼は諸事情で実家に戻り、一旦社会から離れて暮らすとのことですが、最後にカラオケで「ウタカタララバイ」を入れ「ひとりぼっちには飽き飽きなの」と歌って帰っていきました。落語か?

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